11日の米国株式市場は値動きの荒い展開の末、続落して終了した。なかでもナスダック総合指数<.IXIC>は今年2月上旬以来初めて4000を割り込んで取引を終えた。
きょうは終盤になって売りが加速、バイオテク株やその他モメンタム株がナスダック指数を大幅に押し下げた。JPモルガン決算への失望感から、銀行株の一角も売られた。
終値は、ダウ工業株30種<.DJI>が143.47ドル(0.89%)安の1万6026.75ドル。
ナスダック総合指数<.IXIC>が54.38ポイント(1.34%)安の3999.73。
S&P総合500種<.SPX>が17.39ポイント(0.95%)安の1815.69。
ナスダック総合指数は2月上旬以来初めて4000を割り込んで終了。これまで人気のあった銘柄の多くが、数週間前につけた過去最高値圏を大幅に下回っている。
また週足では、S&P総合500種が2.6%下落、ナスダック総合指数は3.1%下落した。両指数ともに、週間ベースでは、2012年6月以来の大幅な下落となった。
JPモルガン・チェース<JPM.N>は3.7%安。11日発表した第1・四半期決算は、トレーディング収入の減少が響き利益が市場予想を下回るなどさえない内容だった。
S&P金融株指数<.SPSY>は1.2%下落。S&P500では業種別で最大の下げ。
ナスダック・バイオテクノロジー株指数<.NBI>は2.8%安。フェイスブック<FB.O>やリンクトイン<LNKD.N>を含むグローバル・X・ソーシャル・メディア・インデックス<SOCL.O>は2.3%下げた。フェイスブックは1.1%安、インクトインは2.5%安。
半面、第1・四半期が14%増益だったウェルズ・ファーゴ<WFC.N>は0.8%高。
BATSグローバル・マーケッツによると、ニューヨーク証券取引所、ナスダック、NYSE MKTの3市場の出来高は約73億株と、今月平均の69億株を上回った。
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
終値 16026.75(‐143.47)
前営業日終値 16170.22(‐266.96)
ナスダック総合<.IXIC>
終値 3999.73(‐ 54.38)
前営業日終値 4054.11(‐129.79)
S&P総合500種<.SPX>
終値 1815.69(‐ 17.39)
前営業日終値 1833.08(‐ 39.10)
COMEX金(6月限)(ドル/オンス)
終値 1319.0(‐ 1.5)
前営業日終値 1320.5(+14.6)
COMEX銀(5月限)(セント/オンス)
終値 1994.6(‐14.5)
前営業日終値 2009.1(+32.1)
北海ブレント原油先物(5月限)(ドル/バレル)
終値 107.33(‐0.13)
前営業日終値 107.46(‐0.52)
米WTI原油先物(5月限) (ドル/バレル)
終値 103.74(+0.34)
前営業日終値 103.40(‐0.20)
TR/CC‐CRB指数(ポイント)<.TR●●RB>
終値 309.3863(‐0.8004)
前営業日終値 310.1867(+0.6666)
<為替> 終盤のニューヨーク外為市場では、世界的な株安を受け、安全資産としてのドルが買われた。
前日に続きこの日も米株価が下落したことでリスク選好度が低下、新興国通貨や高金利通貨が売られる展開となった。
終盤の取引で、ドル指数<.DXY>は0.1%高の79.470。ただ、週初からは1.2%下げており、1週間の下落としては約7カ月ぶりの大きさとなった。
<債券> 国債価格が上昇。全般的に値が振れる展開となった。株価が世界的に値下がりするなか、リスク回避の流れから国債が買われ、30年債利回りは昨年7月以来の水準に低下した。
株式市場では、銀行のJPモルガン・チェース<JPM.N>のさえない決算内容などが売り材料になったという。
国債相場は、取引時間の高値付近で終了したものの、利食い売りに加え、来週の社債発行を控えたヘッジ売りが上値を抑えたとみられている。
<株式> 値動きの荒い展開の末、続落して終了した。なかでもナスダック総合指数<.IXIC>は今年2月上旬以来初めて4000を割り込んで取引を終えた。
きょうは終盤になって売りが加速、バイオテク株やその他モメンタム株がナスダック指数を大幅に押し下げた。JPモルガン決算への失望感から、銀行株の一角も売られた。
JPモルガン・チェース<JPM.N>は3.7%安。11日発表した第1・四半期決算は、トレーディング収入の減少が響き利益が市場予想を下回るなどさえない内容だった。
<金先物> 方向感に乏しい商いの中、小反落した。中心限月6月物は前日終値比1.50ドル安の1オンス=1319.00ドルで終了。電子取引のレンジは、1314.00─1324.20ドルだった。
前日の米株式市場の急落を眺め、この日はアジア、欧州の株価も軒並み下落。投資家のリスク回避姿勢が強まる中、金塊は小高く寄り付いた。
朝方発表された米経済指標は、3月の卸売物価指数(PPI)が前月比0.5%上昇し、9カ月ぶりの高い伸びを記録。また、ミシガン大学がまとめた4月の消費者景況感指数(暫定値)も前月から上昇した。両統計の発表を受け、売り買いが交錯する場面も見られたが、市場の反応は総じて限定的。
<米原油先物> ドルの反転・下落や米指標の改善などを受けて反発した。米国産標準油種WTIの5月物は前日終値比0.34ドル高の1バレル=103.74ドルと、中心限月として3月3日以来約1カ月ぶりの高値を更新して引けた。6月物は0.24ドル高の102.62ドルで終了した。
原油相場は朝方まで、前日終値付近を小幅に下回る水準で小動きしていた。しかし、強含みで推移していたドルが一転、対ユーロで売られたことをきっかけに、ドル建てで取引される原油相場は切り返した。
FT100種総合株価指数(ロンドン)<.FTSE>
終値 6561.70(‐80.27)
前営業日終値 6641.97(+6.36)
クセトラDAX指数(フランクフルト)<.DAX>
終値 9315.29(‐139.25)
前営業日終値 9454.54(‐51.81)
CAC40種平均指数(パリ)<.FCHI>
終値 4365.86(‐47.63)
前営業日終値 4413.49(‐29.19)
<ロンドン株式市場> 大幅安、指数は1%強下落した。世界的な株安につられる格好でハイテク株などへの売りが膨らんだ。
FT100種総合株価指数<.FTSE>は80.27ポイント(1.21%)安の6561.70。週間では約1カ月ぶりの大幅な下げとなった。年初からは約2.8%下げている。
半導体設計のARM<ARM.L>が4.5%安。ソフト開発のセージ<SGE.L>は2.1%安。
金融サービスのハーグリーブス・ランズダウン<HRGV.L>は5.1%安。モルガン・スタンレーが目標株価を引き下げたことが嫌気された。
<欧州株式市場> 大幅続落。米株安につられ売りが優勢となり、ハイテク株が値下がりした。
FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は18.12ポイント(1.36%)安の1312.92。週間では3%下落した。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は36.32ポイント(1.15%)安の3116.54。
グローバル・エクイティーズ(パリ)のダビッド・テボール氏は「米株の調整のあおりを受けている」とした上で、調整はおそらくまだ終了していないと述べた。
半導体製造装置の蘭ASML<ASML.AS>は3.5%安。通信機器の仏アルカテル・ルーセント<ALUA.PA>は2%安。半導体製造の独インフィニオン<IFXGn.DE>は2.9%下落した。
1807GMT 10日終盤
ユーロ/ドル<EUR=> 1.3897/98 1.3887
ドル/円<JPY=> 101.55/56 101.50
ユーロ/円<EURJPY=> 141.12/13 141.00
11日終値 前営業日終値
株 FT100 6561.70(‐ 80.27) 6641.97
クセトラDAX 9315.29(‐139.25) 9454.54
金 現物午後値決め 1318.00 1320.50
先物清算値
3カ月物ユーロ(6月限) 99.71 (‐0.02) <FEIM4>
独連邦債2年物(6月限) 110.43 (+0.01) <FGBSM4><0#FGBS:>
独連邦債5年物(6月限) 125.62 (+0.07) <FGBMM4><0#FGBM:>
独連邦債10年物(6月限) 144.08 (+0.19) <FGBLM4><0#FGBL:>
独連邦債30年物(6月限) 129.90 (+0.60) <FGBXM4><0#FGBX:>
現物利回り
独連邦債2年物 0.160 (0.162) <DE2YT=TWEB><0#DE2YT=TWEB>
独連邦債5年物 0.578 (0.594) <DE5YT=TWEB><0#DE5YT=TWEB>
独連邦債10年物 1.506 (1.526) <DE10YT=TWEB><0#DE10YT=TWEB>
独連邦債30年物 2.387 (2.418) <DE30YT=TWEB><0#DE30YT=TWEB>
<為替> ドルが上昇。世界的な株安を受けて、ドルへの逃避買いが膨らんでいる。
<株式> ロンドン株式市場は大幅安、指数は1%強下落した。世界的な株安につられる格好でハイテク株などへの売りが膨らんだ。
FT100種総合株価指数<.FTSE>は80.27ポイント(1.21%)安の6561.70。週間では約1カ月ぶりの大幅な下げとなった。年初からは約2.8%下げている。
半導体設計のARM<ARM.L>が4.5%安。ソフト開発のセージ<SGE.L>は2.1%安。
金融サービスのハーグリーブス・ランズダウン<HRGV.L>は5.1%安。モルガン・スタンレーが目標株価を引き下げたことが嫌気された。
欧州株式市場は大幅続落。米株安につられ売りが優勢となり、ハイテク株が値下がりした。
FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は18.12ポイント(1.36%)安の1312.92。週間では3%下落した。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は36.32ポイント(1.15%)安の3116.54。
グローバル・エクイティーズ(パリ)のダビッド・テボール氏は「米株の調整のあおりを受けている」とした上で、調整はおそらくまだ終了していないと述べた。
半導体製造装置の蘭ASML<ASML.AS>は3.5%安。通信機器の仏アルカテル・ルーセント<ALUA.PA>は2%安。半導体製造の独インフィニオン<IFXGn.DE>は2.9%下落した。
<ユーロ圏債券> ギリシャ国債利回りが上昇。前日実施した4年ぶりの国債発行を手がかりに価格が上昇していたことを受け、利益確定売りが出た。
ギリシャは前日、金融支援を受けてから初めてとなる国債を発行し、大きな需要を集めた。5年債の発行で30億ユーロ(41億5000万ドル)を調達し、4年ぶりに債券市場への復帰を果たした。
新発債利回りは利益確定売りに押されるなか5%を超えて推移し、発行時の水準である4.95%を上回った。
ダンスク銀のシニアアナリスト、オーウェン・キャラン氏は「前日見られた高揚感は薄らいでいる。市場参加者はギリシャの市場復帰を評価しつつも、ギリシャの景気回復に向けた道のりはまだ長いとの見方を重視しつつある」と指摘した。
また、トレーダーのひとりは「前日のギリシャ新発債の買い手の目的が長期保有でないことは明確だ」と述べた。
既発の10年債利回りも6.32%に上昇した。前日の入札前は、6%を割り込み、4年ぶりの低水準をつけていた。
世界株安となる中、他のユーロ圏債券利回りも上昇した。前日は好調なギリシャの国債発行を手がかりに、買いが優勢となっていた。
モルガン・スタンレーのアンドリュー・サルボニ氏は「この日の全般的な市場の地合いは軟調だが、ギリシャの新発債はそうした状況に持ちこたえていると考える」と述べた。
11日の欧州株式市場は大幅続落。米株安につられ売りが優勢となり、ハイテク株が値下がりした。
FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は18.12ポイント(1.36%)安の1312.92。週間では3%下落した。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は36.32ポイント(1.15%)安の3116.54。
グローバル・エクイティーズ(パリ)のダビッド・テボール氏は「米株の調整のあおりを受けている」とした上で、調整はおそらくまだ終了していないと述べた。
半導体製造装置の蘭ASML<ASML.AS>は3.5%安。通信機器の仏アルカテル・ルーセント<ALUA.PA>は2%安。半導体製造の独インフィニオン<IFXGn.DE>は2.9%下落した。
11日のロンドン株式市場は大幅安、指数は1%強下落した。世界的な株安につられる格好でハイテク株などへの売りが膨らんだ。
FT100種総合株価指数<.FTSE>は80.27ポイント(1.21%)安の6561.70。週間では約1カ月ぶりの大幅な下げとなった。年初からは約2.8%下げている。
半導体設計のARM<ARM.L>が4.5%安。ソフト開発のセージ<SGE.L>は2.1%安。
金融サービスのハーグリーブス・ランズダウン<HRGV.L>は5.1%安。モルガン・スタンレーが目標株価を引き下げたことが嫌気された。
<中国・香港株式市場> 中国株式市場は反落。香港株式市場との相互接続を好感した前日から一転、経済ファンダメンタルズを不安視するムードとなり、特に不動産株が売られた。ただ上海総合指数は、大引けにかけて下げ幅を縮小した。
香港株式市場も反落。本土と重複上場する銘柄に売りがかさみ、H株指数を押し下げた。香港と上海市場の相互接続が実現することになったため、本土上場株よりも割高で取引されている重複上場銘柄に売りが出た。
<東南アジア株式市場> ジャカルタ市場が逆行高となった。インドネシア総選挙で最大野党が勝利したことで、投資家の間には政治的不透明感が広がった。これにより下落していた大型株に安値拾いの買いが入った。他の市場は総じて下落した。
<ソウル株式市場> 反落して取引を終えた。ただ、外国人投資家の買い越しは13営業日連続となった。
<台湾株式市場> 4営業日ぶり反落。米アップルに部品を供給する鴻海(ホンハイ)精密工業など、テクノロジー大手が市場の重しとなった。鴻海は3月の売上高が前年同月比18%増だった。
週末11日の東南アジア株式市場では、ジャカルタ市場が逆行高となった。インドネシア総選挙で最大野党が勝利したことで、投資家の間には政治的不透明感が広がった。これにより下落していた大型株に安値拾いの買いが入った。
前日には3%超下落していた総合株価指数<.●●SE>は、1.07%高の4816.58で終了。急落していたマンディリ銀行<BMRI.●●>や国営ラクヤット・インドネシア銀行(BRI)<BBRI.●●>などが買われた。同指数は週間では0.9%安。
他の市場は総じて下落。シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)<.FTSTI>は0.17%安の3198.22、クアラルンプール市場の総合株価指数<.KLSE>は0.37%安の1852.66、バンコク市場のSET指数<.SETI>は0.03%安の1389.16でそれぞれ引けた。これら3市場は週間ベースでもマイナスとなった。
マニラ市場の主要株価指数PSEi<.PSI>は0.63%安の6596.96、ホーチミン市場のVN指数<.VNI>は0.13%安の600.57で終了。両市場は週間では上昇し、0.6%高と1.3%高だった。
バンコク市場は来週、14日と15日が祝日休場となる。
- 1