ダンスク銀のシニアアナリスト、オーウェン・キャラン氏は「前日見られた高揚感は薄らいでいる。市場参加者はギリシャの市場復帰を評価しつつも、ギリシャの景気回復に向けた道のりはまだ長いとの見方を重視しつつある」と指摘した。

また、トレーダーのひとりは「前日のギリシャ新発債の買い手の目的が長期保有でないことは明確だ」と述べた。

既発の10年債利回りも6.32%に上昇した。前日の入札前は、6%を割り込み、4年ぶりの低水準をつけていた。

世界株安となる中、他のユーロ圏債券利回りも上昇した。前日は好調なギリシャの国債発行を手がかりに、買いが優勢となっていた。

モルガン・スタンレーのアンドリュー・サルボニ氏は「この日の全般的な市場の地合いは軟調だが、ギリシャの新発債はそうした状況に持ちこたえていると考える」と述べた。