1日の米国株式市場は、ダウ工業株30種とS&P総合500種が小幅反落して終了した。翌日に4月の米雇用統計発表を控え、警戒感が出ている。
ただインターネット関連銘柄に買いが入ったことで、ナスダック総合は続伸して引けた。
ダウ工業株30種<.DJI>は21.97ドル(0.13%)安の1万6558.87ドル。
ナスダック総合指数<.IXIC>は12.89ポイント(0.31%)高の4127.45。
S&P総合500種<.SPX>は0.27ポイント(0.01%)安の1883.68。
石油大手エクソンモービル<XOM.N>は1.0%安。四半期決算は利益が市場予想を上回ったが売り優勢となり、S&P総合500種を押し下げた。
半面、自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>は、4月の米新車販売台数の増加を好感して1.2%上昇。米連邦準備理事会(FRB)が30日公表した連邦公開市場委員会(FOMC)声明で米経済に楽観的な見方を示したことも追い風になった。
インターネット関連銘柄は、口コミ情報サイト運営のイェルプ<YELP.N>の好決算を支えに買いが目立った。イェルプは9.8%高。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手のフェイスブック<FB.O>は2.3%上昇し、オンライン旅行サイトのトリップアドバイザー<TRIP.O>も3.4%上げた。オンライン小売のアマゾン・ドットコム <AMZN.O>は1.2%高。
ハイテク銘柄やバイオテクノロジー関連銘柄といったモメンタム株はこの数週間、割高感から売られていた。
デルタ・グローバル・アセット・マネジメントのチーフ・テクニカル・ストラテジストのブルース・ザロ氏は「成長株の一角が戻ってきつつある。こうした銘柄は激しく売り込まれたが、(この日の反発は)一部の銘柄は業績が良好だと受け止められたという事実に関連していると思う」と述べた。
衛星放送大手ディレクTV<DTV.O>は、通信大手AT&T<T.N>が買収を打診したとの報道を好感して4.1%上昇した。AT&Tは0.3%下げた。
BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の出来高は約64億株と、過去5営業日平均の67億株を下回った。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
終値(非公式) 16558.87(‐21.97)
前営業日終値 16580.84(+45.47)
ナスダック総合<.IXIC>
終値(非公式) 4127.45(+12.89)
前営業日終値 4114.56(+11.02)
S&P総合500種<.SPX>
終値(非公式) 1883.68(‐0.27)
前営業日終値 1883.95(+5.62)
みずほ銀行の林信秀頭取は、ロイターとのインタビューで、グループの証券、信託銀行との連携を強め、対顧客部門の収益力を高めていく方針を示した。林氏は4月1日付で、みずほ銀頭取に就任した。
ライバルの三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>などは海外での大型買収を手掛けているが、林頭取は海外M&A戦略については、基本は自力拡大としながらも、商業銀行としてシナジーが求められる相手には出資したいと語った。
みずほフィナンシャルグループ<8411.T>は今年6月から、委員会設置会社に移行するが、これにより意思決定プロセスの透明性が増すなどガバナンス強化が期待できると説明した。
主な一問一答は、以下の通り。
―組織のどこに問題があり、どのように変えたいか。
「みずほフィナンシャルグループとしての統合後、およそ10年の間に旧みずほ銀行と旧みずほコーポレート銀行が、それぞれ組織として自己目的化し、ある意味でお互いに無関心となった。それが同じグループの中で縦割の意識を増長した。去年の(暴力団融資)問題ではコンプライアンスのあり方が問われたが、その背景には銀行の中でおかしいことをおかしいと言ったり、お互いにこうしようという、それぞれが主体的に働きかけることが足りなかったと思う。そこを徹底的に改善していく」
―収益面では、3メガ中の4位などと皮肉られることもある
「収益の絶対額をみると、資本の差がボトムライン決算の差になっている点は否めない。しかし、銀行と証券、信託が連携する一体となったみずほビジネスモデル自体は、成果が着実に出ている。独自のこのビジネスモデルをきちんとやっていけば、結果としてランクも付いていくものと考えている」
「前年度は確かに株式関係損益など市場でフォローの風が吹いたが、銀信証の連携収益も確実に上がっている。上期だけでも役務で50%増、海外でも30%を超える対顧客収益を上げた。市場部門に過度に依存するのではなくて、対顧客収益をきちんと固めて持続的成長モデルを作っていく戦略は着実に進んでいる。収益の中身が、私たちの目指しているビジネスモデルに合致しているかどうかが1番大事なことだと考えている」
―15年3月期の当期利益は減益見通しか
「税金や株式等関係損益の影響、与信コストなどがあり、今のタイミングでは言えない。しかし、業務純益では、そこそこ前期並みの数字は出したい。対顧客収益では、前期を上回る数字にしていきたいと考えている」
―他メガは海外での買収に積極的だ
「オーガニック(自力成長)が一義的だが、ノンオーガニック(他社の買収)をやらないと言っているわけではない。事業戦略を持ったストラテジックの投資家になれるのであれば、どんどんやる。しかし、フィナンシャルインベスターにはならないということだ。事業戦略にフィットしない限りはやらない。私たちは、あくまでコマーシャルバンクを目指したい。具体的に言うと、例えば、2011年に出資したベトナムのベトコンバンクのように、我々の投下した資本がベトナムの顧客やベトナムに進出した顧客のために使われるのであれば、やっていきたい」
「国際金融規制の強化で、資本コストや流動性コスト、レバレッジコストも高くなっている。投下した資本を回収できるのかどうか、厳しく見ていかなければならない。狙うべきものとそうでないものの集中と選択をする。ご都合主義的に機会がきたらやるというわけにはいかない」
―海外でも対顧重視か
「資本もバランスシートも顧客の成長に使ってもらう。今や、海外融資先の7割が投資適格だ。グローバルなトップ企業が顧客であり、世の中にどんな逆風が吹いても、彼らの経営は浮き沈みも小さい。景気が悪くなっても、むしろM&Aに踏み切るための資金ニーズが出てくる。海外ビジネスは持続的で安定的な成長モデルになっている。グローバルな景気動向に合わせて、縮んだり伸ばしたりする必要はない。国内も同じだ。商業銀行として、バック・トゥー・ベーシック(基本に戻る)だ」
―消費税引き上げの影響はどうか
「顧客の中には、消費税の引き上げに伴う落ち込みを相当に心配している声もあったが、思った以上に落ち込み幅が少ない。消費税の影響は出るものの、4―6月期の中で十分に吸収しうるだろう。駆け込み需要の反動でドカンと落ちて、7―9月期で勝負だという見方もあったが、意外に4―6月期は落ち込まないのではという感じを持っている」
―委員会設置会社への移行で何が変わるか
「委員会設置会社という器ができるだけではなく、意思決定プロセスに透明性が出る。社外取締役の目線を相当に意識するようなった。意思決定が彼らの目線でも納得的かどうかが問われる。銀行の常識は世間の非常識と言われるが、常識に持っていかなければならない。銀行は事業子会社となるが、持ち株会社の監査委員会は、調査権まで持ち、グループ全体にガバナンスを効かせる。銀行の意思決定のプロセスも、持ち株会社の外部の目線を意識するようになるだろう」
<為替> ドルが円に対して上昇した。4月の英製造業購買担当者景気指数(PMI)が堅調で英景気への楽観論が広がったため、ポンドは対ドルで約5年ぶりの高値を付けた。
終盤のドル/円は0.02%高の102.26円。ドルはユーロに対して0.03%上昇し、ユーロ/ドルは1.3869ドルとなった。ポンド/ドルは一時、1.6921ドルを付けた後、終盤は0.13%高の1.6892ドル。
欧州とアジアで祝日の国が多く、取引は薄かった。
米国で雇用と企業活動の伸びを示す経済指標が発表されたが、2日に雇用統計の発表を控えているため相場への影響は乏しかった。
<債券> 国債価格が上昇し、30年債利回りは約11カ月ぶり水準に低下、10年債利回りも2カ月ぶり低水準となった。翌2日の雇用統計に備える動きとなった。
4月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が21万人増、失業率が6.6%と予想されている。
終盤の取引で10年債<US10YT=RR>は9/32高。利回りは2.61%と前日の2.65%から低下した。一時2.59%と3月3日以来の低水準をつけた。
30年債<US30YT=RR>は30/32高。利回りは3.40%と前日の3.46%から低下した。一時3.39%と昨年6月半ば以来の低水準をつけた。
市場では、第1・四半期の国内総生産(GDP)が0.1%増と低成長にとどまったことを受け、4月の雇用統計が底堅い内容になるとの見方が後退、国債のオプションを売る動きが出たという。
<株式> ダウ工業株30種とS&P総合500種が小幅反落して終了した。翌日に4月の米雇用統計発表を控え、警戒感が出ている。ただインターネット関連銘柄に買いが入ったことで、ナスダック総合は続伸して引けた。
石油大手エクソンモービル<XOM.N>は1.0%安。四半期決算は利益が市場予想を上回ったが売り優勢となり、S&P総合500種を押し下げた。
半面、自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>は、4月の米新車販売台数の増加を好感して1.2%上昇。米連邦準備理事会(FRB)が30日公表した連邦公開市場委員会(FOMC)声明で米経済に楽観的な見方を示したことも追い風になった。
インターネット関連銘柄は、口コミ情報サイト運営のイェルプ<YELP.N>の好決算を支えに買いが目立った。イェルプは9.8%高。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手のフェイスブック<FB.O>は2.3%上昇し、オンライン旅行サイトのトリップアドバイザー<TRIP.O>も3.4%上げた。オンライン小売のアマゾン・ドットコム <AMZN.O>は1.2%高。
<金先物> 米景気の回復期待しを受けて、続落した。6月物は前日終値比12.50ドル(0.96%)安の1オンス=1283.40ドルと、中心限月の終値ベースで4月22日(1281.10ドル)以来1週間半ぶりの安値で終了した。
良好な米経済指標を手掛かりに軟調に推移した。
米連邦公開市場委員会(FOMC)が前日、米経済成長は加速しているとの見方を示したことも引き続き下押し要因となっている。
<米原油先物> 需給の先行きに対する懸念などを背景に続落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は、前日終値比0.32ドル安の1バレル=99.42ドルで終了。7月物は0.36ドル安の98.75ドルで引けた。
朝方から弱含みで推移。中国国家統計局などがこの日発表した4月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は前月からごく小幅な上昇にとどまった。これを受けて、中国景気減速に伴う原油需要鈍化への懸念が浮上し、売りが先行。寄り付き直前の電子取引では一時98.74ドルと、4月2日以来約1カ月ぶりに98ドル台に下落した。また、米エネルギー情報局(EIA)が前日発表した週報で、原油在庫が現行統計の集計開始以来最高の水準となったほか、リビア東部の輸出港が再開するとの見通しも相場の下押し材料となった。
<為替> ドルがユーロやポンドに対して下落した。ポンドは4月の英製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値が予想以上に良かったことが材料視され、対ドルでほぼ5年ぶりの高値をつけた。
ドルは前日、米国内総生産(GDP)速報値の低調な結果を受けて広く値下がりしたが、1日は円などに対しては上昇した。
ユーロ/ドル<EUR=>は0.04%上昇の1.3871ドル、ポンド/ドル<GBP=>は0.08%上昇の1.6884ドルだった。ドル/円<JPY=>は0.1%上昇の102.34円。主要通貨に対するドル指数<.DXY>は0.06%上昇した。
欧州中央銀行(ECB)は域内の需要減少やデフレを回避するため、追加緩和を検討する姿勢を示している。こうした動きはユーロ高を抑える方向に働くはずだが、実施に踏み切るにはハードルが高く、ユーロの値動きは底堅いままだ。
<株式> ロンドン株式市場は4営業日続伸し約2カ月ぶりの高値で取引を終えた。
英ロイズ・バンキング・グループ<LLOY.L>が好調で全体水準を押し上げた。マークイットが発表した4月の英製造業購買担当者景気指数(PMI)が伸びたことも市場心理を好転させた。欧州の多くの市場がメーデーの祝日で休場となっており、取引量は少なかった。
ロイズは5.5%上昇し、FT100種の伸びに最も貢献した。第1・四半期の税引き前利益が22%伸びたことが好感された。一部国有化されているロイズはイングランド銀行(英中銀)に配当再開を申請することも発表した。
ガスのBG<BG.L>も3.3%上昇。第1・四半期における利益の下落率が予想よりも小さかったことが評価された。
一方でスーパー大手セインズベリー<SBRY.L>は、証券会社のバーンスタインが株価目標を下げたことで3.2%下落した。
欧州株式市場はメーデーのため休信。
<ユーロ圏債券> メーデーのため休信。
<ロンドン株式市場> 4営業日続伸し約2カ月ぶりの高値で取引を終えた。
英ロイズ・バンキング・グループ<LLOY.L>が好調で全体水準を押し上げた。マークイットが発表した4月の英製造業購買担当者景気指数(PMI)が伸びたことも市場心理を好転させた。欧州の多くの市場がメーデーの祝日で休場となっており、取引量は少なかった。
ロイズは5.5%上昇し、FT100種の伸びに最も貢献した。第1・四半期の税引き前利益が22%伸びたことが好感された。一部国有化されているロイズはイングランド銀行(英中銀)に配当再開を申請することも発表した。
ガスのBG<BG.L>も3.3%上昇。第1・四半期における利益の下落率が予想よりも小さかったことが評価された。
一方でスーパー大手セインズベリー<SBRY.L>は、証券会社のバーンスタインが株価目標を下げたことで3.2%下落した。
<欧州株式市場> メーデーのため休信。
1日のロンドン株式市場は、FT100種総合株価指数<.FTSE>が4営業日続伸し、28.84ポイント(0.43%)高の6808.87と約2カ月ぶりの高値で取引を終えた。
英ロイズ・バンキング・グループ<LLOY.L>が好調で全体水準を押し上げた。マークイットが発表した4月の英製造業購買担当者景気指数(PMI)が伸びたことも市場心理を好転させた。欧州の多くの市場がメーデーの祝日で休場となっており、取引量は少なかった。
ロイズは5.5%上昇し、FT100種の伸びに最も貢献した。第1・四半期の税引き前利益が22%伸びたことが好感された。一部国有化されているロイズはイングランド銀行(英中銀)に配当再開を申請することも発表した。
ガスのBG<BG.L>も3.3%上昇。第1・四半期における利益の下落率が予想よりも小さかったことが評価された。
一方でスーパー大手セインズベリー<SBRY.L>は、証券会社のバーンスタインが株価目標を下げたことで3.2%下落した。
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