10月1日後場の日経平均株価は前日比28円92銭高の1万4484円72銭と3営業日ぶりに小反発。後場寄り付きから売りが先行し、上げ幅を縮小。円下げ渋りの動きに加え、米暫定予算が成立せず、米行政管理予算局が政府機関閉鎖計画の執行開始を指示したと伝わり、午後1時2分には、この日の安値となる1万4471円70銭(前日比15円90銭高)まで押し戻された。その後、円伸び悩みとともに急速に切り返し、午後1時18分に1万4600円94銭(同145円14銭高)を付ける場面があった。安倍晋三首相が午後の政府・与党政策懇談会で消費税率引き上げを表明し、買い戻しを誘った。戻り一巡後は円下げ渋りもあり、利益確定売りに押され、引けにかけて再び上げ幅を縮小した。

東証1部の出来高は27億9444万株。売買代金は1兆9283億円。騰落銘柄数は値上がり658銘柄、値下がり964銘柄、変わらず126銘柄。

市場からは「日米の材料で上下に振れたが、きのうの下げ(日経平均株価で304円安)に対し、戻りが鈍すぎる。消費増税とセットで打ち出される経済対策が濃い内容でないと、目先材料出尽くしで調整含みの展開になるのではないか」(準大手証券)との声が聞かれた。

業種別では、LIXILG<5938、株価 - チャート>、ノーリツ<5943、株価 - チャート>などの金属製品株に買いが継続し、値上がり率トップを維持。ソフトバンク<9984、株価 - チャート>、KLab<3656、株価 - チャート>などの情報通信株も引き続き堅調。JAL<9201、株価 - チャート>、ANA<9202、株価 - チャート>などの空運株も引き締まった。新日鉄住金<5401、株価 - チャート>などの鉄鋼株や、住友電工<5802、株価 - チャート>、などの非鉄金属株もしっかり。東京海上<8766、株価 - チャート>などの保険株や、野村<8604、株価 - チャート>などの証券株も底堅い。個別では、13年9月中間期連結予想は一転黒字、14年3月期予想も利益増額の共和レザー<3553、株価 - チャート>がストップ高配分に値上がり率トップ。新日科学<2395、株価 - チャート>、大東紡<3202、株価 - チャート>、グローブライド<7990、株価 - チャート>などの上げも目立った。

半面、東電<9501、株価 - チャート>、関西電<9503、株価 - チャート>などの電力株が下落。昭シェル<5002、株価 - チャート>、出光興産<5019、株価 - チャート>などの石油株も軟調。郵船<9101、株価 - チャート>、商船三井<9104、株価 - チャート>などの海運株や、TOTO<5332、株価 - チャート>、太平洋セメ<5233、株価 - チャート>などのガラス土石株もさえない。東レ<3402、株価 - チャート>、オンワードHD<8016、株価 - チャート>などの繊維製品株も安い。オリックス<8591、株価 - チャート>、アイフル<8515、株価 - チャート>などのその他金融株も値を下げた。個別では、13年9月中間期および14年3月期の連結業績予想を下方修正したOKK<6205、株価 - チャート>に売りが継続し、値下がり率トップのまま。ツカモト<8025、株価 - チャート>、サンフロンティア<8934、株価 - チャート>、ミロク情報<9928、株価 - チャート>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、20業種が下落した。