小麦に含まれる水溶性のたんぱく質の一種です。体内のでんぷん消化酵素(アミラーゼ)の働きを緩やかにするので、 食事と一緒に摂取することで食品に含まれる糖質(でんぷん)の消化・吸収を遅らせ、食後の急激な血糖値の上昇を緩和させることができます。
産学官連携により開発された成分、小麦アルブミン
今回は糖尿病に効果が期待されている小麦アルブミンについてまとめてみました。
糖尿病は今や誰でも発症しえる病気です。
発症したらその後の合併症なども気をつけなければいけません。
そうならないためにも、日頃からの対策は講じておきましょう。
小麦アルブミン(※)は、ヒトの唾液および膵液に含まれるアミラーゼの働きを抑える作用があり、消化管内のアミラーゼの活性を一時的に低下させることによって、糖質の消化吸収を穏やかにし、食後の血糖値の急激な上昇を抑制することがわかっています[1][2][3]。さらに、小麦アルブミンを含む食品を血糖が気になる方が摂取したところ、食後血糖値の上昇を抑制する効果が認められたという報告もあります[4]。
小麦アルブミンは、特定保健用食品の関与成分として認可されており、商品のパッケージに「デンプンの消化吸収を穏やかにする小麦アルブミンを含んでおり、血糖値が気になり始めた人の食生活改善に役立ちます」という表示ができます。主に乾燥スープの形で販売されています。
でんぷん(糖)を分解する消化酵素アミラーゼの作用を阻害することで、糖の吸収スピードを遅らせるのが小麦アルブミンの働きです。消化酵素アミラーゼは唾液に含まれる成分で、糖質を体内へ吸収させるのをサポートする作用があります。この作用を小麦アルブミンによって遅らせることで、血糖値の上昇を緩やかにしてくれるのです。
小麦アルブミンにはサラシアや難消化性デキストリンと同じように、食後の血糖値上昇をゆるやかにする作用があります。そのため、糖尿病予防や肥満予防に取り組む方にはオススメの成分です。加えて、デンプンを消化する酵素・アミラーゼの働きを穏やかにしてくれるのため、デンプン質(小麦粉や米)などの多い食事をする機会が多い方にもオススメです。
ただし、小麦アルブミンは小麦に含まれる水溶性のたんぱく質。食事から摂ろうと思うと、どうしても摂取カロリーが高くなってしまいます。効率的に、かつ、肥満予防のために小麦アルブミンを活用するなら、サプリメントを上手に活用するといいでしょう。
小麦アルブミンには、糖の吸収を抑えてくれる効果が期待されています。食べ物を摂取すると、消化酵素であるアミラーゼの働きによって、ブドウ糖を分解してエネルギーにしていますが、この時余った糖は脂肪になってしまうものです。しかし小麦アルブミンは、このアミラーゼの働きを抑えることができるので、蓄積される脂肪の量を減少させることができるのです。
血糖値が上昇すると、血糖値を下げるために膵臓からインスリンが分泌されますが、血糖値が上がりやすいと、頻繁にこれを繰り返すことになり、膵臓に負担がかかります。しかし、小麦アルブミンを摂取すると、ゆっくり分解されるため、血糖値の上昇を抑えて、インスリンが分泌されるのを抑える効果が期待できるのです。
小麦アルブミンは、血糖値の上昇を抑える作用によるダイエット効果や健康効果があるなど、つい食べ過ぎてしまう人や、食べるのが早い人にはピッタリの成分といえます。今食べている主食を全粒小粉や小麦で作られている食品に変えるだけで摂取できるので、これからは意識的に小麦アルブミンの含んだ食品を摂るようにしましょう。
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