5月1日前場の日経平均株価は前日比101円88銭高の1万4405円99銭と続伸。前日の米国株式市場でNYダウが過去最高値を更新した流れを受けて寄り付きから買いが先行。株価指数先物に断続的な買いが入り、午前9時30分には同140円25銭高の1万4444円36銭まで上昇した。その後、3日からの4連休を控えていることもあり、利益確定売りに伸び悩む場面もみられたが、引けにかけて再び強含んだ。東証1部の出来高は9億3434万株。売買代金は8553億円。騰落銘柄数は値上がり1209銘柄、値下がり457銘柄、変わらず142銘柄。
市場からは「日経平均以上にTOPIX(東証株価指数)の堅調ぶりが目に付く。決算発表で業績に対する不透明感が後退し、主力大型株へ物色が向かっているもようだ。経済指標に対する期待のある米国株式市場も大崩れすることはなさそう。後場も戻りを試す流れが続きそうだ」(中堅証券)との声が聞かれた。
業種別では、14年3月期が大幅増益となった大和証G<8601、株価 - チャート>、野村<8604、株価 - チャート>など証券、商船三井<9104、株価 - チャート>、川崎汽<9107、株価 - チャート>など海運、日本政策投資銀行を割当先として優先株を発行する九州電<9508、株価 - チャート>、北海電<9509、株価 - チャート>など電気ガスが東証業種別株価指数で値上がり率上位。個別では、野村証券が買い判断に格上げしたスタートトゥ<3092、株価 - チャート>、15年3月期連結経常利益が12.6%増予想のエプソン<6724、株価 - チャート>、15年3月期連結営業利益が5.2%増予想の新光電工<6967、株価 - チャート>、15年3月期連結営業利益が前期比5.5%増の日本M&A<2127、株価 - チャート>などが東証1部値上がり率上位。15年3月期連結営業利益が11.6%増予想のヤマハ<7951、株価 - チャート>、15年3月期連結営業利益が25.6%増予想の富士通<6702、株価 - チャート>のほか、アルプス<6770、株価 - チャート>、日東電<6988、株価 - チャート>も買われた。
半面、JAL<9201、株価 - チャート>、スカイマーク<9204、株価 - チャート>など空運、14年12月期第1四半期(14年1-3月)の連結純利益が前年同期比57.2%減の山崎パン<2212、株価 - チャート>のほか、コカウエスト<2579、株価 - チャート>など食料品、日水<1332、株価 - チャート>、マルハニチロ<1333、株価 - チャート>など水産農林が値下がり率上位。個別では、中間期決算発表で14年9月期予想の据え置きが嫌気されたシミックHD<2309、株価 - チャート>、14年3月中間期の単体営業利益が市場予想に届かなかったコロプラ<3668、株価 - チャート>、15年3月期連結の2ケタ減益見通しが嫌気されたTOTO<5332、株価 - チャート>のほか、ワコム<6727、株価 - チャート>、東芝機<6104、株価 - チャート>、遠藤照明<6932、株価 - チャート>が東証1部値下がり率上位となった。
なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が上昇した。
日経平均は続伸。101.88円高の14405.99円(出来高概算9億3000万株)で前場の取引 を終えている。4月30日の米国市場ではNYダウが最高値を更新するなか、この流れを引 き継ぐ格好からのスタートになった。また、甘利大臣は、20%台までの法人税率引き下 げに意欲を示すなど、法人税率引き下げに関して閣僚の発言などが相次いだことも材料 視されたようだ。 これにより日経平均は寄り付きの14341.09円を安値に、一時14444.36円まで上げ幅を 広げる局面をみせている。ただ、物色は決算のほか証券会社によるカバレッジ開始な ど、個別の材料があった銘柄に集中している。一方、指数インパクトの大きいファナッ ク<6954>、信越化<4063>などが弱含みに推移しており、上値の重しに。 東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が全体の6割超を占めている。セクターでは、証 券、海運、電力ガス、その他金融、保険、不動産などが堅調。一方で、食料品、空運、 水産農林、ゴム製品などが冴えない。 日経平均は堅調な展開となっている。決算評価はまちまちではあるが、ポジティブ視 されている電子部品株などを中心に強い値動きが目立っている。また、ファーストリテ <9983>がプラスに転じるなど、インデックスに絡んだ売買の影響もあるだろう。 日経平均は週初の下落分を吸収しており、仕切り直しのタイミングといったところ。 ただし、先週、決算が評価された日本電産<6594>は、その後は調整含みであり、ポジテ ィブ視されたとしても持続性は見極める必要がありそうだ。そのため、日替わり物色を 想定しつつ、持続的上昇が期待されてくるようならば、次第に商いが膨らむ格好になろ う。
前場の東京株式市場で日経平均は続伸した。前日の米株高が支援して一時140円高まで上昇したが、中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想を下回ったことから若干円高が進み、日経平均の上値を抑えた。
週末の米雇用統計や国内での連休を控え、様子見ムードも広がっているという。
前日の米国株式市場でダウ工業株30種<.DJI>が終値ベースで過去最高値を更新したことを受け、日経平均も続伸して始まった。業種別では証券業が群を抜いて高く、昨日好決算を発表した大和証券グループ本社<8601.T>や、自社株買いを発表した野村ホールディングス<8604.T>などが買われた。
ただ、中国国家統計局が発表した4月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が50.4と、予想の50.5を下回ったことが嫌気され、日経平均は上げ幅を縮小。前日に発表された第1・四半期の米国内総生産(GDP)速報値を受けてドル/円の上値が重くなっていたところに中国PMIが予想より下振れたことでさらに若干円高が進み、日本株の重しとなった。
また、前日の日銀展望リポートや黒田東彦総裁の会見を受け、市場の一部では追加緩和期待が後退したとの見方も出ている。ばんせい証券・投資調査部長の廣重勝彦氏は「確かに追加緩和が実施されないという現実味も出てきたが、まだ市場関係者の半分くらいは7月実施との見方を崩していない。ウクライナなど海外のリスク要因が高まれば、追加緩和の可能性はより高くなる」と述べた。
個別銘柄では、村田製作所<6981.T>が急反発。30日に2015年3月期の連結営業利益(米国会計基準)が前年比14.4%増の1440億円になるとの見通しを発表したことが材料視された。また、九州電力<9508.T>と北海道電力<9509.T>が大幅高。両社ともに日本政策投資銀行を引受先とする優先株発行を発表し、財務基盤の安定化につながるとの見方が広がった。
半面、日本航空<9201.T>が反落。30日に発表した2015年3月期の減益見通しが嫌気された。日航は15年3月期の連結営業利益を同16.1%減の1400億円と計画。円安により国際線旅客収入の外貨建て売り上げは90億円のプラスとなるが、燃油高などの費用が265億円かさみ、差し引き175億円押し下げる。
東証1部の騰落数は、値上がり1209銘柄に対し、値下がりが457銘柄、変わらずが142銘柄だった。
日経平均<.N225>
前場終値 14405.99 +101.88
寄り付き 14341.09
安値/高値 14341.09─14444.36
東証出来高(万株) 93434
東証売買代金(億円) 8553.24
浜井産業<6131、株価 - チャート>が30円ストップ高の119円に噴き上げ、1月21日の年初来高値109円を一気に更新し、東証2部値上がり率トップに立った。前場取引終了時点でストップ高カイ気配となり、170万超の買い物を残している。中国のガラス加工会社からスマホのサファイア基板を磨く工作機械を約50億円で360台受注した、と5月1日付の日刊工業新聞が伝え、材料視された。受注金額は過去最大規模のもようで、収益拡大期待が高まった。
セイコーエプソン<6724、株価 - チャート>が3営業日ぶりに大幅反発し、一時489円高の3275円を付ける場面があった。前場終値は444円高の3230円となり、東証1部値上がり率2位にランクされた。4月30日引け後に14年3月期連結決算ならびに15年3月期業績予想を発表、前期は上ブレ着地となり、今期は経常利益予想で市場コンセンサスを上回り、20円増配方針も好感された。
14年3月期決算は、売上高が1兆36億600万円(前期比17.9%増)、営業利益は849億6800万円(同4.00倍)、経常利益は781億2100万円(4.43倍)だった。前回公表の予想数値に対し、それぞれ136億600万円、59億6800万円、41億2100万円の上積みとなった。第4四半期(1-3月)において、インクジェットプリンター消耗品の販売が日本市場で消費増税前の需要増加に伴い拡大し、収益押し上げにつながった。
15年3月期業績予想は、売上高が1兆100億円(前期比0.6%増)、営業利益は870億円(同2.4%増)、経常利益は880億円(同12.6%増)。営業利益は市場コンセンサス並みだが、経常利益ではそれ(845億円強)を上回る。配当は70円(前期は50円)を予定。売上高成長を過度に追わず、着実に利益を生み出すマネジメントの推進を基本方針とする。
<2479> ジェイテック 230 +19技術商社のジェイテック<2479>は4月30日、2014年3月期の業績予想の修正を発表した。
業績予想(連結ベース)は、売上高が従来予想の31.93億円から34.05億円に(前期26.90億円)、営業利益が0.77億円から0.95億円に(同0.64億円)、経常利益が0.78億円から0.94億円に(同0.66億円)、純利益が0.49億円から0.65億円に(同0.47億円)、それぞれ引き上げており、大幅な増収増益となる見込み。
売上高については、主要取引先である国内製造業の技術開発投資などを追い風に、稼働率が引き続き高い水準を維持したことが奏功した。営業利益・経常利益については、技術者(テクノロジスト)の人件費の増加分を、販管費の抑制で吸収した格好に。純利益については、法人税等の見込み額が予想を下回ったことが寄与した。
なお、決算発表は5月7日を予定している。
同社は、「技術商社」を標榜する人材サービス企業である。機械、電気・電子機器、ソフトウェアに関する設計・開発の技術者「テクノロジスト」の人材派遣や、それら設計・開発の業務請負を事業とする。「商材」としてスキルの高いテクノロジスト人材を豊富に抱えているのが特徴である。テクノロジストを正社員や契約社員として常時雇用する「特定派遣」を主な事業
<6740> JDI 630 0出来高は下方修正が嫌気された4月28日の5000万株超をピークに、本日は11時時点で600万株程度であり、売り一巡感が意識されやすい。なお、三菱UFJでは、主力顧客であるアップルの新製品効果などで、7-9月以降の業績モメンタム改善の方向は変わらず、通期決算発表後は徐々に再評価の可能性はあるとの見方も。
<6981> 村田製 8999 +499強い動きが目立つ。前日に決算を発表、前期営業利益は1259億円で前期比2.1倍、今期は1440億円で同14%増益の見通しとしている。市場予想はそれぞれ、1300億円、1500億円レベルであったため、下振れる格好にはなっている。ただ、前期実績に関しては先の観測報道通りの水準であり、今期見通しに関しては保守的過ぎるとの見方が優勢。特に決算数値にはサプライズがないとの指摘多い。一方で、警戒感からショートも膨らんでいたとみられ、買い戻しの動きが優勢になっていると観測される。
<2485> ティア 1025 -3葬儀サービスのティア<2485>は4月30日、1998年1月に第1号店としてオープンした直営の葬儀会館「ティア中川」(愛知県名古屋市)を5月3日にリニューアルオープンすると発表した。
ティア中川は、故人の家族や身近な友人・知人のみで行う小規模な葬儀「家族葬」から、大規模な葬儀に至るまで、様々な規模の葬儀に対応できる会館とした。1階には家族葬に対応したマルチホールを設置したほか、2階・3階の大ホールには可動式間仕切りを設置して葬儀規模に合わせてスペースを調整できるようにした。また、2階・3階の親族控室には、通夜後も故人と過ごせる安置スペースを新たに設けたほか、親族の宿泊に対応できるようユニットバスを導入した。
同社は、名古屋市内を中心に、直営とフランチャイズ(FC)で葬儀会館「ティア」を運営する。「葬儀費用の完全開示」「適正な葬儀費用」を業界に先駆けて提唱し、顧客の支持を拡大。2014年4月末時点で直営とFC含めて72店舗を中部・関西・首都圏で展開している。
<1419> タマホーム 742 +1住宅デベロッパーのタマホーム<1419>は1日、主力商品の販売価格を5月1日新規契約分より引き下げると発表した。
主力の「大安心の家」シリーズについて、長期優良住宅対応、最長60年保証、充実の標準設備、頑強な構造などの商品仕様はそのままで、本体工事価格を従来の坪単価25.8万円(税抜)から創業当時の価格である同24.8万円(税抜)へと約3.9%引き下げた。
坪単価の引き下げは受注の促進を目的としており、原価の圧縮等の企業努力により実現したものであるため、同社の業績への影響は軽微としているようだ。
同社は、1998年に福岡県で創業した住宅デベロッパーである。2013年3月に東証1部と福証に上場、現在は売上高規模で住宅デベロッパー大手9社の一角となっている。
<9624> 長大 566カ -ストップ高買い気配。前日に発表した決算内容が買い材料視されている。上半期営業利益は18.5億円で前年同期比2.4倍となり、通期予想は従来の8億円から14億円に上方修正している。第1四半期は前年同期比で赤字幅が拡大していたため、1-3月期の収益急拡大にはポジティブなサプライズが強まる状況に。基礎地盤コンサルタンツにおいて利益率が高い複数の大型案件を受注したことが業績上振れの背景のようだ。
スタートトゥデイ<3092、株価 - チャート>が3営業日ぶりに急反発し、一時301円高の2440円を付ける場面があった。午前10時36分時点で295円高の2434円となり、東証1部値上がり率2位にランクされている。
野村証券が4月30日付で、投資判断を「Neutral」(中立)から「Buy」(買い)に引き上げ、株高を促す要因となった。目標株価2900円は継続。同証券では、品ぞろえ拡大、集客力を背景とする成長性は不変とし、調整後の株価に割安感があると指摘。前日発表の15年3月期業績予想に対しては、会社計画の営業利益は自社EC(電子商取引)支援の成長鈍化などを織り込んだものだが、慎重と考えている。
スタートトゥの15年3月期業績は、売上高417億円(前期比8.1%増)、営業利益137億1000万円(同10.7%増)を見込む。同利益では、市場コンセンサス145億円弱を下回るが、野村証では150億円を想定している。グループが軸足を置くファッションEC市場は、衣料品・アクセサリー市場全体の緩やかな回復基調、消費行動の多様化を受け、短・中期的には拡大基調を持続していく見通し。配当は28円(前期は25円)を予定。
14年3月期決算は、売上高が385億8000万円(前期比10.1%増)、営業利益は123億8800万円(同45.2%増)だった。
長大<9624、株価 - チャート>が80円ストップ高の566円カイ気配。午前10時32分時点で差し引き36万株強の買い物となっている。4月30日引け後に14年9月期の連結業績予想を上方修正し、評価機運が高まった。
14年9月期の業績見通しは、売上高が前回予想の228億円から246億円(前期比10.5%増)へ、営業利益は同8億円から14億円(同2.8%増)に上積みされ、一転して営業増益となる。官公庁および民間からの受注が増加し、売上高が拡大。利益面では、子会社である基礎地盤コンサルタンツにおいて、利益率が高い複数の大型案件を受注したうえ、内製化の促進などによる大幅な原価率低減なども寄与した。
同時に発表された14年3月中間期(13年10月-14年3月)決算は、売上高が150億3200万円(前年同期比36.2%増)、営業利益は18億4900万円(同2.37倍)だった。
<3092> スタートトゥ 2426 +287大幅高。前日に決算を発表、前期営業利益は45%増益の124億円となり、従来予想の103億円を大きく上回った。今期は11%増益の137億円、2ケタ増益が続く見通しとなっている。また、年間配当金は前期が5円増配の25円に、今期は28円と連続増配の計画に。野村では、豊富な品揃えと集客力を背景とする高成長性は不変として、投資判断を「バイ」に格上げしている。また、SMBC日興でも、直近の株価下落でセクター内の割高感が低下したとして、投資判断を「3」から「2」に格上げしている。
<6727> ワコム 621 -48売り優勢。前日に発表した決算は市場の期待値に達せず、戻り売りが優勢の展開になっている。前期営業利益は9.5%増益の86.6億円、従来予想の98.3億円を大きく下回った。今期は105億円で21.2%増益の見通しだが、市場予想は120億円レベルであった。ブランド製品の伸び悩みなどが業績下振れの背景に。昨日は決算期待が先行する動きとなっていたことで、その反動も強まる形に。
<6724> エプソン 3145 +359大幅高で上昇率トップに。前日に発表した決算が評価材料となっている。実績営業利益は850億円で前期比4倍、従来予想の790億円を上回る着地となった。830億円程度の市場コンセンサスも上回っている。今期は同2%増益の870億円、ほぼ市場コンセンサス水準となっているが、業績見通しは比較的保守的とも捉えられているようだ。決算発表後の出尽くし感を想定していた向きも多かったと見られ、想定以上に底堅い決算受けて、買い戻しの動きなどが強まる状況にも。なお、JPモルガンでは投資判断を「オーバーウェイト」に格上げとの観測も。
<3444> 菊池製作所 2744カ +500急伸でストップ高まで。福島県などとの「ふくしま産業復興企業立地補助金、企業立地協定確認書」に基づき南相馬市に工場を新設すると発表したことが材料視されている。
「マッスルスーツ」をはじめとした介護用ロボット製品を、月産200台規模で生産することを可能とする工場を福島県南相馬市に新設するもようで、あらためて介護用ロボット分野への関心が高まっている。
<6131> 浜井産 119カ +30ストップ高。中国のガラス加工会社からスマホのサファイア基板を磨く工作機械を360台受注したと報じられている。受注金額は約50億円で過去最大規模の受注となるもよう。受注金額は今期の年間売上高の水準であり、業績インパクトは大きいとの期待感が優勢に。納入を終えた9月以降も継続受注が見込めるとされている。株価水準の値頃感の強さも妙味に、短期資金の関心が向かう格好へ。
<6787> メイコー 587 -16さえない。前期営業利益を30.0億円から9.2億円へと大幅に下方修正したことが嫌気されている。売上高は自動車向けを中心に好調に推移したものの、第4四半期に入りスマホ関連の販売が減速したようだ。また、スマホ向け基板の受注の一時的な減速や生産機種に頻繁な変更が生じて生産体制が不安定となり、予定していた生産性や歩留まりの改善に遅れが生じたと。
<7701> 島津製 872 -1がんの病理検査を支援するシステムを開発したと報じられている。日本赤十字社医療センターと横浜市立大学でプロトタイプを使った臨床研究を始めたと伝えている。患者から採取した組織片をもとに約2分間でがん診断ができるようだ。株価は25日線が上値抵抗として意識される一方で、一目均衡表の雲下限が支持線として機能する格好でのこう着が続いている。
<2362> 夢真HD 891 +21買い優勢。上期経常利益は前年同期比2.1倍の19.8億円となり、大幅増益で着地したことが好感されている。建築現場への施工管理技術者派遣を手掛ける建築技術者派遣事業の拡大を背景に大幅増益を確保した。通期の経常利益は32.0~42.0億円が計画されており、順調な上期業績を前向きに評価する動きへ。
<2157> コシダカHD 3015 -15コシダカホールディングス<2157>が10日に発表した2014年8月期第2四半期(13年9月-14年2月)業績は、売上高が前年同期比7.1%増の175.24億円、営業利益が同8.1%減の20.14億円、経常利益が同7.9%減の20.79億円、四半期純利益が同42.3%減の11.86億円だった。
カラオケセグメントの売上高は前年同期比2.4%増の95.07億円、セグメント利益は同42.8%減の7.18億円。来店動機を掘り起こすと共に、競合店との差別化を図ることを目的として開発したカラオケ新システム「すきっと」は、4月の全店導入に向けて設置を進めている。また、新業態「ワンカラ」の出店展開を加速化し、既存業態「まねきねこ」も新規出店とリニューアルの実施により、質量両面での店舗網の拡充整備に取り組んでいる。海外では韓国において直営店舗の展開を行っているが、シンガポール国内に11店舗を有するK BOXENTERTAINMENT GROUP PTE LTDの全株式取得により、カラオケ事業の海外展開を一層加速させる。
カーブスセグメントの売上高は同17.9%増の70.89億円、セグメント利益は同27.5%増の14.99億円だった。国内カーブス店舗数は、前連結会計年度末比58店舗増加し1397店舗(内グループ直営店49店舗)に、会員数は3千人増加し589千人となった。
14年8月通期については、売上高が前期比10.3%増の380.59億円、営業利益が同11.9%増の46.46億円、経常利益が同11.3%増の47.15億円、純利益が同14.4%減の26.30億円の計画を据え置いている。
コシダカホールディングス<2157>は総合余暇サービス提供企業。「アミューズメント」「スポーツ・フィットネス」「趣味・教養」「観光・行楽」の4つ領域から事業を展開。カラオケボックス「カラオケ本舗 まねきねこ」、フィットネスクラブ「カーブス」などカラオケ事業、カーブス事業、温浴事業が事業の柱。
<6702> 富士通 641 +41買い先行。前日に発表した決算内容が好感される展開に。実績営業利益は1426億円で前期比61.5%増益、従来予想の1400億円や市場コンセンサス水準での着地となった。今期は会計基準をIFRSに移行、同基準ベースで営業利益は1850億円の見通しとしている。従来基準ベースとの比較では200億円程度のプラス影響とみられ、市場コンセンサス1800億円レベルは下回る状況。ただ、300億円程度の戦略投資を費用計上していることで、実質的にはコンセンサス水準を上回る格好のようだ。野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、構造改革は峠を越え、中期成長重視局面にシフトする点を評価へ。目標株価は800円のようだ。
<8604> 野村 624 +36しっかり。前日発表の決算が評価材料となっている。前期税引前利益は3616億円で前期比52%増益、純利益は2136億円で同99%増益となった。それぞれ市場コンセンサスを200億円以上上回ったと見られる。ホールセールの回復などが好業績の背景となっているようだ。予想以上の好決算に加えて、発行済み株式数の2.6%に当たる1億株を上限とした自社株買いも発表、ポジティブなインパクトにつながっている。取得期間は5月19日から7月25日と比較的短期間になっている。
5月1日の日経平均株価は続伸スタート。前日比36円98銭高の1万4341円09銭で寄り付いたあと、一時同140円25銭高の1万4444円36銭まで買われている。円が対ドルでやや円高水準にあるものの、前日の米国株式市場でNYダウが約4カ月ぶりに過去最高値を更新した流れを受けて買いが先行。株価指数先物に買いが入り、上げ幅を拡大している。前日の米国株式市場でNYダウは前日比45.47ドル高の1万6580.84ドルと3日続伸。13年12月31日に付けた終値ベースでの過去最高値1万6576.66ドルを更新した。FRB(米連邦準備制度理事会)が景気に対して楽観的な見通しを示し好感された。
東証業種別株価指数で全33業種のうち31業種が上昇。14年3月期が大幅増益となった大和証G<8601、株価 - チャート>、野村<8604、株価 - チャート>など証券株、日本政策投資銀行を割当先として優先株を発行すると発表した九州電<9508、株価 - チャート>、北海電<9509、株価 - チャート>など電気ガス、商船三井<9104、株価 - チャート>、川崎汽<9107、株価 - チャート>など海運が値上がり率上位。個別では、15年3月期連結経常利益が12.6%増予想のエプソン<6724、株価 - チャート>、15年3月期連結営業利益が11.6%増予想のヤマハ<7951、株価 - チャート>、15年3月期連結営業利益が10.7%増予想のスタートトゥ<3092、株価 - チャート>、15年3月期連結営業利益が5.2%増予想の新光電工<6967、株価 - チャート>などが東証1部値上がり率上位。15年3月期連結営業利益が25.6%増予想の富士通<6702、株価 - チャート>、14年3月期連結営業利益が過去最高の2兆3000億円程度と報じられたトヨタ<7203、株価 - チャート>も買われている。
半面、JAL<9201、株価 - チャート>、スカイマーク<9204、株価 - チャート>など空運、山崎パン<2212、株価 - チャート>、キリンHD<2503、株価 - チャート>など食料品が値下がりしている。個別では、シミックHD<2309、株価 - チャート>、ワコム<6727、株価 - チャート>、コロプラ<3668、株価 - チャート>が東証1部値下がり率上位。TOTO<5332、株価 - チャート>、日野自<7205、株価 - チャート>、富士フイルム<4901、株価 - チャート>、信越化<4063、株価 - チャート>も軟調。
東証寄り付き前段階での主要外国証券経由の注文動向は、「6社ベースで、売り1640万株、買い1300万株で、差し引き340万株の売り越し」(外資系証券)。
午前9時20分時点の東京外国為替市場は、1ドル=102円台前半(前日終値は1ドル=102円50銭-52銭)、1ユーロ=141円台後半(同1ユーロ=141円52銭-56銭)で取引されている。
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