日経平均は続伸。101.88円高の14405.99円(出来高概算9億3000万株)で前場の取引 を終えている。4月30日の米国市場ではNYダウが最高値を更新するなか、この流れを引 き継ぐ格好からのスタートになった。また、甘利大臣は、20%台までの法人税率引き下 げに意欲を示すなど、法人税率引き下げに関して閣僚の発言などが相次いだことも材料 視されたようだ。 これにより日経平均は寄り付きの14341.09円を安値に、一時14444.36円まで上げ幅を 広げる局面をみせている。ただ、物色は決算のほか証券会社によるカバレッジ開始な ど、個別の材料があった銘柄に集中している。一方、指数インパクトの大きいファナッ ク<6954>、信越化<4063>などが弱含みに推移しており、上値の重しに。 東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が全体の6割超を占めている。セクターでは、証 券、海運、電力ガス、その他金融、保険、不動産などが堅調。一方で、食料品、空運、 水産農林、ゴム製品などが冴えない。 日経平均は堅調な展開となっている。決算評価はまちまちではあるが、ポジティブ視 されている電子部品株などを中心に強い値動きが目立っている。また、ファーストリテ <9983>がプラスに転じるなど、インデックスに絡んだ売買の影響もあるだろう。 日経平均は週初の下落分を吸収しており、仕切り直しのタイミングといったところ。 ただし、先週、決算が評価された日本電産<6594>は、その後は調整含みであり、ポジテ ィブ視されたとしても持続性は見極める必要がありそうだ。そのため、日替わり物色を 想定しつつ、持続的上昇が期待されてくるようならば、次第に商いが膨らむ格好になろ う。