昨日と同じ料理を今日も作ろうとしてもできるはずがない。自分のコンディションも違うし、素材自体も同じものではない。だから、僕は昨日の最高をとにかく捨てて、今日という日の最高のものを新しく作るという理性を持っていたいと考える。永遠にそう考え続けていけば、僕の料理は永遠に新しい。つまり、あきがこない。僕は、毎日毎日が新しいのだと自分に言いきかせることにしている。

出典 ぼくの美味求新