セイコーエプソン<6724、株価 - チャート>が3営業日ぶりに大幅反発し、一時489円高の3275円を付ける場面があった。前場終値は444円高の3230円となり、東証1部値上がり率2位にランクされた。4月30日引け後に14年3月期連結決算ならびに15年3月期業績予想を発表、前期は上ブレ着地となり、今期は経常利益予想で市場コンセンサスを上回り、20円増配方針も好感された。

14年3月期決算は、売上高が1兆36億600万円(前期比17.9%増)、営業利益は849億6800万円(同4.00倍)、経常利益は781億2100万円(4.43倍)だった。前回公表の予想数値に対し、それぞれ136億600万円、59億6800万円、41億2100万円の上積みとなった。第4四半期(1-3月)において、インクジェットプリンター消耗品の販売が日本市場で消費増税前の需要増加に伴い拡大し、収益押し上げにつながった。

15年3月期業績予想は、売上高が1兆100億円(前期比0.6%増)、営業利益は870億円(同2.4%増)、経常利益は880億円(同12.6%増)。営業利益は市場コンセンサス並みだが、経常利益ではそれ(845億円強)を上回る。配当は70円(前期は50円)を予定。売上高成長を過度に追わず、着実に利益を生み出すマネジメントの推進を基本方針とする。