10月1日前場の日経平均株価は前日比171円86銭高の1万4627円66銭と3営業日ぶりに反発。寄り付きは、対ドル、対ユーロでの円安や、前日の大幅安の反動から、買いが先行し、午前9時7分に1万4552円41銭(前日比96円61銭高)まで上昇。その後は、伸び悩む場面もあったが、午前11時すぎには円弱含み推移とともに、株価指数先物にまとまった買い物が入り、上げ幅を拡大。午前11時13分に、この日の高値となる1万4642円97銭(同187円17銭高)を付けた。日本時間午後1時が期限となる米連邦政府機関の一部閉鎖が回避されるとの見方から、米株価指数先物が上げ幅を広げ、投資家心理の改善につながったもようだ。

東証1部の出来高は14億6329万株。売買代金は9288億円。騰落銘柄数は値上がり979銘柄、値下がり620銘柄、変わらず146銘柄。

市場からは「米暫定予算案について、下院共和党が最終的に医療保険改革法の変更を盛り込まずに緊急予算案を提出する見通しとのニュースが好感されたようだ。きょう日銀短観を終え、今夕には消費増税、経済対策が発表される運びだが、これで材料出尽くしとなり、9月中間期決算発表までは日柄調整に入るのではないか」(銀行系証券)との声が聞かれた。

業種別では、LIXILG<5938、株価 - チャート>、ノーリツ<5943、株価 - チャート>などの金属製品株が上昇し、値上がり率トップ。第一生命<8750、株価 - チャート>、東京海上<8766、株価 - チャート>などの保険株や、ソフトバンク<9984、株価 - チャート>、KLab<3656、株価 - チャート>などの情報通信株も堅調。新日鉄住金<5401、株価 - チャート>、中山鋼<5408、株価 - チャート>などの鉄鋼株や、住友電工<5802、株価 - チャート>、古河機金<5715、株価 - チャート>などの非鉄金属株も高い。三菱地所<8802、株価 - チャート>、東建物<8804、株価 - チャート>などの不動産株も値を上げ、トヨタ<7203、株価 - チャート>、日野自<7205、株価 - チャート>などの自動車株も物色された。

個別では、13年9月中間期連結予想は一転黒字、14年3月期予想も利益増額の共和レザー<3553、株価 - チャート>がストップ高カイ気配。債務免除に伴う特別利益を計上するピクセラ<6731、株価 - チャート>はストップ高。ノーベル賞関連できのうストップ高したチタン工業<4098、株価 - チャート>が4連騰。大手液晶メーカーから検査関連装置29億円を受注したVテク<7717、株価 - チャート>や、大東紡<3202、株価 - チャート>、グローブライド<7990、株価 - チャート>なども上伸した。

半面、昭シェル<5002、株価 - チャート>、出光興産<5019、株価 - チャート>などの石油株が下落し、値下がり率トップ。日本紙<3863、株価 - チャート>、レンゴー<3941、株価 - チャート>などのパルプ紙株も軟調。三井倉<9302、株価 - チャート>、上組<9364、株価 - チャート>などの倉庫株や、関西電<9503、株価 - チャート>、北陸電<9505、株価 - チャート>などの電力株もさえない。個別では、13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を下方修正したOKK<6205、株価 - チャート>が下落し、値下がり率トップ。13年9月中間期および14年3月期予想の連結赤字拡大、無配転落の邦チタ<5727、株価 - チャート>、14年2月期の連結利益予想を下方修正したスター精密<7718、株価 - チャート>も軟調。アダストリアHD<2685、株価 - チャート>、ミロク情報<9928、株価 - チャート>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が上昇した。