主な一問一答は、以下の通り。

―組織のどこに問題があり、どのように変えたいか。

「みずほフィナンシャルグループとしての統合後、およそ10年の間に旧みずほ銀行と旧みずほコーポレート銀行が、それぞれ組織として自己目的化し、ある意味でお互いに無関心となった。それが同じグループの中で縦割の意識を増長した。去年の(暴力団融資)問題ではコンプライアンスのあり方が問われたが、その背景には銀行の中でおかしいことをおかしいと言ったり、お互いにこうしようという、それぞれが主体的に働きかけることが足りなかったと思う。そこを徹底的に改善していく」

―収益面では、3メガ中の4位などと皮肉られることもある

「収益の絶対額をみると、資本の差がボトムライン決算の差になっている点は否めない。しかし、銀行と証券、信託が連携する一体となったみずほビジネスモデル自体は、成果が着実に出ている。独自のこのビジネスモデルをきちんとやっていけば、結果としてランクも付いていくものと考えている」

「前年度は確かに株式関係損益など市場でフォローの風が吹いたが、銀信証の連携収益も確実に上がっている。上期だけでも役務で50%増、海外でも30%を超える対顧客収益を上げた。市場部門に過度に依存するのではなくて、対顧客収益をきちんと固めて持続的成長モデルを作っていく戦略は着実に進んでいる。収益の中身が、私たちの目指しているビジネスモデルに合致しているかどうかが1番大事なことだと考えている」