2日後場の日経平均株価は前日比314円23銭安の1万4170円49銭と大幅反落。終値での1万4200円台割れは9月6日(1万3860円81銭)以来の安値水準となる。後場寄り付きは買いが先行し、下げ幅をやや縮小したが、その後は円相場が強含むにつれ、株価指数先物にまとまった売りが連発し、一段安。午後1時17分に1万4159円23銭(前日比325円49銭安)まで下落した。中盤にはいったん下げ渋る場面もあったが、終盤は円高傾向に株価指数先物売りが続き、午後2時40分には、この日の安値となる1万4114円54銭(同370円18銭安)まで下げ幅を広げた。引けにかけて下げ渋ったが、戻りは限定された。
東証1部の出来高は29億154万株。売買代金は2兆4059億円。騰落銘柄数は値上がり205銘柄、値下がり1502銘柄、変わらず45銘柄。
市場からは「円上昇への警戒に加え、債券先物買い、株価指数先物売りの動きとなり、板が薄いところを先物主導で下げが加速した。25日移動平均線を割り込み、嫌な感じだ。米財政問題など不透明要因を抱え、国内では目先買い材料は見当たらず、当面は調整が尾を引く可能性がある」(準大手証券)との声が聞かれた。
業種別では、住友鉱<5713、株価 - チャート>、住友電工<5802、株価 - チャート>などの非鉄金属株に売りが継続し、値下がり率トップのまま。アコム<8572、株価 - チャート>、オリコ<8585、株価 - チャート>などのその他金融株や、大和証G<8601、株価 - チャート>、野村<8604、株価 - チャート>などの証券株も軟調。HOYA<7741、株価 - チャート>、テルモ<4543、株価 - チャート>などの精密株も安い。13年9月中間期の連結営業利益は従来予想を下回ったようだと伝えられた東レ<3402、株価 - チャート>や、帝人<3401、株価 - チャート>などの繊維株も値を下げた。三菱倉<9301、株価 - チャート>、住友倉<9303、株価 - チャート>などの倉庫株も売られた。トヨタ<7203、株価 - チャート>、日産自<7201、株価 - チャート>などの自動車株や、ソニー<6758、株価 - チャート>、日東電<6988、株価 - チャート>などの電機株もさえない。
個別では、ピクセラ<6731、株価 - チャート>、日写印<7915、株価 - チャート>、エイベックス<7860、株価 - チャート>などが値下がり率上位。13年8月中間期および14年2月期の連結業績予想を下方修正したフェリシモ<3396、株価 - チャート>も軟調に推移した。
半面、KDDI<9433、株価 - チャート>、ソフトバンク<9984、株価 - チャート>などの情報通信株は堅調。中部電<9502、株価 - チャート>、北海電<9509、株価 - チャート>などの電力株も高い。個別では、13年8月中間期および14年2月期の連結業績予想を上方修正したダイセキS<1712、株価 - チャート>や、13年8月中間期の連結利益予想を上方修正した古野電気<6814、株価 - チャート>が上昇。アイロムHD<2372、株価 - チャート>、アキレス<5142、株価 - チャート>、北川鉄<6317、株価 - チャート>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が下落した。
マザーズ指数が続落。反発スタート後、東証1部市場に連動してマイナス転落し、後場は下げ幅を拡大させた。方向感を欠いて主力株は高安まちまち。コロプラ<3668、株価 - チャート>、タカラバイオ<4974、株価 - チャート>が堅調な一方でアドウェイズ<2489、株価 - チャート>、サイバーエージェント<4751、株価 - チャート>は弱い。ジャスダックではデジタルガレージ<4819、株価 - チャート>が下落。ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765、株価 - チャート>や楽天<4755、株価 - チャート>も小甘い展開。個別では田中化学研究所<4080、株価 - チャート>のストップ高が目立った。
<2502> アサヒ 2609 +16逆行高と堅調。UBSでは投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も2350円から3100円に引き上げている。7-9月期の好決算期待、酒税改定の方向性の示唆、プレミアムビール市場へ参入発表、自社株取得など、カタリストが豊富であると指摘。全体相場が大幅安となる中、ディフェンシブ性も支援になる。
<6736> サン電子 2990 -60サン電子<6736>はアミューズメント事業 モバイルルータなどの通信モジュール Cellebrite社の携帯電話のデータ転送製品 ゲーム・コンテンツ配信の SUNSOFTブランドなどIT事業を展開する。ホールシステムはSUNTACブランドで有名。
国内通信キャリア3社が新型「iPhone 5s」「5c」を発売するなか、同社のモバイルデータソリューション事業が展開する主力製品である、モバイルデータ転送装置Cellebrite UME Touchが大手通信キャリアの携帯販売店で確認された。
Cellebrite UME Touchは、携帯販売店向けの高度なソリューションで、携帯電話買い替え時のデータ移行サービス、データのバックアップと復元、診断機能およびコンテンツアプリケーションのローカルインストールなど、様々な機能を持ち、新機種へのアップグレード、販売を促す。
現時点では1つの通信キャリアのみに採用されているとみられる。同社製品は現在、大型店に導入されているとみられるが、今後は小型店舗などへも、順次導入されていくと考えられる。また、既存データ転送装置との併用が考えられるため、1店舗に1台以上の導入が見込まれる。国内通信キャリア3社の「iPhone 5s」「5c」の好調が伝えられるなか、iPhoneやスマートフォンのデータ転送に強みを持つ同社製品に対し、既に追加の引き合いがあるとみられる。そのため、業績へのインパクトは会社想定を超える可能性がありそうだ。
日経平均は大幅反落。米連邦政府閉鎖の影響は限定的との見方から昨晩の米国株式市 場が堅調であったことが好感され、主力株を中心に買い先行でスタートした。ただ し、米財政問題に対する警戒感や消費増税の悪影響に対する懸念など、地合い悪化を 背景に後場は換金売りが膨らむ格好に。 大引けの日経平均は前日比314.23円安の14170.49円となった。東証1部の売買高は29 億154万株、売買代金は2兆4059億円。業種別では、非鉄金属やその他金融、精密機 械、証券、繊維製品、不動産、鉄鋼、化学、ガラス・土石、電気機器などの下落が目 立っていた。一方、情報・通信、電気・ガスが上昇した。 個別では、トヨタ<7203>やホンダ<7267>、日産<7201>など自動車株が総じて売り優 勢。また、ファストリ<9983>やファナック<6954>など、日経平均の寄与度が大きい銘 柄が軟調で指数を押し下げている。その他、住友鉱<5713>やDOWA<5714>など、資 源関連株の下落も目立っていた。一方、売買代金トップのソフトバンク<9984>が逆行 高となった。
東レ<3402、株価 - チャート>が続急落し、一時24円安の611円まで売られている。2日付の日本経済新聞は、同社の13年9月中間期(4-9月)の連結営業利益が前年同期比約15%増の420億円前後と、従来予想の同23%増の450億円を下回ったもようと報道し、売りが優勢となった。
同紙によると、液晶ディスプレー向け光学フィルムや自動車用ナイロン樹脂の出荷が落ち込み、好調な機能性肌着を中心とする主力の繊維や炭素繊維複合材料部門が補えなかったとしている。
午後2時2分時点の株価は、前日比23円安の612円。
<3641> パピレス 2500カ +100後場はストップ高買い気配。中国のインターネットサービス最大手テンセントとの提携を発表したことが材料視されている。テンセントが運営するポータルウェブサイト「QQ.com」内の漫画・アニメ配信ポータルサイト「テンセント動漫」にコンテンツ提供を開始する。また、今後は中国をはじめとした海外電子書籍プラットフォームへのコンテンツ提供を強化する方針と。
<6814> 古野電 686 +34逆行高。前日に上半期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の4億円から7億円に増額している。経費削減の進展などが背景となったようだ。依然として前年同期比では36%減と大幅減益であるが、第1四半期決算時には12億円から4億円に下方修正した経緯もあり、モメンタムは急速に改善といった見方にも。
<7915> 日写印 1502 -115大幅続落。みずほ証券では業績予想を下方修正、投資判断は「中立」継続ながら、目標株価を1700円から1500円に引き下げており、売り材料視する声もあるようだ。上半期営業損益は会社計画である35億円の赤字に対して37億円の赤字を予想。また、通期見通しに関しては、従来予想の70億円から28億円にまで下方修正している。コンセンサス約65億円、会社計画40億円なども下回るレベルに。
100円ショップを展開するワッツ<2735、株価 - チャート>が3日続伸し、一時44円高の984円まで買われている。2日付株式新聞は同社株を1面注目株で取り上げ、刺激材料となったようだ。
同紙によると、同社は小商圏の店舗運営を強みとする独自のビジネスモデルが特徴で、業績は順調に推移。今年9月には中国に現地法人、上海望趣商貿有限公司を設立。世界最大のマーケットである中国への進出で、日本の100円ショップの海外定着、今後の成長性強化を図る構えとしている。
午後1時50分時点の株価は35円高の975円。
<4571> ナノキャリア 286800 -24200後場一段安。米財政問題に対する警戒感や消費増税の悪影響に対する懸念など、地合い悪化を背景に換金売りが膨らむ状況となっている。同社のほか、MDNT<2370>やカイオム<4583>、テラ<2191>など、直近で上昇の目立っていたバイオ関連が軒並み安に。なお、バイオ関連の下落が重しとなり、マザーズ指数は2.3%の下落となっている。
<5975> 東プレ 1289 +22続伸。年初来高値圏での保ち合いが続いている。立花では9月27日付けレポートで、投資判断「やや強気」、目標株価1600円でカバレッジを開始していた。PBR1倍割れの水準が続いており、同業プレス部品メーカーとのバリュエーション比較でも出遅れ感が強いと。
汚染土壌調査、浄化処理を手掛けるダイセキ環境ソリューション<1712、株価 - チャート>が3日ぶりに急反発。一時168円高の1860円まで買われ東証1部値上がり率上位となっている。1日引け後、14年2月期の連結業績予想を上方修正し、材料視された。
通期業績で、売上高は83億2900万円から98億円(前期比30.5%増)へ、経常利益は7億2000万円から10億円(同66.7%増)に増額した。「東京を中心に首都圏で事業環境が良くなっている」(IR担当)ほか、廃石こうボードリサイクルなど、土壌以外のビジネスも兼用に推移する。中期的には東京オリンピック開催に向けても期待が高まっている。
午後1時10分時点の株価は、前日比91円高の1783円。
ミクシィ<2121、株価 - チャート>が急反落。一時166円安の1082円まで売られ、株式分割後の年初来安値を更新した。1日引け後、14年3月期連結業績予想を下方修正し、売りに押された。
通期予想で、売上高を120億-135億円から80億円(前期比36.7%減)に引き下げ、営業損益は10億-20億円の黒字から16億円の赤字(前期は25億7400万円の黒字)、最終損益は5億-11億円の黒字から26億円の赤字(同16億5400万円の黒字)に転落する。売上高は、スマートフォン(多機能携帯電話)版「mixiゲーム」のリニューアルによる課金売上高の拡大を見込んでいたが、現時点での課金売上高は、当初計画を下回って推移していることを勘案した。売上高予想の引き下げにより、各損益予想も引き下げられた。
また、期末配当予想を従来予想の12円から無配(分割を考慮した前期は22円)にするとした。
午後1時5分時点の株価は、前日比54円安の1194円。
<6769> ザイン 1981 +290大幅続伸となり連日で上値追い。先月末に、世界最高速水準の高速起動と待機時の消費電力削減を達成するバースト・モード対応完全デジタル型CDR技術を、東京大学と共同開発したと発表したことが材料視されている。今回の研究開発成果は、モバイル機器などの高速情報伝送が断続的に行われるアプリケーション市場における応用が可能と。
<12:18> 国債買い入れオペ結果、残存5年超10年以下「市場実勢」の声
日銀がきょう3本建てでオファーした国債買い入れオペについて、残存5年超10年以下に関しては「利回較差から判断すると、ほぼ市場実勢に収まった」(国内証券)との見方が出ていた。残存1年超3年以下に関して市場では「2年債利回りで見ると、利回較差はやや甘い結果だ」(同国内証券)、残存3年超5年以下について市場では「5年のカレント物で判断すると、やや弱いが、周辺で見ると、ほぼ市場実勢に収まっている」(同国内証券)との声が聞かれた。相場に強い影響を及ぼす結果ではないとの指摘が出ていた。
応札倍率は残存1年超3年以下が3.46倍(前回4.81倍)、残存3年超5年以下が3.52倍(前回3.77倍)、残存5年超10年以下が3.49倍(前回4.24倍)。
個人投資家や金融機関のあいだで話題となっているNISA(少額投資非課税制度)が2014年にスタートする。株と投信の売却益や配当(分配)金が非課税となるメリットの大きい制度で、10月1日からいよいよ口座開設が始まったが、NISAで失敗しないためのポイントはなんと金融機関選びにあった。そのポイントとはいったい……。
NISAの持つ「5つのスゴイ」を理解して
自分に合った金融機関を探せ!
NISA(ニーサ・「日本版ISA」と呼ばれる少額投資非課税制度)とは専用口座を開設し、その口座内で投信(MRFやMMF等の公社債投信を除く)か上場株式(外国株を含む)に投資すれば、投資してから最長5年間は売却益や配当金や分配金の税金がゼロとなる制度だ
前場の東京株式市場で日経平均は反落。米政府機関の一部閉鎖が短期間にとどまるとの見方から前日の米国株が反発した流れを引き継ぎ、序盤は買いが先行した。
ただ米財政問題やイタリア政局不安など海外要因が引き続き重しとして意識され、日経平均は下げ転換。円相場の強含みも株価の上値を抑え、実需勢が手控えムードのなか、先物市場への断続的な売りが指数を押し下げたとみられている。
安倍首相は1日の記者会見で、消費増税と合わせ、企業向けの減税や5兆円規模の経済対策の策定を表明。首相のリーダーシップを示したことを評価する声はあるものの、内容は事前報道の枠を出ないとみられており、「やや出尽くしのイメージ」(東洋証券・投資情報部ストラテジストの土田祐也氏)との指摘もある。投資家は米債務上限引き上げ問題など海外のリスク要因を注視しており、積極的に上値を買う姿勢は乏しいという。
個別銘柄では、ダイセキ環境ソリューション<1712.T>が年初来高値を更新。1日に発表した2014年2月期業績予想の上方修正を好感した。2013年4─9月期の東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの入場者数が上半期として過去最高となったオリエンタルランド<4661.T>もしっかり。
東証1部の騰落数は、値上がり414銘柄に対し、値下がりが1224銘柄、変わらずが110銘柄だった。
日経平均<.N225>
前場終値 14382.11 -102.61
寄り付き 14492.47
安値/高値 14359.98─14569.2
東証出来高(万株) 129677
東証売買代金(億円) 9889.77
2日前場の日経平均株価は前日比102円61銭安の1万4382円11銭と反落。取引時間中での1万4400円台割れは9月18日(1万4396円41銭)以来、2週間ぶり。寄り付き直後は、様子見ムードから前日終値を挟んでの小幅もみ合いとなっていたが、株価指数先物に比較的まとまった買い物が入ったのをきっかけに上げ幅を拡大。午前9時24分に1万4569円20銭(前日比84円48銭高)まで上昇した。その後は、対ドル、対ユーロで円相場が強含むとともに株価指数先物にまとまった売り物が断続的に出て軟化。下げ幅を広げ、午前11時18分には1万4359円98銭(同124円74銭安)を付ける場面があった。
東証1部の出来高は12億9677万株。売買代金は9889億円。騰落銘柄数は値上がり414銘柄、値下がり1224銘柄、変わらず110銘柄。
市場からは「米暫定予算が成立せず、一部の政府機関が閉鎖に追い込まれた影響は少なからず残り、円高方向の動きとともに、外需関連には手が出しにくい状況だ。主力銘柄が立ち上がらず、物色は一部に限られ、指数はさえない。今後は、9月中間期決算や、法人税減税の具体的な内容が焦点になろう」(中堅証券)との声が聞かれた。
業種別では、住友鉱<5713、株価 - チャート>、住友電工<5802、株価 - チャート>などの非鉄金属株が下落し、値下がり率トップ。13年9月中間期の連結営業利益は従来予想を下回ったようだと伝えられた東レ<3402、株価 - チャート>や、トーア紡<3204、株価 - チャート>などの繊維株も軟調。JAL<9201、株価 - チャート>などの空運株も値を下げた。HOYA<7741、株価 - チャート>、テルモ<4543、株価 - チャート>などの精密株も売られ、アコム<8572、株価 - チャート>、オリコ<8585、株価 - チャート>などのその他金融株も安い。個別では、ピクセラ<6731、株価 - チャート>、新日科学<2395、株価 - チャート>、リニカル<2183、株価 - チャート>などが値下がり率上位。13年8月中間期および14年2月通期の連結業績予想を下方修正したフェリシモ<3396、株価 - チャート>も安い。
半面、KDDI<9433、株価 - チャート>、ソフトバンク<9984、株価 - チャート>などの情報通信株が上昇し、値上がり率上位。中部電<9502、株価 - チャート>、北海電<9509、株価 - チャート>などの電力株も堅調。第一生命<8750、株価 - チャート>、NKSJHD<8630、株価 - チャート>などの保険株も高い。国際帝石<1605、株価 - チャート>などの鉱業株もしっかり。個別では、13年8月中間期および14年2月期の連結業績予想を上方修正したダイセキS<1712、株価 - チャート>や、13年8月中間期の連結利益予想を上方修正した古野電気<6814、株価 - チャート>が上昇。アイロムHD<2372、株価 - チャート>、CVSベイ<2687、株価 - チャート>、アキレス<5142、株価 - チャート>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が下落した。
日経平均は下落。102.61円安の14382.11円(出来高概算12億9000万株)で前場の取引 を終えた。1日の米国株式相場は、連邦政府機関の一部閉鎖による目先の影響は限定的 の見方から終日堅調推移となった。米国の落ち着きがひとまず安心感につながり、日経 平均は小幅に上昇して始まった。 しかし、寄り付き直後に14569.20円まで上げ幅を広げたものの、米債務上限問題が重 しとなるほか、円相場が円高に振れるなか次第に下げに転じる銘柄が増えている。ソフ トバンク<9984>が連日の年初来高値更新で時価総額2位に迫る状況をみせた。指数イン パクトの大きいソフトバンクが日経平均を下支えするものの、7割を超える銘柄が下げ るなかで日経平均もじりじりと下げ幅を広げている。セクターでは情報通信、電力ガ ス、保険、鉱業などがしっかり。一方で、非鉄金属、空運、繊維、精密機器、その他金 融、証券、ゴム製品などが冴えない。 ソフトバンク<9984>が連日の年初来高値を更新しており、東証1部の売買代金トップ と商いが膨らんでいる。ソフトバンク1社で日経平均を下支えしている状況であり、短 期筋の資金なども向かいやすいようである。株価水準としては分割修正で2000年5月以 来。時価総額は2位の三菱UFJ<8306>に迫る状況であり、2位に乗せてくるまでは思惑的 な動きにもつながりそうである。 一方、ファナック<6954>、京セラ<6971>、ファーストリテイリング<9983>などが冴え ないなか、日経平均の切り返しは期待しづらい。そのため、ソフトバンクのほかは、個 人主体による低位の材料株のほか、テーマ性のある銘柄での短期的な値幅取り狙いが中 心になりそうだ。
住友商事<8053、株価 - チャート>が続伸。一時前日比23円高の1351円まで買われている。2日、米国のエネルギー鋼材・鋼管商社のエジェングループを約5億2000万ドル(1ドル=100円、約520億円)で買収すると発表した。シェールガス開発や海洋石油ガス開発向け分野での事業拡大を図る。
ガリバーインターナショナル<7599、株価 - チャート>が続伸。一時前日比35円高の625円まで買われている。
1日引け後に、13年8月中間期(3-8月)連結業績が計画を上回り、営業利益が前年同期比2.3倍の36億円になったもようだと発表した。従来予想は同88.8%増の30億円。ガリバー直営店の買い取り台数と卸売台数が当初の想定を越えたほか、広告宣伝費の抑制による販管費の減少が寄与した。14年2月期の予想は従来見通しを据え置いた。
<9201> JAL 5810 -170売り優勢。羽田国際線の発着枠の割り当て見通し報道が嫌気される展開に。国内航空会社向け1日16便の割り当てのうち、11便をANA、5便が同社になるもよう。ANAへの傾斜が想定よりも大きいといった見方が優勢のようだ。1便当たりでは20億円程度の営業利益インパクトと試算されているもよう。
<11:20> 翌日物は0.065%中心、ユーロ円金先は小高い
2日午前の短期金融市場では、無担保コール翌日物は0.065%中心での取引。主な取り手は地銀・信託など。法人税揚げ日だが、国立大学の運営費の交付、日銀の国債買い入れオペのスタート日となるため、当座預金残高は増える方向となり、引き続き資金余剰感は強い。
ユーロ円3カ月金利先物は債券高などを受け小高い。中心限月2014年6月限は前営業日清算値比0.5ティック高の99.775。
<11:05> 国債先物は続伸で前引け、長期金利0.645%に低下
国債先物は続伸で午前の取引を終えた。1日の米債市場が底堅い製造業統計や株高などが影響し軟化。この流れを引き継いで売り先行で始まった。ところが、期初の好需給が意識され、買い戻しが間を置かずに入った。現物債は長いゾーンを中心に利回りに低下圧力がかかった。銀行勢が超長期ゾーンを買い進んだとの観測が出ていたほか、長期ゾーンは先物主導で強含みで推移した。市場で予想された日銀による国債買い入れオペの通告があったことも影響した。イールドカーブはフラット化の形状。米議会で暫定予算が成立せず、一部政府機関が閉鎖に追い込まれたが、1日の米国市場では閉鎖が短期間にとどまるとの見方が一部で出ていた。これに対し円債市場の市場参加者の中では、楽観的過ぎるとの声が聞かれた。
国債先物中心限月12月限の前引けは、前営業日比9銭高の144円32銭。10年最長期国債利回り(長期金利)は同1bp低い0.645%と5月10日以来の水準に低下した。
<09:05> 国債先物は安寄り後に小幅高、好需給で買い戻し
国債先物中心限月12月限は前日比1銭安の144円22銭と小反落で寄り付いた。安寄り後は上昇に転じて、一時144円29銭を付ける場面もあった。
前日の米国市場はISM製造業景気指指数が56.2と2011年4月以来ほぼ2年半ぶり高水準となったことを受けて株高・債券安となったが、円債市場では、下期最初の10年債入札を順調にこなすなど、期初の好需給環境が意識され、買い戻しが先行した。日銀買い入れが予想されていることも支援材料。
現物市場は長期・超長期ゾーンがしっかり。20年超長期国債利回りは同1.5bp低い1.530%と5月9日以来の水準に低下した。
市場では「米政府機関閉鎖が短期間にとどまるとの見方は楽観的かもしれない。米債務上限引き上げ問題もあり、米財政懸念で為替はドル安・円高に振れやすい。国内要因では消費税引き上げが決まったが、同時に打ち出された経済対策も新味に欠ける内容。円安・株高が進まないとなれば、円債は好需給に支えられじり高の展開が続くのではないか」(岡三証券・債券シニア・ストラテジストの鈴木誠氏)との声があった。
<08:32> 翌日物は0.065%中心、地銀・信託などが調達
無担保コール翌日物は0.065%中心で取引されている。主な取り手は地銀・信託など。0.065%の調達が早くも一巡しており、調達希望水準は0.06%に切り下がっている。
前日朝の取引では、0.06%を中心に出合いが観測されたが、「きょうは税揚げ日で、前日に比べれば強めの地合い」(国内金融機関)となっているが、それでも資金調達ニーズは限られている。
日銀によると、朝方の金融調節を見送った場合、当座預金残高は97兆4000億円、準備預金残高は76兆7000億円程度となる見込み。