レートは終値(前日比または前週末比)、安値─高値
<外為市場>
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後5時現在 97.08/10 1.3616/20 132.19/23
NY午後5時 97.24/30 1.3618/20 132.43/47
午後5時のドル/円は、前日のニューヨーク市場午後5時時点に比べて小幅にドル安/円高の97円前半。株安が重しとなった。ただ、米財政協議で進展があればドル/円が跳ね上がる可能性があるため、積極売買に慎重な向きが多かった。
<株式市場>
日経平均 14024.31円(132.94円安)
13944.27円─14149.77円
東証出来高 23億6976万株
東証売買代金 1兆8592億円
東京株式市場で日経平均は3日続落。前場には前日比で200円を超える下げとなり、9月6日以来、約1カ月ぶりに心理的節目の1万4000円を下回る場面があったが、売り一巡後は下げ幅を縮小した。国内企業業績や引け後の黒田日銀総裁会見に対する期待感などが下値を支えたという。一方、米財政協議をめぐる不透明感が引き続き上値を抑えており、戻りは限定された。東証業種別株価指数では33業種中32業種が下落。東証1部の値下がり銘柄数は7割強だった。
東証1部騰落数は、値上がり348銘柄に対し、値下がりが1336銘柄、変わらずが68銘柄だった。
<短期金融市場> 17時40分現在
無担保コール翌日物金利 0.069%(速報ベース)
3カ月物国庫短期証券流通利回り ──
ユーロ円3カ月金利先物(2014年6月限) 99.780(+0.010)
安値─高値 99.775─99.785
無担保コール翌日物の加重平均レートは0.069%と前日(0.068%)をやや上回った。地銀、信託、証券を主な取り手に、朝方は0.065─0.07%付近から取引が始まった。資金調達圧力は限られたが、「前日に比べて0.07%の調達需要がしっかりとしていた」(国内金融機関)という。
ユーロ円3カ月金利先物はしっかり。中心限月2014年6月限は一時前日清算値比1.5ティック高の99.785と5月9日以来約5カ月ぶりの水準を付けた。米財政協議の不透明感でで米金利先高観が後退。国内でも、資金余剰感の強まりで短期金利の低下観測が浮上していることを受けて「ヘッジ目的に買う動きが強まっている」(国内金融機関)という。
<円債市場>
10年国債先物中心限月・12月限(東証) 144.36(─0.13)
安値─高値 144.34─144.59
10年最長期国債利回り(日本相互証券引け値) 0.650%(+0.015)
安値─高値 0.655─0.625%
国債先物中心限月12月限は前日比13銭安の144円36銭と反落して引けた。前日の米国市場で米財政協議に進展が見られず、株安・債券高とリスク回避姿勢が強まった流れを引き継いで、朝方は買いが先行。先物12月限は一時144円59銭と中心限月で5月9日以来5カ月ぶりの水準に上昇した。その後は高値警戒感が浮上する中、利益確定売りが出たのをきっかけに下げに転じた。
現物市場は朝方を中心に買いが入ったが続かず、長期・超長期ゾーンを中心に売りが出た。今週はじり高相場が続いてきたため、「週末を控え、市場参加者がいったん過剰なリスクを落とす持ち高調整の動きが出ていた」(国内金融機関)という。10年最長期国債利回り(長期金利)は同1.5bp高い0.650%。
<クレジット市場>
政保債(地方公)10年 4.0─4.5bp
銀行債(みずほ) 5年 12─13bp
地方債(都債) 10年 4.5─5.0bp
電力債(東電) 5年 280─310bp
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、指標のiTraxxJapanシリーズ20の気配がワイド気味に推移した。水準は92.5─95ベーシスポイント(bp)と、前日引けの気配(91─93bp)から2bp程度上昇。米議会が財政問題解決に向けて歩み寄りを見せず、深刻な政治対立によって投資家の不安心理が高まったとの見方が出ていた。
<スワップ市場>スワップ金利(16時41分現在の気配)
2年物 0.28%─0.18%
3年物 0.32%─0.22%
4年物 0.37%─0.27%
5年物 0.43%─0.33%
7年物 0.59%─0.49%
10年物 0.85%─0.75%
クレディ・スイス証券は3日付で東急不動産ホールディングス<3289、株価 - チャート>の投資判断を新規に3段階中最上位の「アウトパフォーム」とし、目標株価(12カ月)を1400円に設定した。
4日の終値は、前日比30円安の963円。
クレディ・スイス証券は3日付で三菱地所<8802、株価 - チャート>の投資判断を3段階中最上位の「アウトパフォーム」から2位の「ニュートラル」に引き下げ、目標株価(12カ月)を3500円(従来3800円)とした。不動産デベロッパーのなかでは上値余地が相対的に小さいとみている。
4日の終値は、前日比62円安の2752円。
カネコ種苗<1376、株価 - チャート>が続伸し、一時23円高の918円まで買われた。3日引け後、14年5月期第1四半期(13年6-8月)の連結決算を発表し、大幅増益となったことを好感した。
第1四半期決算は、売上高134億8400万円(前年同期比0.9%増)、営業利益3億9300万円(同85.4%増)、純利益2億5700万円(同2.4倍)だった。売上高は、宮城県のイチゴ産地の復興に、同社の養液栽培プラントが採用されたことや、タマネギやキャベツなどの野菜種子の売上が増加し、前年同期並みを確保した。利益面では、販管費の削減による利益増や営業外損益の改善、前年同期に有価証券売却損を計上した反動もあり、大幅な増益となった。
14年5月期の業績予想は、売上高545億円(前期比0.9%増)、営業利益15億円(同8.4%増)、純利益9億5000万円(同7.2%増)を据え置いている。
4日の株価は、前日比6円高の901円ザラバ引け。
日揮<1963、株価 - チャート>が反発。一時前日比215円高の3635円まで買われた。米国で年産150万トンと世界最大のエチレン生産設備を石油メジャーの米シェブロンなどから受注した、と4日付日本経済新聞が報じた。総受注額は2000億円超で、新型天然ガスのシェールガスを利用するという。
4日の終値は、前日比110円高の3530円。
ミスミグループ本社<9962、株価 - チャート>が3日続落し、一時66円安の2787円まで売られた。3日引け後、総額1億ドルの2018年満期ユーロ米ドル建転換社債型新株予約権付社債を発行すると発表、株式転換による1株利益の希薄化を懸念する動きが先行したようだ。
転換価額は36.79ドル。3日の同社終値2853円から1ドル=97円69銭で換算した29.20ドルに対するアップ率は25.99%だった。9月30日現在の発行済み株式数に対する潜在株式の比率は2.99%となる見込み。
4日の終値は、前日比54円安の2799円。
あおぞら銀行<8304、株価 - チャート>が小安い。大和証券では3日付で、投資判断「2」(アウトパフォーム)、目標株価350円を継続している。
同証券では、13年9月中間期連結純利益について、(1)株式相場上昇に伴う株式関係損益の改善が想定される半面(2)第1四半期(13年4-6月)に将来に備えた保守的な引当を実施したことや(3)会計上の税負担軽減効果縮小の影響を受けること――などを背景に、会社側計画線である200億円(前年同期比4%減)での通過を見込んでいる。また、現行株価で4%超となる14年3月期予想配当利回りの観点からの投資妙味は大きく、堅調な株価推移を想定している。
4日の終値は、前日比5円安の286円。
ノーリツ<5943、株価 - チャート>が3日続落。ドイツ証券では3日付で、投資判断を「Buy」(買い)から「Hold」(中立)に引き下げ、目標株価は2200円を継続している。
消費税率が8%に引き上げられることが決定したことを受けて、同証券では新設住宅着工数の予想を下方修正。それを基準に同社の国内事業の業績も引き下げるとしている。一方で、買収した中国・Sakura社の貢献を海外事業の業績予想に織り込んでいる。その結果、目標株価に変更はないものの、目標株価と現行株価のカイ離が小さくなったことから、投資判断を「Hold」に引き下げたとしている。
4日の終値は、前日比66円安の2052円。
LIXILグループ<5938、株価 - チャート>が続落。ドイツ証券では3日付で、投資判断を「Buy」(買い)から「Hold」(中立)に、目標株価を3000円から2300円にそれぞれ引き下げている。
消費税率が8%に引き上げられることが決定されたことを考慮し、新設住宅着工数予想を下方修正、あわせて業績予想、目標株価を引き下げている。投資判断も、目標株価と現状株価とのカイ離が小さいことから、「Hold」に引き下げたとしている。また、政府が検討している住宅ローン減税拡充策などは効果なしと同証券ではみており、とくに、高額商品である住宅投資は10月から最低でも1年程度厳しい状況に陥るとみているとコメントしている。
4日の終値は、前日比44円安の1968円。
日産自動車<7201、株価 - チャート>が3日続落。野村証券では3日付で、投資判断「ニュートラル」(中立)を継続、目標株価は1250円から1100円に引き下げている。
「北米、中国で販売、利益ともに回復に向かっている点はポジティブな一方で、中国を除く新興国では、販売が減速するなかで15年3月期にかけて大規模な能力増強が続く」とコメント。稼働率維持に向けDatsunブランドを含め中国以外の新興国で台数増を会社側計画通りに実現できるかがポイントになろうと指摘している。
また、同証券では業績予想を若干下方修正、連結営業利益について、14年3月期6101億円(前期比16.5%増、従来6139億円、会社側計画は6100億円)、15年3月期6380億円(従来6444億円)、16年3月期7207億円(同7313億円)と試算。13年7-9月にアクセルペダル関連で日本で大規模なリコールがあったことから、品質関連費用として前年同期比100億円の悪化が新たに織り込まれている。
4日の終値は、前日比9円安の969円。
クミアイ化学工業<4996、株価 - チャート>が反落。野村証券では3日付で、投資判断「Buy」(買い)、目標株価870円を継続している。
2日に機関投資家向けの研究施設の見学会が開催されている。同証券では、「遺伝子組み換え技術の研究開発にも力を入れており、一定の成果が出ている点」を特筆すべき点として挙げており、短期的な業績への寄与はほぼ皆無とみられるものの、長期的にはライセンスフィーなどの収入を得られる可能性はあろうとコメントしている。
また、独立行政法人農業生物資源研究所で開発が進められている花粉症緩和米の基礎技術として、同社の遺伝子組み換え技術がすでに応用されており、技術的に確立されつつあり、さらに、農業開発において同技術はシナジーを生むであろうと指摘している。
4日の終値は、前日比15円安の685円。
<1963> 日揮 3530 +110 大幅反発。米国でシェールガスを利用する化学プラントを建設と報じられている。年 産150万トンと世界最大のエチレン生産設備となり、総受注額は2000億円超の水準の もよう。シェールガス関連設備の建設が今後も相次ぐと見られる中、大型受注の獲得 は今後の展開力への期待にもつながる格好へ。ゴールドマンでは、冴えない業績や受 注から停滞していた株価は、カタリストの一つが発現したことを好感しようと。 <5110> 住友ゴム 1356 -86 売り優勢。ゴールドマンでは投資判断を「買い」から「中立」に格下げ、タイヤ業界 では、中国製タイヤとの競争激化、新興国の市販需要の成長鈍化を背景に、今後価格 規律が崩れる可能性があると懸念しているもよう。新興国を中心に生産能力を拡大し ている同社も、マージン拡大が停滞するリスクが出てきたと指摘。なお、ミシュラン の説明会を受けて欧米タイヤ株が軟調な動きになっていることも逆風に。 <7915> 日本写真印刷 1603 +82 買い優勢。曲げられる次世代のタッチパネルを台湾企業と共同で開発と報じられてい る。柔軟性が高いもので、球状のタッチパネルや曲線が多い自動車のインパネへの採 用が見込め、来春の量産を目指すようだ。タッチパネル関連銘柄としての位置づけが 一段と高まるほか、競合企業との共同展開となるため、今後の市場の価格競争の落ち 着きなども想定されることに。 <4704> トレンド 3630 +110 買い優勢。大和が投資判断を「3」から「1」に、一気に2段階格上げしている。ク ラウド関連製品が売上高を牽引し始めたことを評価、大企業・データセンタ向けアン チウィルス製品、外部からの攻撃対策ソフトなどが、来12月期以降の増収率を加速さ せうる規模に達していると。好財務なども評価して、目標株価は4770円と設定してい るもよう。 <1861> 熊谷組 222 +6 買い先行。前日に発表した通期業績予想の上方修正が買い材料視されている。営業利 益は従来予想の26億円から33億円に上方修正、受注の増加に伴う完成工事高の増加が 背景に。今期受注高も従来予想の2030億円から2405億円に増額修正している。東京五 輪関連、リニア関連などとして人気化したが、足元では利食い売りが優勢となってき ており、格好の自律反発材料につながっている。 <3659> ネクソン 1237 +24 しっかり。シティでは投資判断を「1」、目標株価を1800円として新規カバレッジを 開始している。韓国・中国において高いプレゼンスを有しているため、安定成長期待 のPCオンライン、市場成長が見込めるモバイルの両市場で、ビジネス拡大のチャン スを有すると指摘。中期的な成長ポテンシャルが認識されれば、バリュエーション水 準も訂正に向かうと予想。
<3382> セブンアイ 3525 +5 しっかり。前日に上半期の決算を発表、営業利益は1656億円で前年同期比12%増益と なり、事前予想通りの着地となった。会計基準の変更を考慮すると、実質的な増益率 は2%程度であったとみられる。金融事業とコンビニ事業がけん引役になる。決算数 値にサプライズはないものの、相対的に安定した業績推移を評価する動きへ。実質的 な増益率は、第1四半期の微減益に対して、第2四半期は4%増益に転じている。 <2108> 甜菜糖 204 +20 人気化。NY粗糖が一段と上昇、約半年振りの高値水準になったと報じられている。 製糖各社も出荷価格を引き上げる可能性があるとされており、マージンの拡大期待な どにもつながっているようだ。また、TPP交渉の進展を受けて、製糖業界には再編 思惑なども高まる格好へ。さらに、北海道大学と共同研究を行っている「発酵ナノセ ルロース」の大量生産技術の開発成功を改めて思惑視する声などもあるようだ。 <8273> イズミ 3040 +254 大幅反発。前日に上半期決算、並びに、自社株買いの実施を発表している。上半期営 業利益は146億円で前年同期比12%増益、従来予想140億円を上回る着地に。通期予想 の287億円、同3%増益は据え置いている。業績インパクトは限定的ながら、発行済み 株式数の2.7%に当たる200万株を上限とした自社株買いによる需給妙味を買い材料視 する格好に。5月の実施に続くもので、当時は約1ヶ月で上限まで市場買い付けを行っ ている。 <1808> 長谷工 683 +18 買い優勢。今期は6期ぶりの復配を実施する方針との観測報道が伝わっている。年間 で1-3円程度の配当となるもよう。マンション建設受注の好調などを背景に、通期の 単体受注高は3500億円程度になり、期初時点の予想を500億円程度上回る公算のよう だ。復配の可能性は指摘されていたが、想定よりも配当金の水準は高まる可能性など が好感される状況に。
東京株式市場で日経平均は3日続落。前場には前日比で200円を超える下げとなり、9月6日以来、約1カ月ぶりに心理的節目1万4000円を下回る場面があったが、売り一巡後は下げ幅を縮小した。
国内企業業績や引け後の黒田日銀総裁会見に対する期待感などが下値を支えたという。一方、米財政協議をめぐる不透明感が引き続き上値を抑えており、戻りは限定された。東証業種別株価指数では33業種中32業種が下落。東証1部の値下がり銘柄数は7割強だった。
米財政協議をめぐる議会のこう着状態が連邦政府債務の上限引き上げに影響するとの不安から前日の米国株が下落したうえ、外為市場での円高警戒感が重しとなり、朝方は売りが先行した。来週末11日のオプションSQ(特別清算指数)算出を前に1万4000円割れを狙う仕掛け的な動きも指摘され、日経平均は1万3900円前半まで下値を切り下げた。
ただ売り一巡後は下げ幅を縮小し、終値では1万4000円を維持した。中間決算を控え国内企業業績の上方修正に対する期待感が下値を支えたという。「日経平均のPERは15倍台であり、過去の平均から比べると若干割安な水準。業績上方修正で割安感がさらにクローズアップされれば、押し目買いが強まる」(SMBCフレンド証券・投資情報部シニアストラテジストの松野利彦氏)との声があった。
日銀は4日の金融政策決定会合で、資金供給量(マネタリーベース)を年間60兆─70兆円増やす金融政策の維持を全員一致で決定した。市場予想通りでサプライズはなかったが、一部では引け後の黒田総裁のコメントに対して期待する向きもあると指摘され、日本株の下値を支えたとみられている。
また、米ホワイトハウスが現地3日、オバマ大統領によるインドネシアおよびブルネイ訪問を取りやめると発表したことを受け、「米財政協議の解決に本腰を入れるとの思惑が広がった」(国内証券)といい、先物への買い戻しが入る場面もあった。
かざか証券・市場調査部長の田部井美彦氏は「日経平均は1万4000円を下回り値ごろ感が出ているようだ。値幅調整はいったん終了したのでは。米財政問題がくすぶる限り上値は重いが、解決されれば国内企業業績への評価の高まりとともに1万5000円程度を目指す」との見方を示した。
個別銘柄では、エーアイテイー<9381.T>がストップ高。4日前引け後、10月31日現在の株主に対して、11月1日付で、1対2の株式分割を実施すると発表し、材料視された。自社株買いを発表したイズミ<8273.T>や、世界最大のエチレン生産設備を米国で受注したと報じられた日揮<1963.T>も買われた。
半面、シー・ヴイ・エス・ベイエリア<2687.T>が大幅安。3日に2013年9月中間期連結業績予想の下方修正を発表し、嫌気された。
東証1部騰落数は、値上がり348銘柄に対し、値下がりが1336銘柄、変わらずが68銘柄だった。
(杉山容俊)
日経平均<.N225>
終値 14024.31 -132.94
寄り付き 14029.73
安値/高値 13944.27─14149.77
東証出来高(万株) 236976
TOPIX<.TOPX>
終値 1163.82 -10.17
寄り付き 1164.11
安値/高値 1156.34─1171.83
東証売買代金(億円) 18592.09
4日後場の日経平均株価は前日比132円94銭安の1万4024円31銭と3日続落。終値での1万4100円台割れは、9月6日(1万3806円81銭)以来、ほぼ1カ月ぶりの安値水準となる。後場寄り付きから売りが先行したあと、株価指数先物にまとまった買い物が入ったのをきっかけに下げ幅を縮小。午後2時1分には、この日の高値となる1万4149円77銭(前日比7円48銭安)を付ける場面があった。市場では、米暫定予算・債務上限問題が解決に向かうとの期待感が指摘され、買い戻しにつながったとの見方もある。後半は、週末要因に加え、円相場の強含み推移もあり、ポジション調整売りに押され、引けにかけて軟化した。
東証1部の出来高は23億6976万株。売買代金は1兆8592億円。騰落銘柄数は値上がり348銘柄、値下がり1336銘柄、変わらず68銘柄。
市場からは「後場は買い戻し一巡後に週末ポジション調整の動きに押し戻された格好だ。これまでの2カ月サイクルパターンから9月高値、10月安値が懸念される。さらに、4月19日の週に信用買い残が大きく膨らんだ経緯があり、その6カ月期日が再来週に向けて到来することになり、需給的にも良くない」(準大手証券)との声が聞かれた。
業種別では、ブリヂス<5108、株価 - チャート>、浜ゴム<5101、株価 - チャート>などのタイヤ株に売りが継続。トヨタ<7203、株価 - チャート>、富士重<7270、株価 - チャート>などの自動車株や、パナソニック<6752、株価 - チャート>、GSユアサ<6674、株価 - チャート>などの電機株もさえない。第一生命<8750、株価 - チャート>、東京海上<8766、株価 - チャート>などの保険株や、野村<8604、株価 - チャート>、大和証G<8601、株価 - チャート>などの証券株も引き続き軟調。JFE<5411、株価 - チャート>、日新鋼HD<5413、株価 - チャート>などの鉄鋼株や、LIXILG<5938、株価 - チャート>、リンナイ<5947、株価 - チャート>などの金属製品株も安い。JAL<9201、株価 - チャート>などの空運株や、王子HD<3861、株価 - チャート>などのパルプ紙株も値を下げた。
個別では、13年8月中間期の連結営業・経常利益予想を下方修正したCVSベイ<2687、株価 - チャート>が軟調に推移。鉄建<1815、株価 - チャート>、ソースネクスト<4344、株価 - チャート>、SMK<6798、株価 - チャート>などの下げも目立った。
半面、次世代タッチパネルを台湾企業と共同開発する日写印<7915、株価 - チャート>や、大日印<7912、株価 - チャート>などのその他製品株が堅調。個別では、13年8月中間期の連結決算で純利益44.1%増となり、1対2の株式分割を発表したエーアイテイ<9381、株価 - チャート>がストップ高。ボルテージ<3639、株価 - チャート>もストップ高。13年8月中間期の連結決算で営業利益12.3%増、あわせて自社株買いを発表したイズミ<8273、株価 - チャート>や、甜菜糖<2108、株価 - チャート>、TAC<4319、株価 - チャート>、ミツバ<7280、株価 - チャート>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。
もうみなさんはNISA(ニーサ)をどう活用するか、方針は立てただろうか。NISAとは2014年から始まる、少額投資非課税制度のこと。専用口座を開設することで、株など売却した時の利益が非課税になる制度だ(詳細はこちら)。しかし株の税金にかかわるニュースはNISAだけではなかったのだ!
株の売却益への課税額は来年からなんと2倍に!
同じタイミングで、株などを売って得た利益に対する税金、すなわちキャピタルゲイン課税が、10%から20%に変更されるのだ。
例えば今年の12月30日の時点で、保有株の含み益が50万円あったとする。これをその日中に売却すれば、50万円×10%で支払う税金は5万円(復興税除く概算)。しかし同じ株価で年明け1月4日に売ったとすると、50万円×20%で10万円の税金を支払うことになる。利益は同額なのに、たった1営業日変わるだけで支払う税額が5万円も差がつくのだ。
つまり得られる利益が同じという前提なら、株はいったん年内に売却したほうが得、ということだ。
秋は買い手不在で株価の調整が本格化か?
「10月中旬から年末にかけて軟調な相場が予想されます。多くの個人投資家は、株などのキャピタルゲイン課税の税率がアップする前に、いったん利益を確定させる動きに出る」
と指摘するのは、SBI証券シニアマーケットアナリストの藤本誠之さんだ。
「しかも、買い直すならNISA口座でと考える投資家は、新たな買いは年明けまで待つので、年末は買い手不在となりそう」(藤本さん)
しかも、11月は5月の急落前に高く積み上がった、信用取引の決済期日(6カ月後)を迎える。“高値づかみ”をした投資家の投げ売りも想定されるため、少なくとも強気で臨める情勢ではない。
とはいえ、むやみに悲観視する必要はない。年が明ければ一転、買い控えていたNISA組の買いが見込めるからだ。概して企業業績は回復を遂げており、株価がどこまでも売り込まれる展開は想定しがたい。
「企業業績の大幅回復で年末のボーナスは久々に高水準が期待できるうえ、消費増税前の駆け込み需要も見込まれることから、来年1月以降の株価は堅調でしょう」
<2108> 甜菜糖 204 +20人気化。NY粗糖が一段と上昇、約半年振りの高値水準になったと報じられている。
製糖各社も出荷価格を引き上げる可能性があるとされており、マージンの拡大期待などにもつながっているようだ。また、TPP交渉の進展を受けて、製糖業界には再編思惑なども高まる格好へ。さらに、北海道大学と共同研究を行っている「発酵ナノセルロース」の大量生産技術の開発成功を改めて思惑視する声などもあるようだ。
日経平均は3日続落。米財政問題に対する懸念が心理的な重しとなり、主力株を中心 に売り優勢の展開となった。今晩に予定されていた米雇用統計の発表が延期となるな ど、先行き不透明感から神経質な動きが続いた。 大引けの日経平均は前日比132.94円安の14024.31円となった。東証1部の売買高は23 億6976万株、売買代金は1兆8592億円。業種別では、ゴム製品や空運、保険、電気・ ガス、パルプ・紙、金属製品、証券、鉄鋼、情報・通信、海運などが軟調。一方、そ の他製品のみが上昇した。 個別では、連日で賑わいを見せていたソフトバンク<9984>が利益確定売りに押され軟 調。また、円高進行が嫌気され、トヨタ<7203>やソニー<6758>、パナソニック<6752> など、主力の景気敏感株が総じて売り優勢となった。その他、一部外資系証券が投資 判断を引き下げた三菱地所<8802>もさえない動き。一方、7&IHD<3382>や三井住 友<8316>などが堅調だった。
米ツイッターは2013年10月3日、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の資料を提出した。申請書類が公表され明らかになった。
最大10億ドル(約972億円)の調達を目指す。2012年5月にIPOを実施した交流サイト「フェイスブック」に次ぐ大型上場となる見込みだ。
公開された2012年の財務資料によると、ツイッター社の同年の純損益は7940万ドル(約77億円)の赤字だったという。
<8273> イズミ 3015 +229大幅反発。前日に上半期決算、並びに、自社株買いの実施を発表している。上半期営業利益は146億円で前年同期比12%増益、従来予想140億円を上回る着地に。通期予想の287億円、同3%増益は据え置いている。業績インパクトは限定的ながら、発行済み株式数の2.7%に当たる200万株を上限とした自社株買いによる需給妙味を買い材料視する格好に。5月の実施に続くもので、当時は約1ヶ月で上限まで市場買い付けを行っている。
<6378> 木村化 551 +155営業日ぶりに反発。東電の汚染水問題から手掛けづらさがあったが、一目均衡表の雲下限レベルからのリバウンドを見せてきている。なお、自民党の石破茂幹事長は、小泉元首相の脱原発発言に対し、「自民党が再稼働を掲げるのには理由がある」と述べ、安全性が確認された原発を再稼働する党方針に影響はないと強調している。
<2178> トライSTG 1184 -11トライステージ<2178>は、ダイレクトマーケティングを実施する企業を包括的に支援する企業である。テレビ通販の番組枠やテレビCM枠をメディアより購入して、企画、制作、受注等の付加価値を付けてクライアント企業に販売している。
30日に2014年2月期の上期(3-8月)の連結業績を発表。売上高が192.30億円、営業利益が5.88億円、経常利益が5.89億円、純利益が3.45億円と、25日に上方修正を発表した計画に沿った着地となった(前年同期は単独決算のため比較していない)。
売上高では、中期経営計画に掲げる「新業種・新領域顧客企業の発掘と育成」が進捗し、会員誘導型の顧客企業との取引が好調に推移したこと等が奏功した。利益面では、一部のテレビCM枠やテレビ番組枠の返還や入替えによる仕入れコスト削減が計画どおり進捗したことに加え、収益性の低い取引の見直しを実施したことにより利益率が改善した。
通期業績は3月に発表した計画を据え置き、売上高が前期比9.5%増の370.26億円、営業利益が同67.9%増の8.34億円、経常利益が同59.6%増の8.03億円、純利益が同68.5%増の4.18億円とした。
なお、30日に株主優待制度の拡充を発表している。従来は毎年8月末に1回、100~500株を保有する株主に1000円分のクオカード、500株以上を保有する株主に2000円分のクオカードを贈呈していたが、(1)500株以上の株主へのクオカードを2000円相当から5000円相当へと増額し、(2)従来の8月末に加えて新たに2月末にも実施、計年2回に拡充している。
ちなみに、業容拡大と人員増加への対応および業務効率の改善を目的として、2014年3月に本社移転することを30日に発表した。
シー・ヴイ・エス・ベイエリア(CVSベイ)<2687、株価 - チャート>が続落。一時34円安の299円まで売られ、東証1部値下がり率上位となっている。3日引け後、13年8月中間期(3-8月)の連結営業損益予想を下方修正し、売りに押された。
中間期予想で、営業総収入は154億6000万円から154億6100万円(前年同期比20.8%増)に、ほぼ想定通りとなるが、営業利益を1億9500万円から1億3300万円(前年同期は3億8100万円の赤字)に引き下げた。純利益は1億2800万円から1億4800万円(同4億400万円の赤字)へ増加する。ビジネスホテル事業が前年同期比22.1%増と好調に推移するものの、主力のコンビニエンス・ストア事業で、営業総利益が予想を下回るほか、複数の新規店舗が採算ベースに乗らなかったこともあり、営業損益は期初予想に届かなかった。純利益については、特別利益として投資有価証券売却益を計上することから予想を引き上げている。
午後2時時点の株価は、前日比25円安の308円。
インターネット総合広告代理店のフルスピード<2159、株価 - チャート>が続急伸し、一時4650円高の3万9350円を付けている。4日付の株式新聞は、新興市場面で同社株を取り上げている。
同紙では、同社は経営の立て直しに注力し、12年4月期(11年8月-13年4月)連結決算では決算期変更の変則決算ながら黒字化を達成。前期は特損計上で連結最終損益は赤字だったものの、本業は順調で営業損益は5億6600万円の黒字となり、アパレルなど不採算事業や、各種負債の処理が進んだ結果と指摘。14年4月期も第1四半期(13年5-7月)決算は順調。株価面でも今後、着実な上昇が見込めそうとしている。
午後1時50分時点の株価は3950円高の3万8650円。
<6078> バリューHR 4200 -本日ジャスダック市場に上場し、初値は公開価格の約2倍となる4035円となった。同社は、健康保険組合の設立や保健事業支援、健康管理サービスの提供などを展開する。ビジネスモデルに特徴があり、厳密な類似企業がないことから関心度が高まり好スタートとなった。初値形成後については、短期的な過熱感も意識されもみあい推移に。
東京電力<9501、株価 - チャート>が4日続落し、一時26円安の526円まで売られている。4日の取引開始前に、午前6時43分頃、福島第一原子力発電所において多核種除去設備(ALPS)C系で、工程異常の警報が発生して停止したと発表した。
同社では、ALPSのC系は漏えいなどの異常はないとし、現在、循環運転(前処理段階の中で運転)を行っているとした。
午後1時時点の株価は19円安の533円。
熊谷組<1861、株価 - チャート>が6日ぶりに反発し、一時18円高の234円まで買われる場面があった。3日引け後、14年3月期の連結業績予想を上方修正し、好感された。
通期予想で、売上高を2800億円から3000億円(前期比15.1%増)へ、営業利益を26億円から33億円(前期は11億6700万円の赤字)へ、純利益を11億円から24億円(同10億8300万円の赤字)に引き上げた。売上高は、今期の受注高が増加したことなどから、前回予想を上回る見込み。利益面では、売上高増により利益額も増加したことに加え、訴訟事案の解決に伴う計上済みの費用の精算などにより増加する。
午後零時50分時点の株価は、前日比4円高の220円。
<2122> Iスペース 1026 +18インタースペース<2122>は、アフィリエイト広告大手の一社。主力のインターネット広告事業では金融業界やオンラインゲーム業界向けに強い。メディア運営事業では恋愛シミュレーションゲーム、日本最大級のママ向けコミュニティサイト「ママスタジアム」を展開中。
9月20日には、7月に設立したインドネシア現地法人「PT. INTERSPACEINDONESIA」に関する一連の手続きが完了し、9月20日から営業を開始したと発表。経済成長が著しく、インターネット人口の増加も見込まれるインドネシアにおいて、日本での実績とノウハウを活用することで、早期の事業拡大を図っていくとしている。
なお、同社は成長戦略の1つとしてグローバル事業の展開加速を掲げており、既に中国・上海で現地法人を設立し2012年より営業活動を開始している。
前場の東京株式市場で日経平均は3日続落。9月6日以来、約1カ月ぶりに心理的節目の1万4000円を下回る場面があった。
前日の米国株安や円高警戒感を背景に幅広い銘柄に売りが先行。米債務上限引き上げ問題に対する投資家の不安心理は高まっており、株価の重しとして引き続き意識された。業種別株価指数では33業種中30業種が下落。東証1部全体の7割強が値下がりした。
来週11日のオプションSQ(特別清算指数)算出を前に1万4000円割れを狙う仕掛け的な動きもみられたという。オプション市場では権利行使価格1万4000円のプットの建玉が1万7000枚超と積み上がっており、同水準を下回る場面では先物市場へのヘッジ売り圧力が強まる可能性が指摘されていた。
ただ売り一巡後は下げ渋り、前引けでは1万4000円台を維持。中間決算を控え、国内企業業績の上方修正に対する期待感が下値を支えているという。SMBCフレンド証券・投資情報部シニアストラテジストの松野利彦氏は「日経平均のPERは15倍台であり、過去の平均から比べると若干割安な水準。業績上方修正で割安感がさらにクローズアップされれば、押し目買いが強まる」と指摘した。
個別銘柄では、日揮<1963.T>が反発。世界最大のエチレン生産設備を米国で受注したとの一部報道が材料視された。自社株買いを発表したイズミ<8273.T>や新導電材料開発で台湾企業への資本参加を発表した日本写真印刷<7915.T>も買われた。
東証1部の騰落数は、値上がり344銘柄に対し、値下がりが1307銘柄、変わらずが99銘柄だった。
(杉山容俊)
日経平均<.N225>
前場終値 14095.58
寄り付き 14029.73
安値/高値 13944.27─14106.17
東証出来高(万株) 129005
東証売買代金(億円) 9335.70
10月1日、安倍晋三首相が「2014年春からの消費税引き上げ」を発表し、1989年4月の「消費税3%」施行後、1997年4月に「5%」に引き上げられて以来、実に16年ぶりに消費税が引き上げられることになった。引き上げ幅は「3%」で、消費税は来年4月から「8%」になる。
消費税が「3%」引き上げられたということは、単純に考えれば日常生活でのあらゆる支出が3%増えるということ。「アベノミクス」で株価は一時より上がったとはいえ、いまだに給与水準が上がらない中で、消費税引き上げによって支出が3%増えるのは厳しいはずだ。
とはいえ、支出出を抑えようにも、そもそも民間企業の平均給与は1997年の467万円をピークに下落傾向にあり、2012年は408万円と、1997年から13%も下がっている。これ以上、支出を減らすのが難しい人も多いだろう。
消費税増税の影響は、高還元率のクレジットカードで回避できる!
そんな人におすすめしたいのが、支出をできる限り「現金決済」から「クレジットカード決済(またはクレジットカードでチャージした電子マネーによる決済)」に切り替えることと、保有するクレジットカードを「高還元なクレジットカードに乗り換える」ことだ。
「現金決済」をしている限り、買い物で還元されるのは店舗独自のポイント制度だけだが、「クレジットカード決済」をすれば、あらゆる店舗でクレジットカードのポイント還元が受けられる。
さらに、ここ数年で一般的なクレジットカードの還元率0.5%の2〜4倍もの還元率となる1〜2%還元のクレジットカードが続々登場している。そのような還元率が高いクレジットカードに乗り換えるだけで、消費税増税の影響を抑えることもできるのだ。
また、安倍首相が計画している「成長戦略」には、クレジットカード利用額に応じて政府がポイントを付与する「ライフ・アシスト・ポイント」制度の導入が 検討されているという話もあり、高還元なクレジットカードを活用することで消費税のほとんどを取り返すことができる可能性もある。
(詳しくはコチラの記事を参照!⇒アベノミクスの「成長戦略」で検討されている「ライフ・アシスト・ポイント」制度の導入でクレジットカードの還元率が大幅アップ!?)。
つまり、今はクレジットカードを乗り換える絶好の機会とも言えるのだ。
では、実際にどのようなクレジットカードを選べば、消費税増税分「3%」の影響を抑えることができるのか。