<中国・香港株式市場> 中国株式市場は大幅安で引けた。3月の中国マネーサプライM2伸び率が過去10年余りで最低となったことを受け、銀行株が下落した。
香港株式市場も大幅安。中国企業株指数(H株指数)は、自動車株が利食い売りに押され、さえない中国マネーサプライ指標を受けて銀行株が急落する中、下落率が10週間ぶりの大きさとなった。
<東南アジア株式市場> 大半の株価が上昇した。シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)<.FTSTI>は前日終値比0.98%高の3246.32と、2013年9月以来、約7カ月ぶりの高値で終了した。
シンガポールのショッピングモール運営会社、キャピタモールズ・アジア(CMA)<CMAL.SI>が急騰。21.33%上昇し、約1年2カ月ぶりの高値で取引を終えた。親会社で同国不動産大手のキャピタランド<CATL.SI>が、CMAの未保有株を30億6000万シンガポールドル(約24億5000万米ドル)で買い取ると提案したことが好感された。キャピタランドも大幅上昇し、6.51%高となった。
<ソウル株式市場> 続落。一時3カ月ぶりの高値をつけたが、世界経済や政策の先行き不透明感を背景に利食い売りが出た。
<台湾株式市場> 3営業日ぶりに反発した。小売売上高の改善などを受けて、ニューヨーク株式相場が前日に上昇したことが好感された。
15日の東南アジア株式市場では、大半の株価が上昇した。シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)<.FTSTI>は前日終値比0.98%高の3246.32と、2013年9月以来、約7カ月ぶりの高値で終了した。
シンガポールのショッピングモール運営会社、キャピタモールズ・アジア(CMA)<CMAL.SI>が急騰。21.33%上昇し、約1年2カ月ぶりの高値で取引を終えた。親会社で同国不動産大手のキャピタランド<CATL.SI>が、CMAの未保有株を30億6000万シンガポールドル(約24億5000万米ドル)で買い取ると提案したことが好感された。キャピタランドも大幅上昇し、6.51%高となった。
ジャカルタ市場<.●●SE>の総合株価指数は0.11%高の4870.22、クアラルンプール市場の総合株価指数<.KLSE>は0.13%高の1853.88、マニラ市場の主要株価指数<.PSI>PSEiは0.49%高の6621.66で引けた。
一方、ホーチミン市場<.VNI>は下落。相場の一段安を見込んだ投資家の損切りに圧迫された。VN指数の終値は1.68%安の586.09と、約2週間ぶりの安値水準。これで4営業日連続の下落となった。
バンコク市場は、前日に続いて祝日のため休場。16日から取引が再開される。
マルエツ<8178、株価 - チャート>が小幅高。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では14日付で、レーティングを「アンダーパフォーム」(弱気)から「ニュートラル」(中立)に、目標株価を300円から350円にそれぞれ引き上げている。
レーティング引き上げの理由として、業績改善のタイミングが従来想定よりも早まると判断したことを挙げている。従来見通しからの変更点として(1)14年2月期実績で、不採算店舗8店舗を閉鎖。大幅な人件費圧縮が進み、労働分配率改善の兆候がみえはじめたこと(2)15年2月期において、消費増税後の既存店販売が、4月第2週に前年を上回ったもよう。早期のトップライン回復が期待できること(3)従来の同証券想定より中国事業の赤字が圧縮され、単体の増益と国内子会社の黒字で吸収可能とみたこと――の3点を指摘。
また、15年2月期は(1)トップライン改善の継続性(2)経費圧縮余地(3)中国事業の赤字――の3点を業績改善のポイントとしている。同証券では連結営業利益について、15年2月期29億円(前期比5.4%増、従来21億円、会社側計画は30億円)、16年2月期31億円(従来21億円)、17年2月期35億円と試算している。
15日の終値は、前日比4円高の353円。
鉄骨加工機メーカーのタケダ機械<6150、株価 - チャート>が、前日比80円ストップ高配分の324円。14日引け後、14年5月期の連結業績予想を上方修正し、好感された。
通期の業績予想で、売上高を32億円から37億5000万円(前期比28.1%増)へ、営業利益を1億5500万円から3億4000万円(同3.8倍)へ、純利益を1億円から2億7000万円(同5.0倍)に引き上げた。顧客に対する提案営業が奏功。一方で、製造原価の低減、経費削減、業務の効率化なども寄与し、業績予想の上方修正に進んだ。
牧野フライス製作所<6135、株価 - チャート>が反落。野村証券では14日付で、投資判断「Buy」(買い)を継続、目標株価は970円から860円に引き下げている。
同証券では、中国の工作機械需要はスマホ向以外で鈍いことから15年3月期業績予想を下方修正する半面、欧米航空機や自動車向け受注残に支えられて前期比3.4倍と大幅に回復する見方は維持するとコメント。目標株価は15年3月期希薄化後連結1株利益予想にPER18倍を乗じて860円に設定したとしている。
また、補助金の効果などで国内受注の再回復が見えれば、株価を支えると見るとしている。同証券では連結営業利益について、14年3月期25億円(前期比69%減、従来25億円、会社側計画は27億円)、15年3月期85億円(従来90億円)、16年3月期94億円(同100億円)と試算している。
15日の終値は、前日比17円安の661円。
JT<2914、株価 - チャート>が続伸。野村証券では14日付で、投資判断「Buy」(買い)を継続、目標株価は4290円から4200円に引き下げている。
同証券では、RUBやUAHなど対ドル通貨安を織り込み、14年12月期以降の業績予想を下方修正。14年1-12月の調整後のEBITDA7757億円をベースに、妥当EV/EBITDA倍率を約10倍とし、目標株価を若干引き下げたとしている。為替動向には注意が必要ながら、海外たばこ事業における強い価格効果により利益成長可能との見方に変更はないとコメント。14年4-6月は国内で消費増税後の需要減があるため、EBITDAは前年同期比減益となるものの、7-9月以降増益転換することから、株価はそれを織り込む形で上昇すると予想している。
同証券では連結営業利益について、14年3月期6430億円(前期比20.7%増、従来6386億円、会社側計画は6380億円)、14年12月期5460億円(従来5599億円)、15年12月期7349億円(同7461億円)と試算している。
15日の終値は、前日比58円高の3215円。
アマダ<6113、株価 - チャート>が続伸、一時前日比52円高の765円まで買われた。バークレイズ証券は14日付で同社の目標株価を760円から830円に引き上げた。レーティングは「イコールウエート」継続。
同証は14年3月期業績に関し、会社計画上ブレ着地との見方を継続すると指摘。15年3月期の国内受注は期初に駆け込みの反動減も足元の受注残で売上増となり、海外は欧米の製造業回復が同証想定を上回るとした。また、売上増に対してレーザ加工機新製品や原価低減策の利益寄与に注目したいとする。
15日の終値は、前日比39円高の752円。
朝刊に上場企業に関する特ダネが掲載された直後に発表される「当社が発表したものではありません」といった紋切り型のコメントを一掃しようと、東京証券取引所が改善に乗り出した。
重要情報が報じられた際、企業の情報開示が不十分だった場合は東証が投資家に注意喚起する制度が2014年5月にも導入される予定だ。企業側は、「注意喚起」の発動を避けるため、これまでよりも踏み込んだコメントを出すことになりそうだ。
■否定コメントから「本気度」読み取るのは難しい
「当社が発表したものではございません」
「現時点で決定した事実はございません」
これは、NTTドコモが定額制通話料金を導入することを、朝日新聞が2014年4月9日朝刊で報じた直後にドコモが発表したコメントだ。ところが翌10日には新料金制度が発表された。
ドコモに限らず、企業ニュースでは、こうした「特ダネ」が報道された後、企業側が一見それを否定するかのようなコメントを出しておきながら、そう時間を置かずに報道内容とほとんど変わらない内容を発表することが常態化している。そのため、マスコミや市場関係者の間では、このような紋切り型の否定コメントについて「特ダネの内容は大筋で正しい。後は発表を待つだけ」といった理解をする向きも多い。
こういった慣習があるため、企業が「どの程度真剣に否定しているか」を判断するのは難しい。例えば「そのような事実はありません」といった書きぶりの場合は「ボーダーライン」で、「事実無根」といった表現にまで踏み込むと「誤報」の可能性が高いと受け止められることが多い。
こういった企業の発表は、ひとつには投資家の適切な判断を助けるために行われているはずだが、「本気度」を推測しなければならないようでは本末転倒だ。こういった声は以前から多く、12年12月の発表された金融庁の「インサイダー取引規制に関するワーキング・グループ」報告書では、
「上場会社に係る重要事実についてスクープ報道がなされた場合、当該上場会社において、当該報道に関する事実についてより踏み込んだ情報開示が行われるよう検討することが求められる」
という記述が盛り込まれたほどだ。
これを受け、東証も対策に本腰を入れ始めた。4月4日には、企業の合併や増資など重要情報が報じられた際、企業側の情報開示が不十分な場合に投資家に注意を促したり、企業に説明を求めたりする制度を導入することを発表。具体的には、1997年に導入されたものの、適用対象が粉飾決算などに限られていた「開示注意銘柄制度」を幅広く適用できるようにする。
東証では、新制度について5月4日までパブリックコメントを受け付けており、5月中には導入に踏み切りたい考えだ。
ひとつのモデルケースとして受け止められているのが、13年9月18日のシャープの発表だ。この日の日経朝刊では、同社の業績や資本増強策について報じている。これに対して、シャープの発表では「当社が発表したものではありません」という説明に続いて、
「資本増強策については、公募増資や資本提携に係る交渉など様々な検討を行っております。業績予想の修正及び資本増強策の内容については、本日開催の取締役会にて付議する予定であり、決定しましたら公表いたします」
とある。上場企業としては公表できる事柄が限られている中、報じられたことのうち(1)現時点で何が明らかにできるのか(2)新しい事実はいつ分かりそうか、を明らかにしようと努力しているという点で、市場関係者の間では高く評価されている。
新制度導入後は、こういった踏み込んだ内容のものが増えることになりそうだ。
<外為市場>
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後5時現在 101.79/81 1.3798/02 140.46/50
NY午後5時 101.84/86 1.3819/21 140.72/76
午後5時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの101円後半。午後、日経平均株価<.N225>の上昇に合わせて一時101.99円まで強含んだが、その後は株価が上値の重い展開となり、ドル/円は方向感を欠いた。昼過ぎには安倍晋三首相と黒田東彦日銀総裁の会談内容が伝わったものの、市場の反応は限定的だった。
<株式市場>
日経平均 13996.81円(86.65円高)
13969.17円─14096.86円
東証出来高 17億4982万株
東証売買代金 1兆5682億円
東京株式市場で日経平均は反発。前日の米国株が上昇に転じ、市場参加者の過度な不安心理が後退した。日経平均は直近の下落ピッチが速かったこともあり、自律反発狙いの買いなどで節目1万4000円を回復する場面があった。ただ米ハイテク企業の決算発表などを控え上値は重い展開。期待された首相・日銀総裁会談の影響は限定的だった。
東証1部騰落数は、値上がり946銘柄に対し、値下がりが676銘柄、変わらずが181銘柄だった。
<短期金融市場> 17時27分現在
無担保コール翌日物金利 0.064%(速報ベース)
3カ月物国庫短期証券流通利回り ──
ユーロ円3カ月金利先物(2014年12月限) 99.805(─0.005)
安値─高値 99.805─99.810
無担保コール翌日物の加重平均レートは、速報ベースで0.064%になった。主な取り手は大手行、地銀。準備預金の積み最終日だが年金定時払い日であるため、大幅な資金余剰地合いとなった。レポ(現金担保付債券貸借取引)GCT+1レート(平均)は高止まり。日銀がオファーした7日物の米ドル資金供給オペに応札はみられなかった。共通担保資金供給オペは27回連続の札割れ。ユーロ円3カ月金利先物は閑散小動き。
<円債市場>
10年国債先物中心限月・6月限(東証) 145.08(+0.03)
安値─高値 144.99─145.11
10年最長期国債利回り(日本相互証券引け値) 0.600%(変わらず)
安値─高値 0.605─0.600%
長期国債先物は続伸。前日の米国市場が株高・債券安となったため、短期筋からの売りが先行した。5年利付国債の入札前にしたヘッジもみられた。後場に入ると、5年利付国債の入札が順調だったため先物はプラス圏に浮上した。現物債は動意薄。順調に入札を終えた中期ゾーンは横ばい。前日に業者間市場で売買が成立せず、きょう午前の取引でも出合いがなかった10年333回債(長期金利)は午後の取引で0.605%で寄った後、0.600%に低下。超長期ゾーンでは益出し、押し目買いがみられた。
長期国債先物中心限月6月限の大引けは、前営業日比3銭高の145円08銭。
<スワップ市場>スワップ金利(17時26分現在の気配)
2年物 0.24%─0.14%
3年物 0.26%─0.16%
4年物 0.30%─0.20%
5年物 0.36%─0.26%
7年物 0.53%─0.43%
10年物 0.82%─0.72%
ガリバーインターナショナル<7599、株価 - チャート>が5日ぶりに反発。11日に、14年2月期連結業績、15年2月期連結業績見通しを発表。大和証券では14日付で、投資判断「2」(アウトパフォーム)を継続、目標株価は950円に設定している。
同証券では、「積極出店により、15年2月期は通期で増益基調を維持しよう」とコメント。会社側は15年2月期小売り販売台数を6万台(前期比19.1%増)と想定しているものの、そこまで小売り販売が進ちょくしなくても、現状の収益性を維持できれば会社側想定並みの利益水準は確保可能とみるとコメント。
また、小売り販売後のメンテナンス需要の取り込みなど付帯サービス収益の拡大、費用抑制などにより、50-70店の出店で16年2月期の連結営業利益は、2007年2月期の過去最高111億円を更新可能とみているという。着実な出店が株価押し上げ要因になってこようが、模索中の新車ディーラーのM&A(企業の合併・買収)など小売り事業の拡大策が進めば一段と評価は高まろうとしている。
同証券では連結営業利益について、15年2月期85億円(前期比19.8%増、会社側計画は85億円)、16年2月期114億円と試算している。
15日の終値は、前日比56円高の795円。
アクロディア<3823、株価 - チャート>が一時80円ストップ安の252円となり、株式分割後の安値を更新した。
14日引け後に、14年8月期業績予想を修正し、連結営業利益予想を2億6900万円から3000万円(前期は8000万円の赤字)へ、最終損益予想を500万円の黒字から1億800万円の赤字(前期は8300万円の赤字)へ引き下げた。
14年2月中間期(13年9月-14年2月)連結業績は赤字額が想定以上となり、営業赤字は従来予想の6000万円に対して1億1800万円(前年同期は600万円の赤字)、最終赤字は従来予想の2億7300万円に対して2億9300万円(前年同期は1100万円の赤字)となった。
韓国子会社が同国市場で展開しているソーシャルゲームの提供に関して、集客は進んだものの、収益化を図るマネタイズ施策に課題が残った。
15日の終値は、前日比78円安の254円。
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