僕は世の中に出る人っていうのは王様か奴隷しかいないと思っているんですね。
昨日と同じ料理を今日も作ろうとしてもできるはずがない。自分のコンディションも違うし、素材自体も同じものではない。だから、僕は昨日の最高をとにかく捨てて、今日という日の最高のものを新しく作るという理性を持っていたいと考える。永遠にそう考え続けていけば、僕の料理は永遠に新しい。つまり、あきがこない。僕は、毎日毎日が新しいのだと自分に言いきかせることにしている。
出典 ぼくの美味求新
僕は、おいしい料理を食べたことがない。"おいしい料理"などはこの世に存在しないと思うからである。その人にとっての"おいしい料理"は存在するかもしれない。しかし、"これはおいしい"と客観的に言える料理は、僕には存在しない。 だから、いわゆる"料理"と呼ばれるものは好きになれないのだ。素材がおいしいものが、僕にとっての"おいしい料理"なのです。
出典 ぼくの美味求新
真の美食家というか、美を極める人というのは、美意識を第一としなければならない。絵画でも料理でも同じことだ。きれいなものをきれいとするだけではなく、なぜきれいなのかを明確にしなければならないと思うのです。きたないものがあって、きれいなのだ。
出典 ぼくの美味求新
若い時にたくさんの「本物」に触れて欲しいと思います。本物に触れるということは勇気がいることだし、 自分がニュートラルにならなくては受け入れることが出来ない。それはすごく怖いことなのかもしれない。 でも、本物に触れなくては本物にはなれないのです。
出典 アースインタビュー - 三國清三 (4/4)
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