週末14日の東南アジア株式市場の株価はまちまちで取引を終えた。ジャカルタ市場は3.2%高と急伸。インドネシア最大野党の闘争民主党が今年の大統領選の候補者に人気の高いジョコ・ウィドド・ジャカルタ特別州知事の擁立を決めたことが好感された。
同知事の擁立を受けて積極的な経済対策を見越した買いが入り、引けにかけて銀行株や大型株が上昇した。
メイバンク・キムエンの調査部門責任者、ウィリアント・レ氏はリポートで「難しい決断に前向きで、経歴も素晴らしくかつクリーン、皆のためになる開発に賛成という良い大統領がインドネシアに誕生するとの心理が株価を押し上げた」と分析。「中でも、インドネシアが進んだ民主主義国に変わったことを示す、野党へのスムーズな政権交代に対する期待感が大きい」と説明した。
ジャカルタ市場の総合株価指数<.●●SE>は3.23%高の4878.64と、昨年6月以来の高値で終了。1日の上昇率としてはほぼ半年ぶりの大きさだった。今週の上げ幅は4.1%に達し、東南アジアの各市場の中では最大となった。
朝方は軟調。ウクライナ情勢をめぐる懸念や軟調な中国経済指標を受けて値を下げた。
バハナ証券の調査部門責任者、ハリー・ス氏は「市場はジョコ氏の候補指名に興奮している。短期的には総合株価指数が5000の水準まで急伸してもおかしくない」と述べた。
バンク・マンディリ<BMRI.●●>は9.1%高、バンク・ラヤット・インドネシア<BBRI.●●>は10.5%高と急騰した。
バンコク市場のSET指数<.SETI>は0.12%高の1372.18で取引を終えた。タイ中央銀行による利下げや非常事態宣言の解除見通しをはやして今週1週間では1.3%高。3週続伸して越週した。
シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)<.FTSTI>は0.25%安の3073.72、クアラルンプール市場の総合株価指数<.KLSE>は0.76%安の1805.12、マニラ市場の主要株価指数PSEi<.PSI>は0.60%安の6391.24と下落して引けた。
ホーチミン市場のVN指数終値<.VNI>は0.27%高の596.83。
東日本大震災と福島第一原発事故から3年ということで、Yahoo! Newsの企画で3月6日に原発事故現場を見学する機会を得た。訪れたのは汚染水を浄化する多核種除去設備(ALPS)、汚染水を貯蔵する溶接タンクの建設現場、使用済燃料の取り出しが進む4号機のオペレーションフロアと1/2号機の中央制御室だ(いずれも新聞やテレビなどで繰り返し報道されている)。
東京電力の説明を私なりに理解したところでは、原発事故の収束作業の現状は次のようなものだ。
(1)1500体を超える使用済み核燃料が保管され、事故直後に火災が発生して核燃料プールの健全性が不安視された4号機では400体の使用済み核燃料が順調に取り出され、今年末に作業が完了する予定。
(2)水素爆発によって建屋の上部が吹き飛んだ3号機では、クレーンによるガレキ撤去作業が完了し、現在は使用済み核燃料を取り出すための準備作業が行なわれている。
(3)1、2、3号機の圧力容器と格納容器、および1〜4号機の燃料プールは注水によって冷温停止状態が維持できている。
(4)その一方で、原子炉格納容器の底部に溶け出した燃料デブリは現時点でも取り出しのための技術的な目処は立っていない。その前段階として格納容器の水漏れ箇所を特定・補修しなければならないが、放射線量が高く作業員が近づけない状況は変わらない。
(5)格納容器から漏れ出した汚染水を淡水化して格納容器に戻す循環システムは機能しているが、それ以外に1日平均400トンの地下水が流入し、大量の汚染水を生み出している。
(6)汚染水対策として、トリチウムを除く核種を除去するALPSの本格稼動に目処がついた。導入予定の高性能ALPSを加え、順調にいけば1日800トン程度の汚染水の処理が可能になる。また水漏れ事故が多発したフランジ接合のタンクをより強度の高い溶接型タンクに置き換え、1000基(約80万トン分)の増設を計画している。
(7)汚染水問題が深刻なのは間違いないが、上記に加え地下水の汲み上げや遮水壁(凍土造成)が実現すれば技術的に管理可能なところまで見えてきた。
カカクコム<2371、株価 - チャート>が続落。ドイツ証券では13日付で、投資判断「Hold」(中立)を継続、目標株価は2050円から2000円に引き下げている。
同証券では、やや楽観的であった売上高見通しを修正するとともに、食ベログの課金体系の見直しを正式に織り込むとし、営業利益は若干下方修正となるものの、食べログの業績拡大本格化で増収増益が継続するとの見方に変更はないとしている。14年3月期-17年3月期の営業利益の年率成長率は21%の高成長を予想、株式市場からの●●●に違和感はないとコメントしている。
同証券では連結業績について、14年3月期は売上高296億円(前期比27%増、従来308億円、会社側計画は292億円)、営業利益144億円(同24%増、同153億円、同143億5000万円)、15年3月期は売上高372億円、営業利益178億円と試算している。
14日の終値は、前日比120円安の1714円。
キヤノン<7751、株価 - チャート>が反落。野村証券では13日付で、投資判断「ニュートラル」(中立)、目標株価3461円を継続している。
同証券では決算プレビュー取材を実施。足元で事業環境はほぼ会社側想定通りであるものの、為替が会社側前提よりも円安に推移していること、レンズ交換式カメラの販売がやや想定を上回っていること、事務機はほぼ計画通りに推移していることから、全体では社会計画よりも、やや好調に業績は推移しているもようであり、好印象であったとコメントしている。
また、デジカメ事業不振の最大の理由であった、中国市場の落ち込みは、日本製品不買運動の本格化から1年余りが経過し、ほぼ悪影響は一巡したもようであるとしている。事務機は事業は主力のLBP(レーザービームプリンター)の回復に期待できると指摘している。
14日の終値は、前日比69円安の3032円。
TASAKI<7968、株価 - チャート>が続伸。一時100円ストップ高の680円まで買われた。13日引け後、14年10月期第1四半期(13年11月-14年1月)の連結決算を発表。損益が黒字に転換したことに加え、14年4月中間期の利益予想に対する高い進ちょくも材料視された。
第1四半期決算は、売上高45億5000万円(前年同期比31.5%増)、営業損益2億8800万円の黒字(前年同期は3億3700万円の赤字)、最終損益2億6000万円の黒字(同2億9500万円の赤字)だった。主力の小売業で、品質の優位性とデザインの先端性を伴うブランド戦略が奏功、売上高の増加につながった。
14年4月中間期(13年11月-14年4月)予想は、売上高90億円(前年同期比7.5%増)、営業利益3億5000万円(同26.2%増)、純利益2億円(同17.6%減)を据え置き。第1四半期業績の進ちょく率は、営業利益で82.3%、純利益は超過達成となっている。
14日の終値は、前日比79円高の659円。
日阪製作所<6247、株価 - チャート>が反落。野村証券では13日付で、投資判断「Buy」(買い)、目標株価1160円を継続している。
17年3月期を最終年とする中期経営計画の説明会が開催されている。同証券では、15年3月期の会社予想や足元の受注高についての開示がなかったことから、業績予想を変更しないとコメント。国内で民間設備投資の回復により、15年3月期に受注環境が好転すると予想。また、特に熱交換器では船舶と海外プラント向けの受注が改善するとみているという。熱交換器の受注環境に対する同証券の見方と、会社側の市場認識は近い印象を受けたとしている。
また、同証券では14年3月期に新開発したとみられる世界最大級のプレート式熱交換器に注目、18年ぶりの超大型機種の投入であり、事業拡大に期待したいとしている。
14日の終値は、前日比24円安の896円。
<外為市場>
ドル/円<JPY=> ユーロ/ドル<EUR=> ユーロ/円<EURJPY=>
午後5時現在 101.76/78 1.3863/67 141.08/12
NY午後5時 101.81/84 1.3867/69 141.28/32
午後5時のドル/円は、前日のニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル安/円高の101円後半。正午すぎに日経平均先物が下げ基調を強めるとつれ安となった。ただ、朝方から実需のドル買いが断続的に流入したほか、公的機関投資家とみられるドル買いも入ったとされ、ドル/円は底堅かった。
<株式市場>
日経平均 14327.66円(488.32円安)
14280.75円─14539.60円
東証出来高 32億2565万株
東証売買代金 3兆2403億円
東京株式市場で日経平均は大幅続落。12日の393円安を上回り、今年3番目の下げ幅となった。ケリー米国務長官の発言などを巡ってウクライナ情勢に対する警戒感が高まり、海外投資家を中心にリスク回避の動きが広がった。16日のクリミアでの住民投票を前に買い手控えが広がったほか、個人の追い証発生を懸念した売りなどが重しとなった。
東証1部騰落数は、値上がり33銘柄に対し、値下がりが1749銘柄、変わらずが10銘柄だった。
<短期金融市場> 17時11分現在
無担保コール翌日物金利 0.072%(速報ベース)
3カ月物国庫短期証券流通利回り 0.035%(変わらず)
0.035─0.037%
ユーロ円3カ月金利先物(2014年12月限) 99.810(変わらず)
安値─高値 99.805─99.810
無担保コール翌日物金利の加重平均レートは、速報ベースで0.072%になった。地銀、信託、証券などを主な取り手に取引レンジは0.065─0.072%付近。大手行は0.065%で調達した。準備預金の積み最終日を迎えたが、すでに積みを終了している金融機関が多く、調達需要は限定的だった。レポ(現金担保付債券貸借取引)GCT+1レートは国庫短期証券の発行要因で上昇。国庫短期証券の買い入れオペは、応札倍率が2.27倍と前回2.05倍を上回った。前日の3カ月物入札で荷もたれ感が出ていたことに加え、きょうのセカンダリー市場でやや安い水準での出合いをつけていることで、弱めのオペ結果となった。ユーロ円3カ月金利先物は閑散小動き。
<円債市場>
10年国債先物中心限月・6月限(東証) 144.75(+0.18)
安値─高値 144.53─144.75
10年最長期国債利回り(日本相互証券引け値) 0.620%(─0.020)
安値─高値 0.640─0.620%
国債先物は反発。中国の景気先行き懸念やウクライナ情勢の緊迫化などを背景にしたリスクオフの強まりを受けて、安全資産とされる日本国債が買われた。後場は日経平均株価が下落幅を拡大すると、上値を追う展開となった。現物債も総じてしっかり。先物に連動する格好で長いゾーンを中心に利回りに低下圧力がかかった。順調に入札を終えたことで、5年債がしっかり。短期ゾーンの利回りも小幅低下した。
国債先物中心限月6月限の大引けは、前営業日比18銭高の144円75銭。10年最長期国債利回り(長期金利)は同2bp低下の0.620%。
<スワップ市場>
スワップ金利(17時02分現在の気配)
2年物 0.24%─0.14%
3年物 0.26%─0.16%
4年物 0.30%─0.20%
5年物 0.37%─0.27%
7年物 0.55%─0.45%
10年物 0.85%─0.75%
値上がり益も配当金への課税もゼロになるのがNISAの特徴だが、なんと配当金の受け取り方法によっては、配当金に一般口座と同様に課税されてしまうのだ。特に高配当株狙いの人は要チェック。即対応を!
受け取り方法を「証券口座へ入金」に変更せよ!
3月末権利確定の場合は3月27日が締め切り
NISAに口座を開いたが、株の配当金を「指定した銀行口座への振り込み」や「郵便局での現金受け取り」でもらっている人は多いようだが、これには大きな落とし穴がある。
この方法だとNISA口座で買った株の配当が非課税にならないのだ(しかも引かれた税金は確定申告でも取り戻せない)。一部報道によると、これらの受け取り方法を選んでいる人は、NISA口座開設者の約7割にも及ぶ模様だ。
これらの人が配当の非課税を手に入れるには、「証券口座への入金(保有している株の株数ごとに各証券会社の取引口座に入金される)」へ配当金の受け取り方法を変更しなければならない。この証券口座での受け取りは、正式には「株式数比例配分方式」と呼ばれ、この方式だけがNISA口座で買った株を区別できるため、配当の税金がゼロとなるのだ。
ただ、具体的な受け取り方法の変更は至ってカンタン。ネット証券の場合は、サイト上でログインした後に、受け取り方法を「株式数比例配分方式」に変更するだけなので、3分もあればできるはずだ。
気をつけたいのが、多くの証券会社の場合、変更手続きは保有する銘柄の権利確定日の2営業日前の15時30分が期限という点(期限を前倒ししている証券会社もあるので確認と早めの変更がオススメ)。ちなみに今年の3月末権利確定の場合、3月27日が期限となる。
で、注意点はもうひとつある。
日本通運<9062、株価 - チャート>が反落。野村証券では13日付で、投資判断「Buy」(買い)、目標株価560円を継続している。
1、2月の単体の月次の売上高、費用の伸びが確認できたことから、同社株への見方を含めて報告している。1、2月で収入の伸びと費用の伸びの差は、同証券や会社側の1-3月期前提を上回っており、業績は好調と判断されるとコメント。また、人員削減によりコストが抑制されているなかで、庸車コストなど費用の単価上昇があっても価格転嫁を進めていることから、業績への安心感は他の物流会社と比べても高いと見ているという。一方で、中国などグローバル経済に対するリスクが強まっているものの、国内事業が主力であることから業績に直接影響を与える可能性は小さく、引き続き注目したいとしている。
14日の終値は、前日比11円安の481円。
京王ズホールディングス<3731、株価 - チャート>が5日ぶりに反落し、一時13円安の340円まで売られた。13日引け後、14年10月期第1四半期(13年11月-14年1月)の連結決算を発表。貸倒引当金1億6200万円を特別損失に計上したことなどで、最終損益が赤字に転落し、嫌気された。
第1四半期決算は、売上高40億7100万円(前年同期比2.8%増)、営業利益1億2000万円(同37.9%増)、最終損益6700万円の赤字(前年同期は6600万円の黒字)だった。前代表取締役などに対する貸付金を担保するため、前代表取締役の保有する個人会社が有する株式に係る質権設定契約に基づく質権設定手続きが13日時点で未了となっていることから、貸付金全額に対し引当金を計上した。
14年10月期の業績予想は、売上高160億円(前期比5.9%増)、営業利益3億5000万円(同18.1%増)、純利益2億円(同3.6倍)を据え置いている。
14日の株価は、前日比10円安の343円ザラバ引け。
明電舎<6508、株価 - チャート>が反落。SMBC日興証券では13日付で、投資判断「1」(アウトパフォーム)を継続、目標株価は520円から540円に引き上げている。
目標株価は従来同様に、15年3月期同証券予想連結1株利益32.6円(従来31.7円)およびTOPIX電機平均ブルームバーグ・コンセンサス予想PER16.5倍から算出されている。投資判断「1」継続の理由としては、(1)目標株価が現行株価に対し、24%程度の上値余地があること(2)ファンダメンタルズ的にも社会システムにおいては海外案件の大幅増、産業システムではプラグインハイブリット車向けモータ・インバータの大幅拡大やシャシダイナモの堅調などを反映し、14年3月期から16年3月期にかけて年平均20%強程度の営業増益となる可能性が高いこと(3)産業用エレクトロニクスセクター内で日立製作所<6501、株価 - チャート>などの総合電機大手に次いで優位性が高いとの見方を継続していること――などを挙げている。
また、同証券では業績予想を上方修正。連結営業利益について、14年3月期96億円(前期比21.8%増、従来95億円、会社側計画は90億円)、15年3月期125億円(従来120億円)、16年3月期145億円(同140億円)と試算している。
14日の終値は、前日比22円安の421円。
リロ・ホールディング<8876、株価 - チャート>が小動き。SMBC日興証券では13日付で、投資判断「1」(アウトパフォーム)、目標株価5700円を継続している。
会社側は13日に、14年3月期連結業績見通しの上方修正を発表している。同証券では今回の上方修正について、(1)修正後の経常利益、純利益はほぼ同証券予想通りであったこと(2)第3四半期(13年10-12月)決算時点で、リゾート事業は同証券想定を下回っていたものの、主力事業が堅調で会社側計画は達成可能とみていた――ことから、同証券想定に沿った展開になった、と考えているという。
会社側の上方修正にあわせて同証券予想も修正、連結営業利益について、14年3月期72億円(前期比14.4%増、従来74億円、会社側計画は72億円)、15年3月期82億円、16年3月期92億円と試算している。また、配当予想の引き上げ(95円から100円)も同時に発表されており、株式市場では短期的にはポジティブ視される可能性があるともしている。
14日の終値は、前日比50円安の5460円。
四国電力<9507、株価 - チャート>が4日続落。SMBC日興証券では13日付で、投資判断「1」(アウトパフォーム)、目標株価2000円を継続している。
同証券では、原子力規制委員会による審査の進ちょく状況などを踏まえ、伊方3号の想定再稼働時期を変更し、業績予想を修正。連結営業損益について、14年3月期225億円の赤字(前期実績は503億3700万円の赤字、従来252億円の赤字、会社側計画は75億円の赤字)、15年3月期349億円の黒字(従来411億円の黒字)、16年3月期564億円の黒字と試算している。現時点で伊方3号は適合性審査の完了に近い位置にあると考えられ、仮に、3月下旬に優先組に選定された場合には、審査書案が4月下旬にかけて作成され、5月下旬までにパブリックコメント募集と公聴会の実施を経て審査が完了する見込みとコメントしている。
14日の終値は、前日比129円安の1512円。
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