前場の東京株式市場で日経平均は反発し1万4600円を回復した。朝方発表の9月日銀短観で大企業・製造業DIが市場予想を上回ったことを好感したほか、米議会が暫定予算の成立で妥協するとの見方が広がり政府機関閉鎖の懸念が後退した。
為替が円安に振れたこともあり、前引けにかけて先物主導で上げ幅が拡大した。
ロイターは1日、米共和党で保守派のトーマス・マッシー下院議員が30日夜、下院共和党指導部は最終的には妥協し、医療保険改革法(オバマケア)変更やその他条件を盛り込まない暫定予算案を提出する、との見通しを示したと報じた。米財政協議のヤマ場は債務上限問題であり不透明感は続くものの、ひとまず緊迫感が和らいだ。
日経平均は前日に300円以上下落しており、リバウンドを狙う買いも入ったとみられる。目先の焦点は今夕発表される経済対策。市場では「消費増税と経済対策については国内で既成事実化しており、海外勢がどう評価するかだろう。材料出尽くしとなる可能性も否定できない」(岡三オンライン証券チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏)との声が出ていた。
個別銘柄では、日本精工<6471.T>が反発。30日に発表した業績と配当予想の上方修正を好感した。国内、海外ともに自動車向けを中心に需要が回復基調だという。半面、東邦チタニウム<5727.T>は3日続落。2014年3月期の赤字幅が従来予想より拡大する見通しとなったほか、無配転落予想を30日に発表し嫌気された。
東証1部の騰落数は、値上がり979銘柄に対し、値下がりが620銘柄、変わらずが146銘柄だった。
日経平均<.N225>
前場終値 14627.66 +171.86
寄り付き 14517.98
安値/高値 14487.23─14642.97
東証出来高(万株) 146329
東証売買代金(億円) 9288.76
10月1日前場の日経平均株価は前日比171円86銭高の1万4627円66銭と3営業日ぶりに反発。寄り付きは、対ドル、対ユーロでの円安や、前日の大幅安の反動から、買いが先行し、午前9時7分に1万4552円41銭(前日比96円61銭高)まで上昇。その後は、伸び悩む場面もあったが、午前11時すぎには円弱含み推移とともに、株価指数先物にまとまった買い物が入り、上げ幅を拡大。午前11時13分に、この日の高値となる1万4642円97銭(同187円17銭高)を付けた。日本時間午後1時が期限となる米連邦政府機関の一部閉鎖が回避されるとの見方から、米株価指数先物が上げ幅を広げ、投資家心理の改善につながったもようだ。
東証1部の出来高は14億6329万株。売買代金は9288億円。騰落銘柄数は値上がり979銘柄、値下がり620銘柄、変わらず146銘柄。
市場からは「米暫定予算案について、下院共和党が最終的に医療保険改革法の変更を盛り込まずに緊急予算案を提出する見通しとのニュースが好感されたようだ。きょう日銀短観を終え、今夕には消費増税、経済対策が発表される運びだが、これで材料出尽くしとなり、9月中間期決算発表までは日柄調整に入るのではないか」(銀行系証券)との声が聞かれた。
業種別では、LIXILG<5938、株価 - チャート>、ノーリツ<5943、株価 - チャート>などの金属製品株が上昇し、値上がり率トップ。第一生命<8750、株価 - チャート>、東京海上<8766、株価 - チャート>などの保険株や、ソフトバンク<9984、株価 - チャート>、KLab<3656、株価 - チャート>などの情報通信株も堅調。新日鉄住金<5401、株価 - チャート>、中山鋼<5408、株価 - チャート>などの鉄鋼株や、住友電工<5802、株価 - チャート>、古河機金<5715、株価 - チャート>などの非鉄金属株も高い。三菱地所<8802、株価 - チャート>、東建物<8804、株価 - チャート>などの不動産株も値を上げ、トヨタ<7203、株価 - チャート>、日野自<7205、株価 - チャート>などの自動車株も物色された。
個別では、13年9月中間期連結予想は一転黒字、14年3月期予想も利益増額の共和レザー<3553、株価 - チャート>がストップ高カイ気配。債務免除に伴う特別利益を計上するピクセラ<6731、株価 - チャート>はストップ高。ノーベル賞関連できのうストップ高したチタン工業<4098、株価 - チャート>が4連騰。大手液晶メーカーから検査関連装置29億円を受注したVテク<7717、株価 - チャート>や、大東紡<3202、株価 - チャート>、グローブライド<7990、株価 - チャート>なども上伸した。
半面、昭シェル<5002、株価 - チャート>、出光興産<5019、株価 - チャート>などの石油株が下落し、値下がり率トップ。日本紙<3863、株価 - チャート>、レンゴー<3941、株価 - チャート>などのパルプ紙株も軟調。三井倉<9302、株価 - チャート>、上組<9364、株価 - チャート>などの倉庫株や、関西電<9503、株価 - チャート>、北陸電<9505、株価 - チャート>などの電力株もさえない。個別では、13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を下方修正したOKK<6205、株価 - チャート>が下落し、値下がり率トップ。13年9月中間期および14年3月期予想の連結赤字拡大、無配転落の邦チタ<5727、株価 - チャート>、14年2月期の連結利益予想を下方修正したスター精密<7718、株価 - チャート>も軟調。アダストリアHD<2685、株価 - チャート>、ミロク情報<9928、株価 - チャート>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が上昇した。
ピックルスコーポレーション<2925、株価 - チャート>が急反発。前場は一時前日比75円高の860円まで買われて02年1月11日の上場来高値855円を更新、同68円高の853円でザラ場引けした。
9月30日引け後に、14年2月期の13年8月中間期(3-8月)・通期連結業績予想を上方修正し、中間期の営業利益予想を前年同期比4.6%減の5億6000万から同31.1%増の7億7000万円へ、通期の営業利益予想を前期比11.2%増の10億1800万円から同21.9%増の11億1600万円へ引き上げた。中間期・通期業績ともに過去最高となる見通し。キムチ製品やナムル、サラダなど総菜製品の売上が順調に伸びた。
前場の東京株式市場で日経平均は反発し1万4600円を回復した。朝方発表の9月日銀短観で大企業・製造業DIが市場予想を上回ったことを好感したほか、米議会が暫定予算の成立で妥協するとの見方が広がり政府機関閉鎖の懸念が後退した。
為替が円安に振れたこともあり、前引けにかけて先物主導で上げ幅が拡大した。
ロイターは1日、米共和党で保守派のトーマス・マッシー下院議員が30日夜、下院共和党指導部は最終的には妥協し、医療保険改革法(オバマケア)変更やその他条件を盛り込まない暫定予算案を提出する、との見通しを示したと報じた。米財政協議のヤマ場は債務上限問題であり不透明感は続くものの、ひとまず緊迫感が和らいだ。
日経平均は前日に300円以上下落しており、リバウンドを狙う買いも入ったとみられる。目先の焦点は今夕発表される経済対策。市場では「消費増税と経済対策については国内で既成事実化しており、海外勢がどう評価するかだろう。材料出尽くしとなる可能性も否定できない」(岡三オンライン証券チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏)との声が出ていた。
個別銘柄では、日本精工<6471.T>が反発。30日に発表した業績と配当予想の上方修正を好感した。国内、海外ともに自動車向けを中心に需要が回復基調だという。半面、東邦チタニウム<5727.T>は3日続落。2014年3月期の赤字幅が従来予想より拡大する見通しとなったほか、無配転落予想を30日に発表し嫌気された。
東証1部の騰落数は、値上がり979銘柄に対し、値下がりが620銘柄、変わらずが146銘柄だった。
日経平均<.N225>
前場終値 14627.66 +171.86
寄り付き 14517.98
安値/高値 14487.23─14642.97
東証出来高(万株) 146329
東証売買代金(億円) 9288.76
新光商事<8141、株価 - チャート>が反発。前場は一時前日比16円高の856円まで買われ、同11円高の851円ザラバ引け。
9月30日引け後に、13年9月中間期(4-9月)の減益幅が想定より縮小し、連結純利益が前年同期比33.4%減の10億5000万円になったもようだと発表した。従来予想は同42.9%減の9億円。自動車電装関連が北米市場の回復により好調に推移したほか、通信関連機器も新規商材の採用により好調だった。
同時に、日本テキサス・インスツルメンツの販売代理店事業を三谷商事<8066、株価 - チャート>の100%子会社であるケィティーエルに譲渡すると発表した。譲渡価額は21億円で、譲渡期日は14年1月6日の予定。14年3月期および15年3月期以降の業績に与える影響は分かり次第開示するとしている。
<2929> ファーマF 483 +47大幅続伸。創薬事業への参入を発表したことが材料視されている。同社はこれまで、バイオテクノロジーを利用した特異的鶏卵抗体の作成を基盤技術に事業展開を行ってきたが、基礎研究の確立と探索研究での開発基盤が確立できたことにより、創薬事業分野での本格展開を目指す方針で、新たに参入する創薬事業に対する期待感が先行へ。
日経平均は大幅に反発。171.86円高の14627.66円(出来高概算14億6000万株)で前場 の取引を終えた。円相場が円安に推移しているほか、短観9月調査での景況感の改善が 材料視され、小幅に反発して始まった。9月30日の米国市場では予算問題などを背景に NYダウは下落となったが、日経平均は前日の300円を超える下げによって織り込み済み といった格好に。 14500円を回復して始まった日経平均は、その後14487.23円と上げ幅を縮める局面も みられた。しかし、米下院共和党指導部は最終的には妥協するとし、暫定予算案を提出 するとの一部下院議員の見解が伝わると、先物主導で上げ幅を広げる展開となった。東 証1部の騰落銘柄は、値上がり数が全体の過半数を占めている。セクターでは金属、保 険、情報通信、鉄鋼、非鉄金属、不動産、輸送用機器、証券などが堅調。半面、石油石 炭、パルプ紙、倉庫運輸、電力ガスなどが小安い。 日経平均はじり高基調となり、5日線およびボリンジャーバンドの+1σ水準を捉えて いる。テクニカル的なリバウンドでは一先ず達成感が意識されるところではある。あと は、米予算問題の行方となり、期限となる日本時間の13時辺りには方向感が出やすくな りそうである。一部報道では下院共和党指導部は最終的には妥協し、医療保険改革法変 更やその他条件を盛り込まない暫定予算案を提出するとの見通しが報じられている。 閉鎖に追い込まれるとの見方が織り込まれつつあるなか、暫定予算案提出となれば、 市場は好感することになりそうだ。もっとも、国内要因では安倍首相による消費増税の 正式表明を見極めたいとする流れもあり、先回り的な動きは強まり難い。短観9月調査 の結果からも消費増税を決断するとみられるが、併せて経済対策を見極めたいところで もあろう。先物主導でのプログラム売買が主要銘柄に影響を与えるが、短期資金などは テーマ性の材料銘柄での値幅取りになりそうだ。
10月1日前場の日経平均株価は前日比171円86銭高の1万4627円66銭と3営業日ぶりに反発。寄り付きは、対ドル、対ユーロでの円安や、前日の大幅安の反動から、買いが先行し、午前9時7分に1万4552円41銭(前日比96円61銭高)まで上昇。その後は、伸び悩む場面もあったが、午前11時すぎには円弱含み推移とともに、株価指数先物にまとまった買い物が入り、上げ幅を拡大。午前11時13分に、この日の高値となる1万4642円97銭(同187円17銭高)を付けた。日本時間午後1時が期限となる米連邦政府機関の一部閉鎖が回避されるとの見方から、米株価指数先物が上げ幅を広げ、投資家心理の改善につながったもようだ。
東証1部の出来高は14億6329万株。売買代金は9288億円。騰落銘柄数は値上がり979銘柄、値下がり620銘柄、変わらず146銘柄。
市場からは「米暫定予算案について、下院共和党が最終的に医療保険改革法の変更を盛り込まずに緊急予算案を提出する見通しとのニュースが好感されたようだ。きょう日銀短観を終え、今夕には消費増税、経済対策が発表される運びだが、これで材料出尽くしとなり、9月中間期決算発表までは日柄調整に入るのではないか」(銀行系証券)との声が聞かれた。
業種別では、LIXILG<5938、株価 - チャート>、ノーリツ<5943、株価 - チャート>などの金属製品株が上昇し、値上がり率トップ。第一生命<8750、株価 - チャート>、東京海上<8766、株価 - チャート>などの保険株や、ソフトバンク<9984、株価 - チャート>、KLab<3656、株価 - チャート>などの情報通信株も堅調。新日鉄住金<5401、株価 - チャート>、中山鋼<5408、株価 - チャート>などの鉄鋼株や、住友電工<5802、株価 - チャート>、古河機金<5715、株価 - チャート>などの非鉄金属株も高い。三菱地所<8802、株価 - チャート>、東建物<8804、株価 - チャート>などの不動産株も値を上げ、トヨタ<7203、株価 - チャート>、日野自<7205、株価 - チャート>などの自動車株も物色された。
個別では、13年9月中間期連結予想は一転黒字、14年3月期予想も利益増額の共和レザー<3553、株価 - チャート>がストップ高カイ気配。債務免除に伴う特別利益を計上するピクセラ<6731、株価 - チャート>はストップ高。ノーベル賞関連できのうストップ高したチタン工業<4098、株価 - チャート>が4連騰。大手液晶メーカーから検査関連装置29億円を受注したVテク<7717、株価 - チャート>や、大東紡<3202、株価 - チャート>、グローブライド<7990、株価 - チャート>なども上伸した。
半面、昭シェル<5002、株価 - チャート>、出光興産<5019、株価 - チャート>などの石油株が下落し、値下がり率トップ。日本紙<3863、株価 - チャート>、レンゴー<3941、株価 - チャート>などのパルプ紙株も軟調。三井倉<9302、株価 - チャート>、上組<9364、株価 - チャート>などの倉庫株や、関西電<9503、株価 - チャート>、北陸電<9505、株価 - チャート>などの電力株もさえない。個別では、13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を下方修正したOKK<6205、株価 - チャート>が下落し、値下がり率トップ。13年9月中間期および14年3月期予想の連結赤字拡大、無配転落の邦チタ<5727、株価 - チャート>、14年2月期の連結利益予想を下方修正したスター精密<7718、株価 - チャート>も軟調。アダストリアHD<2685、株価 - チャート>、ミロク情報<9928、株価 - チャート>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が上昇した。
日本と東南アジアを結ぶエアアジアXや日本とオーストラリアを結ぶジェットスターなどの国際線ではもちろんのこと、国内線でも関西空港を拠点とするピーチのほか、エアアジア・ジャパン、ジェットスター・ジャパン、スカイマークなどのLCC(ローコストキャリア=格安航空会社)が定着してきて、今後ますます路線を拡大していきそうだ。
LCCの就航路線拡大によって航空券の価格が下がり、手軽に旅行を楽しめるようになったが、問題なのがLCCの運航スケジュールの不安定さだ。
機内サービスを最低限に抑えるだけでなく、到着から次の便の出発までの時間を短縮し、運航本数を増やして運用効率を高めることで低価格を実現しているLCCのビジネスモデルでは、どこかで遅延が生じると、その後の便にも影響が出てしまい、結果、遅延することも珍しくない。
遅延が多いLCCに搭乗する際に役立つのが
空港ラウンジが無料で使える「プライオリティ・パス」!
そんなLCC時代に価値が高まりつつあるのが「プライオリティ・パス」だ。
「大手の航空会社のマイレージ・サービスの上級会員であれば、航空券を持っていれば空港のラウンジを利用できたんですが、LCCが普及して大手航空会社よりも安くチケットを買えるようになって、LCCで旅行することが増えてくると空港でラウンジを利用しづらくなりました。国内ならゴールドやプラチナのクレジットカード保有者はカード会社の提携ラウンジを使えますが、海外ではそうもいかない。それを補える『プライオリティ・パス』の必要性が高まっていると思います」と語るのは、航空・旅行アナリストで、帝京大学で「現代航空産業研究」の講師を務める鳥海高太朗さん。
「プライオリティ・パス」とは、世界300都市以上の600カ所を超える空港のVIPラウンジが利用できる独立系の空港ラウンジプログラム。
確かに、通常、クレジットカードのゴールド、プラチナ保有者であれば日本国内の空港のラウンジを利用できるケースが多いが、海外の空港ではラウンジを利用することは難しい。
また、飛行機に乗ることが多く、大手航空会社のマイレージ・サービス(マイレージ・プログラム)の上級会員であれば、空港のラウンジを利用できるが、その前提は「その航空会社での搭乗便が確定している」こと。つまり、LCCで旅行に行く際には、いくら大手航空会社のマイレージ・サービス上級会員でもラウンジは利用できなくなるのだ。
ところが、「プライオリティ・パス」を持っていれば、利用する航空会社がLCCでも問題なく空港のラウンジが利用できる。
乗り継ぎ時間のタイミングが合わなかったり、運航時間の遅れが生じることが多かたりして空港での待ち時間が長くなる傾向があるLCCを利用する場合、軽食が食べられたり、Wi-Fiなども無料で利用できたりする空港のラウンジを利用できるのは、遅延が生じることが多いLCCを利用する機会が増えてくると、とても利用価値が高いサービスになってくるというわけだ。
「プライオリティ・パス」の年会費399米ドルが
無料になるクレジットカードがあった!
しかし、「プライオリティ・パス」を手に入れるには高額の年会費を支払う必要がある。「プライオリティ・パス」の年会費は1年間に利用できる回数などによって下記のように3段階に分かれている。
年会費399米ドルの「プレステージ会員」になれば、年間何度でも無料で空港のVIPラウンジが利用できる!
「スタンダード会員」の場合、年会費は99米ドル(1米ドル=100円換算で9900円)ともっとも安く設定されているが、1回利用するのに27米ドル(2700円)が必要。一方、年会費399米ドル(3万9900円)の「プレステージ会員」なら1年に何度でも無料でラウンジを利用できるようになっている。
とはいえ、仕事で定期的に海外に行くことでもない限り、約4万円の年会費を支払って「プライオリティ・パス」の会員になるのはハードルが高い。
そんなときに便利なのが、年に何度でも無料で空港のラウンジが利用できる「プライオリティ・パス」の「プレステージ会員」資格をカード保有者へのサービスとして提供しているクレジットカードだ。
どれもステイタスが高い「プラチナ」クラスのクレジットカードになるが、なかにはクレジットカードの年会費が「プライオリティ・パス」の年会費(約4万円)よりも安いカードが存在するのだ!
2014年からスタートするNISA(少額投資非課税制度)。来年から2倍に増税される投資関係の税金がNISAを使えばゼロになる。このNISAの受け付けが、いよいよ10月1日から始まった。そこで、NISAの制度の内容と要注意の落とし穴をまとめて紹介する。口座解説はこの記事を読んでから!
対象は新規購入分のみだが10年で1000万円、
夫婦なら合計で2000万円までの投資が非課税に
NISAの対象は株(ETF、Jリート、外国株も含む)と投信で、新規に購入した分のみだ。現在保有中の株や投信は移管はできないので、一度売却して買い直す必要がある。
NISAは2014年から23年までの期間限定制度。1年間の投資額は100万円までで、投資した年から5年目の年末までが非課税期間だ(投資後から5年間ではない)。この間の売却益や配当金、分配金の税金がゼロとなる。最大で500万円を同時に運用可能で、10年間で合計1000万円も非課税で投資できるのだ。
買い方は自由で、期間や金額を分割して購入してもいいし、短期に売買してもいい。もちろん積み立ても可能な上、同じ商品でも異なる商品の組み合わせでもいい。要は投資額が1年間(各年の1月から12月)で100万円に達するまで自由に購入できるのだ。
購入後の売却も自由で、いつでも、好きな分だけ途中換金できる。
ただし、売却した時点で非課税枠は終了し再利用はできない。もちろん非課税枠が余っていれば、それは利用できる。非課税枠は余らせても翌年へ繰り越しはできない。
さらに、5年間で売却せずに、保有を続けて非課税期間が終了した際には、次の非課税期間へ引き継ぎ(ロールオーバー)ができる。
<3204> トーア紡 92 +16大幅続伸で5月23日以来の年初来高値を更新。繊維セクターの一角が動意付いてきている。中国・北京でPM2.5による大気汚染が深刻化し、3日にもこの有害物質が、九州に到達すると予測されている。また、今回は西日本だが、日本列島は偏西風がだんだん強くなるため、広い範囲で汚染物質が飛んでくる可能性が出てきているようである。PM2.5関連としてマスク需要などへの思惑が高まる。
<6709> 明星電 105 +2直近の保ち合い水準を上放れてきており、5月7日に付けた年初来高値(111円)が射程に。気象・防災観測機器と人工衛星用観測機器などを手掛けている。台風や突風など影響が警戒されるなかで気象計などの需要が期待されるほか、中国からのPM2.5が3日にも西日本に到達すると予測されるなか、関連銘柄の一角としての思惑も。また、宇宙ビジネスの需要獲得などへの期待などもあるようだ。
ハピネット<7552、株価 - チャート>が反発。一時前日比81円高の835円まで買われている。
9月30日引け後に、13年9月中間期(4-9月)連結業績が一転増益となり、営業利益が前年同期比29.1%増の13億円になったもようだと発表した。従来予想は同5.7%減の9億5000万円。アミューズメント事業で夏季商戦が前年同期を上回って推移したほか、映像音楽事業では利益率の高いオリジナル作品がヒットした。
14年3月期業績予想は従来見通しを据え置いた。連結営業利益予想は前期比14.4%増の34億円。
<9984> ソフトバンク 6950 +160大幅反発で7月25日の年初来高値7010円が射程に。昨日、2013年秋冬モデルの新製品発表会を開催。ドコモのiPhoneの影響については、「そんなではなかった」と自信をみせた。もはや、ネットワークが不満でユーザーがドコモに流れていくというのは、リスクとしてなくなったと述べた。孫社長の目はアメリカに向いており、スプリントの立て直しに今後は注力すると。
<3202> 大東紡 91 +20大幅反発で5月23日以来の年初来高値を更新。低位材料株の水準訂正を狙った資金が集中しているようである。また、シキボウ<3109>、日バイリーン<3514>なども堅調であり、繊維セクターはマスクなどの関連銘柄として物色されているようである。なお、中国・北京でPM2.5による大気汚染が深刻化し、3日にもこの有害物質が、九州に到達すると予測されている。
<7606> Uアローズ 4230 +100買い優勢。ドイツ証券が投資判断「バイ」、目標株価4800円でカバレッジを開始したことが材料視されている。店舗網の拡大による利益成長が続く見通しで、17年3月期までの EBITDA成長率は年率9%を見込んでいる。また、強固な財務体質、キャッシュフローの創出力を活かした株主還元の拡充にも期待とコメントしている。
<3668> コロプラ 2389 +89買い優勢。大和では投資判断を付与していないものの、既存タイトルの好調に加えて、クイズアプリの急成長で業績拡大が続くと予想している。「魔法使いと黒猫のウィズ」はTVCMの効果によってDL数を爆発的に伸ばし、2本目の柱として急拡大の最中と指摘。同業他社と単純比較するとバリュエーション上の割安感はないが、各実績値の綿密な分析を背景としたタイトルヒット率の高さや、高度な運用力はプレミアムの理由付けに十分であると判断している。
<4571> ナノキャリア 322000 +17000買い先行。アルビオン社との新たな共同開発契約を締結したと発表したことが材料視されている。共同開発契約の対象となるのは、育毛剤や乳液などの化粧品分野。同社のミセル化技術、アルビオン社の商品化力と開発販売力を協働させ、両社で共同開発を進めていく方針と。なお、今期業績への影響はないとしている。
<4098> チタン工 383 +43大幅続伸で連日の年初来高値を更新している。売買高は既に1000万株を超えており、酸化チタンを手掛かり材料としたノーベル賞候補の関連銘柄として、短期筋の値幅取り狙いの資金が集中している。短期的な過熱感が警戒されるが、資金回転が利いているため、手掛けやすさもあるようだ。長期的なトレンドは2011年1月高値595円をピークに、2012年11月安値189円に対する修正リバウンドに。既に半値戻しは達成しており、3分の2戻しの459円辺りが次ぎのターゲットか。
名実ともに下期相場入りとなる10月1日の日経平均株価は前日比62円18銭高の1万4517円98銭で寄り付いたあと、上げ幅を広げ、一時1万4552円41銭(前日比96円61銭高)を付ける場面があった。対ドル、対ユーロでの円安推移や、前日の大幅安の反動から、買いが先行。市場では、「全体的に買い戻しが目立つ」(国内証券)との声が聞かれた。9月30日の米国株式市場では、米議会で暫定予算をめぐる法案の与野党対立が続き、期限とされる9月30日までの成立を不安視する見方が強まり、NYダウ、ナスダック総合指数ともに続落したが、東京市場ではきのうポジション整理が先行していたこともあり、落ち着きを見せている。
午前8時50分に発表された9月の日銀企業短期経済観測調査(短観)では、大企業製造業の業況判断DIがプラス12となり、市場予想のプラス8を上回った。これを受け、円相場はやや弱含んだ。
業種別では、13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を上方修正した神戸鋼<5406、株価 - チャート>や、新日鉄住金<5401、株価 - チャート>などの鉄鋼株が上昇。野村<8604、株価 - チャート>などの証券株や、第一生命<8750、株価 - チャート>などの保険株も高い。LIXILG<5938、株価 - チャート>などの金属製品株も堅調。大成建<1801、株価 - チャート>などの建設株や、三菱地所<8802、株価 - チャート>などの不動産株も引き締まっている。トヨタ<7203、株価 - チャート>などの自動車株や、パナソニック<6752、株価 - チャート>などの電機株もしっかり。
個別では、13年9月中間期連結予想は一転黒字、14年3月期予想も利益増額の共和レザー<3553、株価 - チャート>がカイ気配。13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を上方修正し、配当も増額した日精工<6471、株価 - チャート>や、大手液晶メーカーから検査関連装置29億円を受注したVテク<7717、株価 - チャート>も上昇。13年9月中間期の連結業績予想を上方修正したハピネット<7552、株価 - チャート>も高い。
半面、NY原油先物安を映し、昭シェル<5002、株価 - チャート>などの石油株や、国際帝石<1605、株価 - チャート>などの鉱業株が軟調。オリックス<8591、株価 - チャート>などのその他金融株も売られている。日本紙<3863、株価 - チャート>などのパルプ紙株や、東レ<3402、株価 - チャート>などの繊維製品株も安い。個別では、13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を下方修正したOKK<6205、株価 - チャート>や、13年9月中間期および14年3月期予想の連結赤字拡大、無配転落の邦チタ<5727、株価 - チャート>、14年2月期の連結利益予想を下方修正したスター精密<7718、株価 - チャート>が下落。アダストリアHD<2685、株価 - チャート>、京三製<6742、株価 - チャート>などの上げも目立つ。
東証寄り付き前段階での主要外国証券経由の注文動向は、「6社ベースで、売り860万株、買い1650万株で、差し引き790万株の買い越し」(外資系証券)。午前9時22分時点の東京外国為替市場は、1ドル=98円台前半(前日終値は1ドル=97円88銭-89銭)、1ユーロ=132円台後半(同1ユーロ=132円13銭-17銭)で取引されている。
前営業日比 売買代金/出来高概算
上海総合指数<.SSEC>
大引け 2174.665 14.638高 886.1億元(上海A株)
高値 2176.303
安値 2165.162
前営業日終値 2160.027 4.218高 973.5億元(上海A株)
ハンセン指数<.HSI>
大引け 22859.86 347.18安 532.4億香港ドル
高値 22986.95
安値 22845.44
前営業日終値 23207.04 82.01高 543.4億香港ドル
ST指数(シンガポール)<.FTSTI>
大引け 3167.87 42.31安 48.91億株
高値 3201.84
安値 3167.87
前営業日終値 3210.18 15.87高 47.12億株
KLSE総合指数(クアラルンプール)<.KLSE>
大引け 1768.62 7.54安 18.53億株
高値 1781.84
安値 1762.30
前営業日終値 1776.16 2.00高 22.15億株
SET指数(バンコク)<.SETI>
大引け 1383.16 34.33安 327億バーツ
高値 1399.27
安値 1381.26
前営業日終値 1417.49 7.27安 314億バーツ
総合株価指数(ソウル)<.KS11>
大引け 1996.96 14.84安 2.86億株
高値 2005.41
安値 1994.22
前営業日終値 2011.80 4.48高 2.78億株
加権指数(台湾)<.TWII>
大引け 8173.87 56.81安 685.0億台湾ドル
高値 8204.40
安値 8137.11
前営業日終値 8230.68 46.00高 739.5億台湾ドル
総合株価指数(ジャカルタ)<.●●SE>
大引け 4316.176 107.543安 5.11兆ルピア
高値 4403.381
安値 4313.285
前営業日終値 4423.719 17.826高 3.96兆ルピア
総合株価指数(マニラ)<.PSI>
大引け 6191.80 188.01安 N/A
高値 6359.44
安値 6191.80
前営業日終値 6379.81 27.65安 N/A
SENSEX指数(ムンバイ)<.BSESN>
大引け 19379.77 347.50安 1.56億株
高値 19651.31
安値 19320.73
前営業日終値 19727.27 166.58安 1.72億株
ベトナム株価指数(ホーチミン)<.VNI>
大引け 492.63 6.02高 N/A
高値 492.65
安値 486.70
前営業日終値 486.61 N/A
<中国・香港株式市場> 中国株式市場は続伸して引けた。国慶節の連休を控えて小売り株に買いが入り、他のアジア株式市場をアウトパフォームした。
香港株式市場は反落して終了した。HSBCが発表した9月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値が速報値から下方修正されたことや、米政府機関閉鎖の可能性が高くなってきたことが、相場の重しとなった。
<東南アジア株式> 総じて下落し、中でもジャカルタ、バンコク、マニラの3市場が特に大きな下げとなった。国営ラクヤット・インドネシア銀行(BRI)<BBRI.●●>など大型株が売られた。米政府機関が閉鎖される公算が大きいことへの懸念が世界市場を圧迫した。
<ソウル株式市場> 反落し、2週間ぶり安値で取引を終了した。米財政協議の難航で政府機関閉鎖に関する懸念が広がったほか、中国の製造業指標が下押し材料となった。ただ、海外勢が引き続き買い越しており、下値は限定的だった。
30日の米国株式市場は続落して始まり、ナスダック総合 <.IXIC>とダウ工業株30種 <.DJI>は寄付き直後に約1%下落した。米議会で与野党間の合意が見込めず、政府機関一部閉鎖の可能性が高まったとの見方が広がっている。
週明け30日の東南アジア株式市場の株価は総じて下落し、中でもジャカルタ、バンコク、マニラの3市場が特に大きな下げとなった。国営ラクヤット・インドネシア銀行(BRI)<BBRI.●●>など大型株が売られた。
米政府機関が閉鎖される公算が大きいことへの懸念が世界市場を圧迫した。
ジャカルタ市場の総合株価指数<.●●SE>は2.43%安の4316.18で終了。7─9月期は10.4%安となり、四半期ベースの下落率としては2008年12月以来の大きさとなる。
マニラ市場の主要株価指数PSEi<.PSI>は2.95%安の6191.80。第3四半期は4.4%安だった。
バンコク市場のSET指数<.SETI>は2.42%安の1383.16で引けた。第3四半期は4.7%安となった。商いは薄く、空売りがサイアム・コマーシャル銀行<SCB.BK>やカシコン銀行<KBAN.BK>など大型株を押し下げた。
他市場は、シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)<.FTSTI>が1.32%安の3167.87、クアラルンプール総合株価指数(KLCI)<.KLSE>は0.42%安の1768.62。一方、ホーチミン市場のVN指数<.VNI>は1.24%高の492.63。
トレーダーらによると、東南アジアからの海外勢の資金流出が続いている。トムソン・ロイターのデータによると、ジャカルタ市場ではこの日、海外勢が株を8060億ルピア(6986万ドル)分売り越した。同市場では前営業日までの4日間で海外勢の売越額が1億7000万ドルに上っている。
大和証券の試算によると、大手銀行グループ5社の2013年9月末時点の保有株式含み損益は4.5兆円の評価益となった。アベノミクスへの期待を背景とした株価の回復で、3月末から約1.5兆円膨らんだ。
9月期末の東証株価指数<.TOPX>は、過去半年で約15%上昇していた。
評価損益の試算の対象となったのは、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>、りそなホールディングス<8308.T>、三井住友トラスト・ホールディングス<8309.T>の5社。
10月1日から口座開設受け付けが始まる少額投資非課税制度(日本版ISA=NISA)が株高・円安を後押しする要因になるのではないかと期待されている。個人金融資産の中で海外に比べ極端に比率の高い現預金から、株式や外国証券へのシフトを促すとみられているためだ。
現時点では、新規顧客の開拓は限定的で、まだ「種まき」の段階だが、運用対象や実施期間などの要件が緩和されれば、イギリスのように利用者が急増するとの期待も大きい。
<100兆円シフトの試算>
初年度で70─80万円程度を投資したい──。9月22日に開催された野村のセミナーに参加した熊崎諒一さん(26歳、会社員)はNISA活用に積極的だ。投資経験はFX(外国為替証拠金取引)のみだが、「まだ独身でお金の自由が利くときにリスクを取り、30─40歳代での余裕ある資産形成を目指したい」と株式や投資信託への投資に興味を示す。
証券会社などの金融機関が熾烈(しれつ)な口座獲得競争を広げているのは、こうした新規顧客を取り込むチャンスであるためだ。日本の個人金融資産は約1500兆円と大きいが、預貯金額の比率が55%と、米国の14%、イギリスの29%、フランスの30%、ドイツの40%などと比べ高いのが特徴だ。
一方、株式や投信などの保有比率は約9%と、米国の43%、イギリスの13%、フランスの23%、ドイツの17%に比べ低水準にとどまっている。
大和証券・営業企画部副部長の田口宏一氏は「政府・日銀の脱デフレ政策の目標であるインフレ率2%を達成した場合、家計の金融資産に占める有価証券保有比率が主要先進国並みに上昇すれば、少なくとも100兆円規模の資金がマーケットに流入する可能性がある」との見方を示す。
2012年に外国人投資家は日本株を約2兆8000億円買い越す一方、個人投資家は1兆9000億円の売り越しだった。個人投資家のマネーフローが変わる可能性もあるため、マーケット関係者からもNISAへの注目度が高まっている。
また、6月末時点で個人金融資産の外貨建て資産は2.3%にすぎない。これまでのアベノミクスではなかなか進まなかった外物への投資が進めば、円安要因にもなる。「1日、数百兆円が取引される外為市場のなかでは、それほどインパクトは大きくないかもしれないが、実需のフローが出れば材料にされやすい」(国内証券の外為アナリスト)という。
<保守的な英国人が直接金融に参入したきっかけに>
実際、1999年にISAが始まったイギリスでは、総人口の約4割に相当する2390万人がISA口座を開設するなど普及が進んでいる。利用者数の7割が年収200ポンド(約300万円)以下であり、低所得者層や若年層に浸透している。
2012年には、株式や債券、投資信託などを投資対象とする株式型ISAの金融商品残高が1903億ポンド(約23兆円)に拡大した。うち投資信託が7割と大半を占め、イギリスの投資信託市場の拡大に寄与している。
「ISAは保守的なイギリス人が直接金融に参入する一つのきっかけになったといわれている」と野村証券・営業企画部課長の芳谷剛伸氏は指摘する。
英ロンドンを本拠地とするシュローダー・インベストメント・マネジメント代表取締役社長のガイ・ヘンリキス氏は「今まで日本株が長期低迷していたため、現在の日本人の日本株保有比率は信じられないほど低いが、今後はイギリスのようにリスク性資産への配分を高めていくだろう。昨秋からの上昇局面では海外資金の流入が主体だったが、今後は日本の投資家が買い進めていくことを確信している」と話す。
<普及に必要な制度恒久化>
ただ、現在は期待の段階だ。日本証券業協会によると、NISA受け付け初日の10月1日時点で、証券128社で合計322万件のNISA口座開設が見込まれている。「申し込み数は想定を上回るペースで増えている」(SMBC日興証券・リテール事業推進部部長の中田太治氏)とされるが、2000万件を超える証券口座数との比較では多いとはいえない。2020年に利用者数が約1500万人、25兆円と政府が掲げている目標は、今のところ「皮算用」の色彩が濃い。
利用者拡大のポイントは、制度要件の緩和にあるとみられている。NISAで利用可能な投資商品が国内外の上場株式や上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)、公募株式投資信託などに限定され、MRF(マネー・リザーブ・ファンド)や外貨MMF(マネー・マネジメント・ファンド)などの公社債投信は対象外となっている。
また、一度売却した場合に非課税投資枠の再利用ができず、個人特定のための住民票提出など口座開設手順が煩雑であることなど、イギリスISAと比べて劣る点が少なくないと識者から指摘されている。
フィデリティ退職・投資教育研究所所長の野尻哲史氏は、NISA成功のためには、恒久化することが重要だと指摘する。現行制度では10年に限定されている実施期間を恒久化することにより、「月々の積み立て額が少ない若年層でもロールオーバーすることで年間の最大投資額100万円まで増やすことができ、長期間の資産形成が可能になる」という。
恒久化されれば、非課税期間終了時の時価が一般口座や特定口座などへの移管時の取得原価とみなされる問題も回避される。現行制度では、非課税期間終了時に値下がりしていた場合、その後、株価が元の取得価格に戻ったとしても、課税されてしまう。恒久化されれば、ロールオーバーすることで当初の取得価格のまま非課税メリットの享受が可能となる。
もっともイギリスでもISAが恒久化されたのは、開始9年後の2008年。効果などを検証した結果、制度をシンプルなものに変更した経緯がある。
現時点では日本のNISAは「個人のマネーシフトに向けた種まき」(大手証券)の段階だ。日本の預貯金が多いのは将来不安やデフレなど、それなりに理由がある。日本の将来に希望を抱けるようになり、制度要件などが緩和されれば、将来的に花開き「貯蓄から投資へ」の流れを加速させると期待されている。
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、指標のiTraxxJapanシリーズ20 ITJJP5Y=GF がワイド化した。プレミアムは一時98.5ベーシスポイント(bp)と、前週末の取引(92bp)と比べ6.5bpも跳ね上がった。米議会で、暫定予算案の審議が難航するなど米財政問題に対する懸念が強まり、内外株価がさえない動きをしたこともあって、信用リスクを回避するプロテクションの買いが勢いづいたという。
<スワップ市場>
スワップ金利(16時50分現在の気配)
2年物 0.29%─0.19%
3年物 0.33%─0.23%
4年物 0.38%─0.28%
5年物 0.45%─0.35%
7年物 0.62%─0.52%
10年物 0.91%─0.81%
レートは終値(前日比または前週末比)、安値─高値
<外為市場>
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後5時現在 97.88/90 1.3497/01 132.12/16
NY午後5時 98.19/26 1.3520/23 132.78/82
午後5時のドル/円は、前週末のニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の97円後半。半期末となるこの日、市場では、米政府機関の一時閉鎖リスクが警戒され、早朝に97.53円まで下落して8月29日以来の安値をつけた。実需の買いが流入して下げ渋ったものの、上値の重さが目立った。
<株式市場>
日経平均 14455.80円(304.27円安)
14425.82円─14619.24円
東証出来高 27億0903万株
東証売買代金 1兆8942億円
東京株式市場で日経平均は続落。終値で9月17日以来、約2週間ぶりに心理的節目の1万4500円を下回った。米議会での予算審議が難航し、政府機関閉鎖の可能性が高まるなど米財政問題が深刻化。1ドル97円台に進んだ円高も嫌気され、日経平均は一時334円安となる場面があった。日銀による指数連動型上場投資信託受益権(ETF)買い入れ期待などを背景に下げ渋る場面もあったが、戻りは限定された。
東証33業種のうち32業種が値下がりし、ほぼ全面安。自動車、電機など輸出株のほか、海運、鉄鋼などの景気敏感株が売られた。
<短期金融市場> 18時04分現在
無担保コール翌日物金利(加重平均) 0.062%(速報ベース)
3カ月物国庫短期証券流通利回り ──
ユーロ円3カ月金利先物(2014年6月限) 99.770(+0.01)
安値─高値 99.765─99.770
無担保コール翌日物の加重平均レートは0.062%と前週末(0.069%)を下回り、3月29日以来の水準に低下した。9月期最終売買日だったが、早めに期越え資金を確保していた金融機関が多かったため、資金調達需要が限られた。当座預金残高が膨らんで資金余剰感が強まる中、運用圧力が強い資金の出し手(運用側)に対して取り手(調達側)の需要が後退。資金の出し手と取り手の需給不均衡が金利水準を押し下げた。
市場では「あすは多少弱地合いが残るかもしれないが、期末要因がはく落すれば、前週までの水準(0.065─0.07%付近)に徐々に戻っていくのではないか」(国内金融機関)との声が出ていた。
ユーロ円3カ月金利先物は強含み。米財政協議の行方をめぐる不透明感から米金利が低下したことをきっかけに、買い戻しが入った。中心限月2014年6月限は一時前営業日清算値比1ティック高の99.770に上昇。
<円債市場>
10年国債先物中心限月・12月限(東証) 144.12(─0.02)
安値─高値 143.99─144.27
10年最長期国債利回り(日本相互証券引け値) 0.680%(変わらず)
安値─高値 0.690─0.675%
国債先物中心限月12月限は前営業日比2銭安の144円12銭と小反落で引けた。前週末の海外市場で米財政協議の行方をめぐる不透明感から、米債に逃避目的の買いが膨らんだことを受けて、朝方は買いが先行した。しかし、高値警戒感が浮上する中、午後に入ると、10月1日の10年債入札に備えた調整圧力に上値を重くした。
現物市場は期末を迎えて全般に様子見ムード。日銀オペや入札に絡んだ持ち高調整主体の動きとなったが、引けにかけては長期・超長期ゾーンに年金勢などから年限長期化に伴う買いが入った。10年最長期国債利回り(長期金利)は同変わらずの0.680%。
<クレジット市場>
政保債(地方公)10年 3.5─4.0bp
銀行債(みずほ) 5年 12─13bp
地方債(都債) 10年 4.5─5.0bp
電力債(東電) 5年 280─310bp
LIXILグループ<5938、株価 - チャート>が続落。SMBC日興証券では27日付で、投資判断「2」(中立)、目標株価2140円を継続している。26日に住宅機器大手グローエ社の株式取得と持分法適用関連会社化を発表。同証券では、(1)グローエという水洗金具を中心としたグローバルブランドを獲得できること(2)欧州での事業基盤が構築できること(3)中期的に子会社化を経て業績拡大につながること――がプラス面になると考えているとコメント。一方で、巨大化した企業グループの経営管理やシナジー効果の発揮に不透明感があると指摘。
また、相次ぐM&A(企業の合併・買収)に伴い資金支出が増加し自己資本比率は低下しているものの、連結1株利益成長を重視する戦略を考慮すると、エクイティファイナンスの可能性は低いと判断しているという。
30日の終値は、前週末比33円安の2019円。