<短期金融市場> 17時16分現在
無担保コール翌日物金利 0.066%(速報ベース)
3カ月物国庫短期証券流通利回り ──
ユーロ円3カ月金利先物(2014年6月限) 99.765(変わらず)
安値─高値 99.765─99.775
無担保コール翌日物金利は0.06%中心での取引。地銀、信託、証券などが主な取り手で、取引レンジは0.055─0.07%付近。大手行は0.06%で調達。当座預金残高が減る方向となったが、高水準を維持しているため、資金ニーズは限定的。前日同様に加重平均レートは低水準になるとみられている。レポ(現金担保付債券貸借取引)GCレートは弱含み。7日物の米ドル資金供給(固定金利方式)オペの応札額は2週連続でゼロだった。共通担保資金供給(全店)オペは20回連続の札割れ。6カ月物の東京銀行間取引金利(TIBOR)が低下基調。水面下では短いゾーンの一段の金利低下を想定している向きが出てきているとの指摘があった。
ユーロ円3カ月金利先物は債券高などを手掛かりに強含み。中心限月2014年6月限は前日清算値比変わらずの99.765。
<円債市場>
10年国債先物中心限月・12月限(東証) 144.23(+0.11)
安値─高値 144.03─144.31
10年最長期国債利回り(日本相互証券引け値) 0.655%(─0.025)
安値─高値 0.685─0.655%
国債先物は反発。前場は10年債入札に備えた調整圧力に上値が抑えられたが、後場は入札を順調に通過したことでプラス圏に浮上。現物債も長いゾーン中心にしっかり。午前の取引では入札絡みの調整で上値を重くしたが、入札後は先物主導で強含みで推移した。安倍晋三首相が消費税引き上げを表明すると、財政規律の点で円債を下支えするとの見方が強まった。長期金利は一時0.655%と、5月10日以来の水準に低下する場面があった。超長期・中期ゾーンともに堅調。銀行勢が下期入りで動きを活発化させた。米国で与野党が暫定予算案で合意できず、一部の機関が閉鎖されることになったとの報道に対しては反応が限られた。マーケットでは、協議が難航し長期化することへの警戒が強まっており、10月1日の米国市場での株式相場への影響が注目されている。また、朝方発表された9月日銀短観は、大企業製造業足元DIがプラス12と市場予想(ロイター予測:プラス7)を上回った。市場では、消費税率引き上げを後押しする材料と受け止められたが、相場への影響は限られた。
国債先物中心限月12月限の大引けは、前営業日比11銭高の144円23銭。長期金利は同2.5bp低い0.655%。
<クレジット市場>
政保債(地方公)10年 3.5─4.0bp
銀行債(みずほ) 5年 12─13bp
地方債(都債) 10年 4.5─5.0bp
電力債(東電) 5年 280─310bp
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、指標のiTraxxJapanシリーズ20は小幅タイト化した。プレミアムは95.75ベーシスポイント(bp)と、前日引け(97bp)を1.25bp低い水準で取引される場面があった。株高というタイト化の材料に反応した。もっとも、米与野党が暫定予算案で合意できず、政府機関の一部閉鎖が開始されるというネガティブなニュースには警戒感が高まった。プレミアムは現状、反応しきれておらず、きょうの海外市場をにらんで、次第にこう着したという。
<スワップ市場>スワップ金利(16時36分現在の気配)
2年物 0.29%─0.19%
3年物 0.33%─0.23%
4年物 0.38%─0.28%
5年物 0.44%─0.34%
7年物 0.61%─0.51%
10年物 0.89%─0.79%
ガリバーインターナショナル<7599、株価 - チャート>が10月1日、13年8月中間期(3-8月)の連結業績予想の上方修正を発表した。
売上高が従来予想の727億円(前年同期比1.9%増)から834億円(同16.9%増)へ、営業利益は同30億円(同88.7%増)から36億円(同2.26倍)、純利益は同17億円(同95.8%増)から23億円(同2.64倍)に引き上げた。売上高に関しては、「買い取り台数、卸売台数が想定を上回った」(IR担当)といい、利益面では「第2四半期(7-9月)は当初と比べ広告宣伝費を抑制した結果、販管費が想定を下回り利益を押し上げた」(同)。昨年9月にエコカー補助金制度が終了したことで、中古車業者に卸売する際の収益性が改善したことも収益急回復の遠因といえる。
14年2月期の連結業績予想である売上高1450億円(前期比1.1%増)、営業利益58億円(同14.2%増)、純利益33億円(同10.7%増)は据え置いた。「下期においては消費増税前の駆け込み需要などがどうなるのか不透明要因があって当初の計画を据え置いた」(IR担当)としている。
1日の終値は、前日比3円高の590円。
ミクシィ<2121、株価 - チャート>が10月1日引け後、14年3月期の連結業績予想を減額。営業損益は期初予想の10億-20億円の黒字が16億円の赤字(前期実績は25億7400万円)となる見通し。スマートフォン版「mixiゲーム」のリニューアルによる課金売上高の拡大を見込んでいたが、計画を下回って推移しているため。
また、期初12円を見込んでいた期末一括配当(前期実績は2200円)を「無配」とする。同時に社外取締役を除く取締役の報酬月額の20-100%の減額を10月から来年3月までの6カ月間実施すると発表した。
1日の終値は、前日比48円高の1248円。
京三製作所<6742、株価 - チャート>が5日続落し、一時20円安の332円まで売られた。9月30日引け後、13年9月中間期(4-9月)と14年3月期の連結利益予想を下方修正し、嫌気された。
中間期予想で、営業赤字が16億円から34億円(前年同期は33億2500万円の赤字)へ、最終赤字が11億円から22億円(同22億1900万円の赤字)に拡大。通期予想は、営業利益を32億円から11億円(前期比9.4%減)へ、純利益を17億円から6億円(同5.4倍)に引き下げた。信号システム事業の一部大口案件で、想定を上回る損失の発生が見込まれることなどから、利益予想を引き下げた。配当については、中間期5円、期末5円の従来予想を据え置いている。
10月1日の終値は、前日比19円安の333円。
OKK<6205、株価 - チャート>が反落。一時21円安の146円まで売られた。9月30日引け後、13年9月中間期(4-9月)と14年3月期の連結業績予想を下方修正し、嫌気された。
中間期予想で、売上高を120億円から100億円(前年同期比22.0%減)に引き下げ、営業損益は7億円の黒字から3000万円の赤字(前年同期は8億1500万円の黒字)に転落する。純利益は5億円から5000万円(前年同期比90.5%減)に減額した。国内での設備投資が低水準で推移したことに加え、海外でも新興国経済の減速などにより受注が低迷。十分な採算を確保することができなかった。
通期予想は、売上高を250億円から225億円(前期比7.6%減)へ、営業利益を16億円から8億円(同45.4%減)へ、純利益を11億円から4億円(同63.1%減)に引き下げた。中間期までの業績状況を勘案し、業績予想を見直した。
10月1日の終値は、前日比20円安147円。
丸一鋼管<5463、株価 - チャート>が反発。野村証券では9月30日付で、投資判断「Buy」(買い)を継続、目標株価は2990円から3050円に引き上げている。
同証券では、15年3月期以降の業績予想を上方修正、あわせてDCF法に基づく目標株価を引き上げている。足元で主原料の熱延コイル価格の上昇による採算悪化リスクがあるものの、「製品である鋼管価格への転嫁も徐々に進んでおり、懸念は不要であろう」としている。また、海外では米国などで徐々に成長戦略が進展しており、15年3月期以降には一定の収益貢献が予想される状況にあるとコメント。国内の高収益構造に加え、海外でも成長が期待できる銘柄として、評価がさらに高まる余地は大きいと判断するとしている。
同証券では連結営業利益について、14年3月期180億円(前期比16.8%増、従来180億円、会社側計画は174億円)、15年3月期190億円(従来185億円)、16年3月期205億円(同195億円)と試算している。
10月1日の終値は、前日比24円高の2462円。
トクヤマ<4043、株価 - チャート>が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では9月30日付で、投資判断「ニュートラル」(中立)を継続、目標株価は266円から350円に引き上げている。
目標株価引き上げの背景として(1)合理化効果やセメントの好調などにより14年3月期業績が会社側計画を上回るとみること(2)多結晶シリコンのスポット価格が低水準ながらも比較的安定していること(3)半導体向けでは円高是正による相対的な価格交渉力の改善で価格下落が長期契約の範囲内にとどまったこと――などを挙げており、当面は株価にネガティブなカタリストが生じにくいと判断したとコメントしている。
一方で、長期的には同社を評価するうえでの最も重要な問題はマレーシアプロジェクトの収益性であり、いまだその懸念は解消されていないと考えているという。また、合理化効果によるセメントなどの業績改善、半導体向け多結晶シリコンの価格低下が契約範囲内にとどまったことなどから業績予想を上方修正。連結営業利益について、14年3月期150億円(前期比2.2倍、従来111億円、会社側計画は140億円)、15年3月期140億円(従来113億円)、16年3月期160億円(同110億円)と試算している。
10月1日の終値は、前日比3円高の386円。
リンテック<7966、株価 - チャート>がしっかり。SMBC日興証券では9月30日付で、投資判断「2」(中立)、目標株価2100円でカバーを開始している。
各製品の売上規模は大きくないものの、競争力の高い製品を多く有する点が強みとコメント。半導体テープや積層セラミックコンデンサー製造用コートフィルムなどエレクトロニクス関連製品をけん引役に、16年3月期にかけて着実な利益回復を予想しているものの(1)14年3月期会社側計画は未達リスクがあること(2)現状株価と目標株価のカイ離率は0%とセクター内の中央値並みであることから、投資判断は「2」にするとしている。
同証券では連結営業利益について、14年3月期145億円(前期比37.3%増、会社側計画は150億円)、15年3月期160億円、16年3月期175億円と試算している。
10月1日の終値は、前日比1円安の2087円。
10月1日、通所介護サービスを手掛ける、やまねメディカル<2144、株価 - チャート>が急騰し、80円ストップ高配分の370円。9月30日引け後、13年9月中間期(4-9月)の単体業績予想を上方修正し、好感された。
9月中間期予想で、営業収入を26億円から26億5900万円(前年同期比4.3%減)へ、営業利益を6200万円から1億7100万円(同9.0倍)へ、純利益を2800万円から9300万円(同5.5倍)に引き上げた。営業収入はほぼ想定通りの着地となるが、利益面ではコスト管理の徹底と生産性の向上に取り組んだ結果、予想を上回る。
14年3月期予想については、現時点では不確定な要素が多いとして、営業収入55億円(前期比2.6%増)、営業利益1億7500万円(同63.5%増)、純利益8500万円(同85.8%増)を据え置いている。
四国や瀬戸内で薬局やドラッグストアを展開するレデイ薬局<3027、株価 - チャート>が反発し、一時80円ストップ高の530円まで買われる場面がみられた。9月30日引け後、13年8月中間期(3-8月)の単体業績予想を上方修正し、好感された。
8月中間期予想で、売上高を257億8900万円から266億1300万円(前年同期比4.5%増)へ、営業利益を6億100万円から8億5400万円(同50.9%増)へ、純利益を2億7200万円から4億3900万円(同26.5%増)に引き上げた。顧客の利便性向上のため、営業時間の拡大や食品などの販売強化、欠品の削減などの売り場・サービス改善策が奏功。既存店売上高が毎月前年同期を上回って推移した。
14年2月期予想は経営環境に不透明性が高いとし、売上高512億6300万円(前期比1.1%増)、営業利益11億400万円(同5.5%増)、純利益5億円(同2.6%増)を据え置いている。
10月1日の終値は、前日比40円高の490円。
ヒラノテクシード<6245、株価 - チャート>が4日続伸。一時前日比60円高の1091円まで買われた。
9月30日引け後に、14年3月期の13年9月中間期(4-9月)・通期連結業績予想を上方修正した。中間期の連結営業利益予想は従来予想の17億7000万円(前年同期比2.5倍)に対して28億円(同3.9倍)となったもよう。通期の連結営業利益予想は27億3000万円(前期比2.3倍)から33億円(同2.8倍)へ引き上げた。生産性向上により売上高が増加するほか、原価率低減が寄与する。
年間配当予想を20円(中間期、期末各10円)から26円(中間期、期末各13円)へ引き上げた。前期実績は12円(中間期、期末各6円)で、前期比14円増となる。
10月1日の終値は、前日比37円高の1068円。
マザーズ指数が4日ぶりに反落。時価総額トップのタカラバイオ<4974、株価 - チャート>が急伸して指数をけん引したが、後場に入り東証1部市場の上げ幅縮小に連動して売り優勢に。新興市場は前日まで続伸していたことで利益確定売りも出やすかったようだ。売買代金は増加。日経ジャスダック平均も後場を消して4日ぶりに反落。ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765、株価 - チャート>や楽天<4755、株価 - チャート>が小甘い展開。
ナノキャリア<4571、株価 - チャート>が3日ぶりに反発し、一時2万7500円高の33万2500円まで買われている。9月30日引け後、化粧品素材の共同開発および商業化に関する共同開発契約を締結しているアルビオン社(東京都中央区)と、新たな化粧品分野での共同開発および事業化で契約を締結したと発表、材料視された。
今回の共同開発では、同社のミセル化技術とアルビオン社の開発販売力を協働し、育毛剤、乳液などの化粧品分野を対象としている。また、両社が共同開発を進めた新生「エクラフチュール」美容液を10月18日にアルビオン社から発売する予定としている。
午後2時9分時点の株価は、前日比1万500円高の31万5500円。
歴史論争を見ればわかるように、世の中の論争の大半はなにが正しいのか決着をつけることができません。歴史文書が残っていても、事実が正確に記されているかどうかはわかりません。タイムマシンが発明され、過去に遡って事実を検証できるようになったとしても、それをどう解釈するかは(自分たちに都合のいい)イデオロギーで左右されるでしょう。
ところがそのなかで例外的に、白黒の決着がつく論争があります。「市場原理」が正しい者に富を与え、間違った者を市場から追い出すからです。
2007年頃に、日本市場で独自の「進化」を遂げた携帯電話の仕様が世界標準からかけ離れているとして、“ガラパゴス化”と揶揄されました。それに対して一部の論者が、「ガラパゴスでいいじゃないか」と反論しました。「日本には日本のよさがあるのだから世界に合わせる必要はない」「日本ブランドはアジアではじゅうぶん戦える」というのです。
その後、2008年にアップルのiPhoneが発売されると日本ではソフトバンクが独占販売し、それにauが続きました。そしていま、“ガラケー”の牙城だったドコモがiPhone発売に舵を切り、日本の携帯メーカーは存亡の危機に立たされています。すでにNECとパナソニックは個人用スマホから撤退を決め、「国内メーカーで生き残るのはソニーだけ」との予想も現実味を増してきました。
契約流出に苦しむドコモは夏商戦でソニーとサムスン電子の端末を積極販売する「ツートップ」戦略を採用しました。それに驚いた国内メーカーのなかには、「韓国企業の優遇がなぜ許されるのか」と経産省に直訴したところもあるといいます。なんとも情けないかぎりです。
<9984> ソフトバンク 6960 +170 大幅反発で7月25日の年初来高値7010円が射程に。昨日、2013年秋冬モデルの新製品 発表会を開催。ドコモのiPhoneの影響については、「そんなではなかった」と自信を みせた。もはや、ネットワークが不満でユーザーがドコモに流れていくというのは、 リスクとしてなくなったと述べた。孫社長の目はアメリカに向いており、スプリント の立て直しに今後は注力すると。 <7606> ユナイテッドアローズ 4255 +125 買い優勢。ドイツ証券が投資判断「バイ」、目標株価4800円でカバレッジを開始した ことが材料視されている。店舗網の拡大による利益成長が続く見通しで、17年3月期 までの EBITDA成長率は年率9%を見込んでいる。また、強固な財務体質、キャッシュ フローの創出力を活かした株主還元の拡充にも期待とコメントしている。 <6471> 日精工 1034 +33 大幅反発。今期の営業利益見通しを490億円から580億円へと上方修正したことが好材 料視されている。国内外で自動車向けにベアリングの需要が回復したほか、円安進行 も追い風に。コンセンサスでは550億円前後が見込まれており、想定以上の好決算と 捉えられている。なお、第2四半期にはカルテル問題に関する罰金の約68億円を特損 として計上する見込み。 <3402> 東レ 635 -10 さえない。UBSが投資判断を「バイ」から「ニュートラル」へ、目標株価を720円 から680円へとそれぞれ引き下げたことが嫌気されている。足元まで欧州や新興国で のプラケミ需要が鈍く、原料高に対する値上げ浸透も難しくマージンは悪化と指摘。 27日に2社のM&Aを発表したが、2事業とも現在は汎用品の色が強く、シナジーも不 透明とコメントしている。 <6723> ルネサス 468 +0 買い先行で一時486円まで上げ幅を広げる局面もみられた。官民ファンドの産業革新 機構とトヨタや日産自など民間8社から合計1500億円の出資を受けたと発表。また同 社の設立母体である日立と三菱電、NECから合計76億円の債務免除を受たことも公 表した。財務基盤を強化し革新機構の主導で経営の立て直しを図ると伝わっており、 今後の再建期待を高める動きが優勢に。 <4114> 日触媒 1149 +11 買い先行。シティでは業績予想を上方修正し、ターゲットプライスを1250円から1350 円に引き上げている。アクリル酸エステル市況の上振れなどを要因に、基礎化学品中 心に上方修正したようである。また、「アクリビュア」は新規VA保護フィルム用が、 韓国大手TVメーカーの2014年春モデルから採用が始まる見通しであることに加え、既 存のIPS位相差用樹脂も堅調に推移するとみている。レーティングは「買い」継続。 <5002> 昭和シェル 1064 -34 さえない。JPモルガンが投資判断を「オーバーウエイト」から「ニュートラル」 へ、目標株価を1200円から1100円へとそれぞれ引き下げたことが嫌気されている。7- 9月期の精製マージンは同社業績予想の前提は上回ったもようだが、昨年に比べると 低かったため、石油事業の実質営業利益は83億円に減少したと予想。株価は8月の増 配発表後も上昇基調を続け、来年度以降のさらなる増配をも織り込みつつあるため、 当面の上昇余地は小さいと判断している。 <2395> 新日科学 1650 +256 急伸。タカラバイオが、新たなiPS細胞作製方法に関する特許の全世界商用ライセ ンスをiPSアカデミアジャパン社から取得したと発表し大幅高となっていることが 刺激材料となっている。マザーズ市場では、秋の学会シーズンの本格化を前に連日で バイオ関連株が賑わいを見せており、同社についてもiPS細胞関連の一角として物 色が波及する格好に。 <3659> ネクソン 1232 +17 買い先行。バークレイズ・キャピタルでは、投資判断「オーバーウエイト」でカバレ ッジを開始し、今後12ヶ月の目標株価を1600円としたもよう。売上の約70%を占める 中国及び韓国のPCオンラインゲームは高い運営力を背景に安定的な収益基盤と捉え ている。また、戦略的買収によりモバイル分野や欧米市場のオンラインゲーム参入に 伴う業績拡大余地は大きいとの考えを示しているようだ。
10月1日後場の日経平均株価は前日比28円92銭高の1万4484円72銭と3営業日ぶりに小反発。後場寄り付きから売りが先行し、上げ幅を縮小。円下げ渋りの動きに加え、米暫定予算が成立せず、米行政管理予算局が政府機関閉鎖計画の執行開始を指示したと伝わり、午後1時2分には、この日の安値となる1万4471円70銭(前日比15円90銭高)まで押し戻された。その後、円伸び悩みとともに急速に切り返し、午後1時18分に1万4600円94銭(同145円14銭高)を付ける場面があった。安倍晋三首相が午後の政府・与党政策懇談会で消費税率引き上げを表明し、買い戻しを誘った。戻り一巡後は円下げ渋りもあり、利益確定売りに押され、引けにかけて再び上げ幅を縮小した。
東証1部の出来高は27億9444万株。売買代金は1兆9283億円。騰落銘柄数は値上がり658銘柄、値下がり964銘柄、変わらず126銘柄。
市場からは「日米の材料で上下に振れたが、きのうの下げ(日経平均株価で304円安)に対し、戻りが鈍すぎる。消費増税とセットで打ち出される経済対策が濃い内容でないと、目先材料出尽くしで調整含みの展開になるのではないか」(準大手証券)との声が聞かれた。
業種別では、LIXILG<5938、株価 - チャート>、ノーリツ<5943、株価 - チャート>などの金属製品株に買いが継続し、値上がり率トップを維持。ソフトバンク<9984、株価 - チャート>、KLab<3656、株価 - チャート>などの情報通信株も引き続き堅調。JAL<9201、株価 - チャート>、ANA<9202、株価 - チャート>などの空運株も引き締まった。新日鉄住金<5401、株価 - チャート>などの鉄鋼株や、住友電工<5802、株価 - チャート>、などの非鉄金属株もしっかり。東京海上<8766、株価 - チャート>などの保険株や、野村<8604、株価 - チャート>などの証券株も底堅い。個別では、13年9月中間期連結予想は一転黒字、14年3月期予想も利益増額の共和レザー<3553、株価 - チャート>がストップ高配分に値上がり率トップ。新日科学<2395、株価 - チャート>、大東紡<3202、株価 - チャート>、グローブライド<7990、株価 - チャート>などの上げも目立った。
半面、東電<9501、株価 - チャート>、関西電<9503、株価 - チャート>などの電力株が下落。昭シェル<5002、株価 - チャート>、出光興産<5019、株価 - チャート>などの石油株も軟調。郵船<9101、株価 - チャート>、商船三井<9104、株価 - チャート>などの海運株や、TOTO<5332、株価 - チャート>、太平洋セメ<5233、株価 - チャート>などのガラス土石株もさえない。東レ<3402、株価 - チャート>、オンワードHD<8016、株価 - チャート>などの繊維製品株も安い。オリックス<8591、株価 - チャート>、アイフル<8515、株価 - チャート>などのその他金融株も値を下げた。個別では、13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を下方修正したOKK<6205、株価 - チャート>に売りが継続し、値下がり率トップのまま。ツカモト<8025、株価 - チャート>、サンフロンティア<8934、株価 - チャート>、ミロク情報<9928、株価 - チャート>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、20業種が下落した。
東京株式市場で日経平均は小反発。市場予想を上回った9月日銀短観に加え、米議会が暫定予算の成立で妥協するとの見方が広がり、一時187円高となった。
ただ米政府機関の一部閉鎖を背景に上げ幅を縮小。安倍首相が消費税引き上げを表明すると一時的に値を戻したが、先物主導の短期売買中心で実需勢は様子見とされ、日経平均は1万4500円前後でもみ合った。TOPIXは小幅続落となった。
ロイターは1日、米共和党で保守派のトーマス・マッシー下院議員が30日夜、下院共和党指導部は最終的には妥協し、医療保険改革法(オバマケア)変更やその他条件を盛り込まない暫定予算案を提出する、との見通しを示したと報じた。米財政協議のヤマ場は債務上限問題であり不透明感は続くものの、ひとまず緊迫感が和らいだことで、日経平均が1万4600円を回復する場面があった。
日銀が午前8時50分に発表した全国企業短期経済観測調査(日銀短観)で、大企業製造業の業況判断DIがプラス12とロイター予測のプラス7を上回ったことも好感された。
ただ米議会が1日午前零時(日本時間同日午後1時)の期限内に暫定予算案で合意できず、一部の政府機関が閉鎖されることを受け、不透明感の高まりから上げ幅を縮小。GLOBEX(シカゴの24時間金融先物取引システム)では米株価指数先物も伸び悩み、日経平均は心理的節目1万4500円を下回った。
安倍首相が来年4月1日に消費税率を8%に引き上げると表明すると買い直される場面もあったが、戻りは限定された。「読み切れない米財政問題が重しとなり、主力株が手掛けにくい」(松井証券シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏)といい、先物市場での売り買い一巡後は方向感に乏しい展開となった。午後6時からの安倍首相の記者会見を控え、「経済対策の内容を見極めたいとする投資家は多い」(国内証券)ことも見送りムードを強めた。
個別銘柄では、共和レザー<3553.T>がストップ高。2014年3月期連結業績予想の上方修正を発表し、材料視された。配当予想を引き上げたしまむら<8227.T>も高い。
半面、東邦チタニウム<5727.T>は3日続落。2014年3月期の赤字幅が従来予想より拡大する見通しとなったほか、無配転落予想を30日に発表し嫌気された。
東証1部騰落数は、値上がり658銘柄に対し、値下がりが964銘柄、変わらずが126銘柄だった。
(杉山容俊)
日経平均<.N225>
終値 14484.72 +28.92
寄り付き 14517.98
安値/高値 14471.7─14642.97
東証出来高(万株) 279444
TOPIX<.TOPX>
終値 1193.44 -0.66
寄り付き 1198.18
安値/高値 1193.31─1204.32
東証売買代金(億円) 19283.68
日経平均は3日ぶり反発。昨晩の欧米株式市場は、米財政問題の不透明感を背景に軟 調であったものの、為替市場では円高一服となり、前日の大幅下落の反動で買い先行 でスタートした。米政府機能の一部停止が決定したことで上昇幅を縮小する場面もあ ったが、安倍首相が消費増税方針を固めたと伝わり再度、上昇幅を拡大する荒い値動 きに。 大引けの日経平均は前日比28.92円高の14484.72円となった。東証1部の売買高は27億 9444万株、売買代金は1兆9283億円。業種別では、金属製品や情報・通信、保険、非 鉄金属、証券、鉄鋼、空運、輸送用機器などが堅調。一方、電気・ガスや石油・石 炭、海運、ガラス・土石、その他金融、機械などが軟調だった。 個別では、ファストリ<9983>やファナック<6954>、ソフトバンク<9984>など、日経平 均の寄与度が大きい銘柄が強い動きとなり指数を押し上げた。また、日精工<6471>や しまむら<8227>などが決算発表を受けて大幅高となった。一方、日立<6501>、東芝 <6502>、コマツ<6301>などが軟調。その他、福島第1原発でのトラブル発生が伝わっ た東電<9501>も売り優勢となった。
タイガースポリマー<4231、株価 - チャート>が急騰し、一時69円高の483円まで買われている。10月1日付の株式新聞は1面注目株で同社株を取り上げ、刺激材料となった。
同紙は、電線地中化関連として同社製品の「タイレックス」および「難燃タイレックス」に注目。波付構造のため自由に曲げることができ、工事における障害物の回避が容易としている。扁平強度、耐圧強度に優れ、地中埋設や、地震、地盤沈下などの災害に対しても強靭(きょうじん)で、敷設工事における作業性の向上、工期、人件費の圧縮が可能などの特長から、五輪に向けた東京における電線地中化に貢献しそうとする。
午後1時50分時点の株価は、前日比22円高の436円。
<2489> ADWAYS 844 +54買い優勢。日本最大級のスマ—トフォン向け広告配信サービス「AppDriver(アップドライバー)」を、東南アジア全域に向けて提供開始すると発表したことが材料視されている。今後は、タイやインドネシア、ベトナムなど拠点を設けている地域のほか、現在拠点を設けていない東南アジア地域での広告配信も可能になると。
<5002> 昭和シェル 1064 -34さえない。JPモルガンが投資判断を「オーバーウエイト」から「ニュートラル」へ、目標株価を1200円から1100円へとそれぞれ引き下げたことが嫌気されている。7-9月期の精製マージンは同社業績予想の前提は上回ったもようだが、昨年に比べると低かったため、石油事業の実質営業利益は83億円に減少したと予想。株価は8月の増配発表後も上昇基調を続け、来年度以降のさらなる増配をも織り込みつつあるため、当面の上昇余地は小さいと判断している。
自動車内装用レザー大手の共和レザー<3553、株価 - チャート>が、前日比80円ストップ高の401円カイ気配となっている。午後1時時点では、差し引き25万株超の買い物。9月30日引け後、14年3月期の連結業績予想を増額修正し、好感された。
通期予想で、売上高を365億円から395億円(前期比15.2%増)へ、営業利益を4億円から11億円(同3.9倍)に引き上げた。国内自動車メーカー向けの販売が好調に推移した。従来1ドル=93円でみていた為替の前提レートは、同98円に変更している。
タカラバイオ<4974、株価 - チャート>が急騰し、一時489円高の2859円まで買われている。9月30日引け後、iPSアカデミアジャパン(京都市)とiPS細胞作製方法に関する特許実施許諾の契約を締結したと発表、材料視された。
今回の契約により、既存のiPS細胞作製方法より安全性の高い、プラスミドベクターを用いたiPS細胞作製受託サービスの提供および、研究用試薬の販売が可能となる。同社では、14年3月期業績への直接的な影響は軽微だが、今後も遺伝子工学研究事業の製品・サービスの充実を図り、売上拡大を目指すとしている。
iPSアカデミアジャパンは、京都大学の山中伸弥教授らが発明したiPS細胞などに係る特許発明の実施許諾事業やiPS細胞の企業への提供などを手掛けている。
午後零時58分時点の株価は、前日比390円高の2760円。
<3225> 東建不販 501 0東京建物不動産販売<3225>は「仲介」「アセットソリューション」「販売受託」「賃貸」を展開する総合不動産流通企業。不動産への複合的なニーズにワンストップで応える総合力が強みで、この総合力によって顧客への多角的なアプローチが可能となっている。同社は「付加価値の高いサービス提供とバリューチェーンの構築」というテーマを掲げた中期経営計画の下、マンションブランド『Brillia』の二次流通をサポートする『Brillia認定中古マンション制度』の認知・受注の拡大、社宅管理代行や海外不動産サポート等を切り口に東京建物グループの多彩なノウハウや実績を活かし、顧客の様々なニーズにワンストップで対応するCRE(企業不動産)戦略支援、グループ外からの販売受託への取り組み強化、サービス付高齢者向け住宅の取り組み強化等による管理戸数の拡大、東京建物アメニティサポートとの連携による管理物件のシェア拡大、などを推進していく方針。また、「仲介」「アセットソリューション」「販売受託」「賃貸」の4事業の専門スタッフが共働し、東京建物グループ各社との連携を密にして顧客目線での高品質なサービスの提供に努めているなど、事業を超えた協業を積極的に展開している点も注目される。
<4726> ソフトバンテク 1590 -17ソフトバンク・テクノロジー<4726>は、ソフトバンク<9984>グループの4つのビジネスユニットが合併して、1998年に現在の形となった。2012年6月には阿多親市氏が社長に就任。阿多氏は「会社を大きく成長させる」ことを目標に掲げており、事業拡大に動き出している。足元では事業拡大のために従業員の増強と、M&Aの積極化を打ち出している。従業員の増強に関してはエンジニアを中心に採用を増やし、グループ全体の社員数は2013年6月末で573人(3月末比18.4%増)となった。M&Aに関しては、2013年6月にWebフォント製作・配信を手掛けるフォントワークス、ウェブサイトのアクセス解析サービスをしている環を相次いで買収した。さらに、ソフトバンクBBの財務経理本部長で積極的な財務戦略に携わってきた長田隆明氏が2013年6月から取締役に就任している。2014年3月期の第1四半期(4-6月期)の業績は、売上高が前年同期比4.3%増、営業利益が同31.5%減と増収減益となった。営業減益の要因は、従業員の増強とICTシステムの導入により販売費・一般管理費が増加したため。成長戦略の進捗は順調と判断されることから引き続き期待が持てよう。
<2395> 新日科学 1611 +217急伸。タカラバイオが、新たなiPS細胞作製方法に関する特許の全世界商用ライセンスをiPSアカデミアジャパン社から取得したと発表し大幅高となっていることが刺激材料となっている。マザーズ市場では、秋の学会シーズンの本格化を前に連日でバイオ関連株が賑わいを見せており、同社についてもiPS細胞関連の一角として物色が波及する格好に。
<2412> ベネ・ワン 1206 +110ベネフィット・ワン<2412>は、課金ニーズのある領域でサービスマッチングを展開する企業である。創業事業である福利厚生事業では国内でトップシェア。売上高は主に会員企業からの会費収入で構成される。現在成長のドライブとして特に注力しているのが「インセンティブ事業」「パーソナル事業」「ヘルスケア事業」である。これら新機軸事業の成長が見込まれる中で、今後3~4年の成長が加速する可能性が考えられるほか、会員の更なる獲得施策や海外事業の動向によっては成長に拍車がかかる可能性もあり、今後は利益成長の高い局面を迎えると見込まれる。また、同社は福利厚生事業の成長期、特にその初動期において、市場平均を大幅に上回るPERで評価されていた点にも留意したい。
<3076> あいHD 1189 +20あいホールディングス<3076>は、純粋持株会社である。傘下企業として、監視カメラや病院向け受付カード機などを扱う「ドッドウエル ビー・エム・エス」、カッティング機やスキャナなどを手掛ける「グラフテック」、耐震診断や構造設計などを事業とする「あい設計」など、16の事業会社を持つ。明確なM&A方針と素早い経営判断が強み。2013年6月期の連結業績は、売上高32,389百万円(前期比15.0%増)、営業利益4,974百万円(同40.4%増)と増収増益。2014年6月期の連結業績も、売上高35,250百万円(前年比8.8%増)、営業利益5,500百万円(同10.6%増)と増収増益が予想されているが、足元の進捗も好調なため、業績上振れの可能性もある。既存事業に加えてM&Aが重要な成長戦略だと公言。現在も案件が進行中のもようで、今後の動向が注目される。また、配当性向35%を掲げており、今期も業績によっては更なる増配の可能性があろう。