<09:05> 国債先物は安寄り後に小幅高、好需給で買い戻し

国債先物中心限月12月限は前日比1銭安の144円22銭と小反落で寄り付いた。安寄り後は上昇に転じて、一時144円29銭を付ける場面もあった。
前日の米国市場はISM製造業景気指指数が56.2と2011年4月以来ほぼ2年半ぶり高水準となったことを受けて株高・債券安となったが、円債市場では、下期最初の10年債入札を順調にこなすなど、期初の好需給環境が意識され、買い戻しが先行した。日銀買い入れが予想されていることも支援材料。
現物市場は長期・超長期ゾーンがしっかり。20年超長期国債利回りは同1.5bp低い1.530%と5月9日以来の水準に低下した。

市場では「米政府機関閉鎖が短期間にとどまるとの見方は楽観的かもしれない。米債務上限引き上げ問題もあり、米財政懸念で為替はドル安・円高に振れやすい。国内要因では消費税引き上げが決まったが、同時に打ち出された経済対策も新味に欠ける内容。円安・株高が進まないとなれば、円債は好需給に支えられじり高の展開が続くのではないか」(岡三証券・債券シニア・ストラテジストの鈴木誠氏)との声があった。