日本コンベヤ<6375、株価 - チャート>が急伸。一時前日比18円高の149円まで買われている。東証1部値上がり率上位。
25日引け後に14年3月期の連結利益予想を上方修正し、純利益予想を2億円から6億円(前期は7100万円の赤字)へ引き上げた。国内の土砂運搬用コンベヤ設備のコスト低減が寄与する。有価証券売却益や為替差益が予想以上に増加したほか、貸倒引当金戻入等を特別利益として計上する。
日本製罐(日カン)<5905、株価 - チャート>が急騰。一時前日比23円(25.84%)高の112円まで買われている。
25日引け後に、11万6000株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.00%)・1750万円を上限として自社株買いを行うと発表しており、材料視されている。取得期間は4月1日から15年3月31日まで。
<6430> ダイコク電 2289 +35ダイコク電機<6430>は24日、オンキヨー<6628>の子会社であるデジタル・アコースティック(DAC)の株式の一部取得を発表した。オーディオ・ビジュアル関連製品、情報通信機器の設計・開発を手掛けるDACの株式の一部をオンキヨーより譲受け、DACと技術交流を行い、両社の技術の強みを活かし遊技機メーカーへ提案するデバイス等の開発を検討していく。
譲受株式数は200株(発行済株式数に対する割合3.25%)、譲受価額は1千万円。株式譲受日は3月31日を予定している。
ダイコク電機<6430>は、パチンコホール向けのコンピュータシステムの製造・販売を行う「情報システム事業」、パチンコ遊技機メーカー向けにソフトウェア開発やアッセンブリユニットを提供する「制御システム事業」を展開する。
<4272> 日化薬 1149 -40売り優勢。野村では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も1740円から1300円に引き下げへ。子会社ポラテクノの主力2製品で競合参入が見られ、成長性が不透明になったとの見方。機能性材料の液晶シール剤や廉価版半導体エポキシ封止剤の拡販遅延、高採算の触媒事業の来期端境期入りなどもネガティブに捉えているもよう。
<6375> 日コンベヤ 141 +10人気化。前日に通期業績予想の上方修正を発表、経常利益は従来予想の3億円から6億円まで2倍の水準にまで増額している。国内の土砂運搬用コンベヤ設備のコスト低減、有価証券売却益や為替差益の拡大などが背景に。第3四半期の段階で5.6億円を計上、上振れの可能性は高かったと見られるが、値頃感の強さなども妙味に、ストレートに好反応する動きが先行へ。
<6707> サンケン電 648 +38上げ目立つ。CCFL事業からの撤退を発表、需要の減少で売上高が顕著に減少、収益改善が困難な状況に至っていることが背景。赤字が続いている事業であったため、完全撤退に伴う半導体事業への経営資源集中を評価する動きが優勢に。なお、事業整理損失20億円を今期計上することになるようだ。
<6721> ウインテスト 290 +10買い先行。国内大手メーカーより、アナログ・ミックスドシグナルIC検査装置並びに周辺機器の受注を発表したことが材料視されている。同検査装置は、アナログ検査やデジタル検査をシームレスに行える汎用性の高さとともに、大電流や高電圧での検査環境を提供する。なお、受注金額は約1億1000万円となるが、今期の計画に織り込み済みと。
<2503> キリンHD 1366 +39買い先行。来期の業績・増配観測報道が伝わっており、買い材料視される格好に。2015年12月期の年間配当を今期予想よりも2円以上多い40円以上とする方針としている。前日終値をベースとすると、40円配当でも配当利回りは3%超となっている。また、来期末までに数百億円規模の自社株買いの追加実施も検討とされており、株主還元策への評価が高まる方向に。また、来12月期営業利益は1700億円とされているが、同数値は市場コンセンサス1500億円強を大きく上回る水準にもなっている。
<4583> カイオム 6380 -1000大幅続落。18日に、実用化レベルの「完全ヒトADLibシステムの構築」に成功したと発表したことを受けて上値追いが続いていたが、昨日は短期的な過熱感が意識されストップ安まで急落となっていた。また、東証が本日の売買分から委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)としており、信用取引規制の強化も利益確定売りを誘う格好に。
<3444> 菊池製作所 5050 -980売り優勢。同社やハーモニック<6324>など、ロボット関連の下落が目立っている。本日はマザーズ市場にサイバーダイン<7779>が上場し、類似企業となるロボット関連は目先の材料出尽くし感が意識されているようだ。ロボット関連については、サイバーダインの上場承認以降、人気化期待を先取りする形で大幅上昇となっており、いったんは利益確定売りが優勢に。
<5726> 大阪チタ 1735 +122大幅反発。クレディ・スイスではチタンセクターの投資評価を「マーケットウェイト」から「オーバーウェイト」に引き上げ、同社に関しては、「アウトパフォーム」継続で目標株価を2800円から2900円に引き上げている。チタン業界は、長期低迷から長期回復への転換点を既に迎えたと指摘、同社でも16年3月期にはスポンジチタンがフル生産になると予想しているようだ。
寄り付きの東京株式市場で日経平均は反発。前日比で100円を超える上昇となり、節目1万4500円を回復している。
好調な3月米消費者信頼感指数を受けて米経済に対する前向きな見方が広がり、前日の米国株が上昇。きょうは3月期末の権利付き最終売買日で、配当取りへの期待感も支援材料となり、買い先行となっている。
ソニー<6758.T>、キヤノン<7751.T>、パナソニック<6752.T>などハイテク株が買われているほか、アステラス製薬<4503.T>やJT<2914.T>、三井不動産<8801.T>などが堅調に推移している。
寄り付き 前営業日比
日経平均<.N225> 14521.00 +97.81
日経平均先物中心限月<2JNIc1> 14410 +150
26日の日経平均株価は前日比97円81銭の1万4521円00銭で寄り付いたあと、一時1万4569円90銭(前日比146円71銭高)を付ける場面があった。米国株高を受け、買いが先行。対ドル、対ユーロでの円弱含み推移とともに株価指数先物にまとまった買い物が入り、上げ幅を拡大した。きょうは3月期末の配当・株主優待権利付き最終売買日で、権利取り狙いの買いも下支え要因として意識されている。
25日の米国株式市場では、3月の米消費者信頼感指数が事前予想を上回り、景気回復基調は維持されているとの見方から、NYダウ、ナスダック総合指数ともに3営業日ぶりに反発し、投資家心理の改善につながった。
業種別では、15年12月期の年間配当を今期予想比2円以上多い40円以上とする方針と報じられたキリンHD<2503、株価 - チャート>や、JT<2914、株価 - チャート>などの食品株が上昇。NKSJHD<8630、株価 - チャート>、MS&AD<8725、株価 - チャート>などの保険株も堅調。大王紙<3880、株価 - チャート>、王子HD<3861、株価 - チャート>などのパルプ紙株や、任天堂<7974、株価 - チャート>、バンナムHD<7832、株価 - チャート>などのその他製品株も高い。非鉄金属株も買われている。個別では、14年3月期の連結利益予想を上方修正したコンベヤ<6375、株価 - チャート>が上伸。タカキュー<8166、株価 - チャート>、大阪チタ<5726、株価 - チャート>、レシップHD<7213、株価 - チャート>などの上げも目立つ。
半面、LIXILG<5938、株価 - チャート>、三和HD<5929、株価 - チャート>などの金属製品株や、出光興産<5019、株価 - チャート>、富士石油<5017、株価 - チャート>などの石油株はさえない。個別では、エクセディ<7278、株価 - チャート>、電算<3640、株価 - チャート>、TASAKI<7968、株価 - チャート>などが値下がり率上位。
東証寄り付き前段階での主要外国証券経由の注文動向は、「6社ベースで、売り1400万株、買い2280万株で、差し引き880万株の買い越し」(外資系証券)。午前9時20分時点の東京外国為替市場は、1ドル=102円台前半(前日終値は1ドル=102円13銭-14銭)、1ユーロ=141円台半ば(同1ユーロ=141円30銭-34銭)で取引されている。
<6501> 日立 750 +17次世代原子炉向け冷却システムを開発したと報じられている。電源を使わず原子炉を長期間冷却できるのが特徴。空冷時に使う伝熱管を独自技術で表面加工し、除熱性能が従来の2倍以上になることを確認したと伝えられている。ただし、実際に採用されるのは早くても10年以上先になるという。株価は足元で調整が続いており、昨日は節目の700円を割り込む局面もみられていたこともあり、いったんはリバウンドを意識か。
<9984> ソフトバンク 8125 +37米株高の流れもあり、前日の大幅な下げに対するリバウンドが意識されよう。ただし、期末要因の売買が中心になると考えられ、配当志向の物色や配当分の再投資とみられるTOPIX型のインデックス売買が中心とみられる。仕掛け的な売買も限られるとみられ、動きの鈍さが意識される格好から、戻り一巡後はこう着感の強い展開になりそうだ。
<7011> 三菱重工 575 +15宇宙航空研究開発機構(JAXA)から新型基幹ロケットの開発と打ち上げ輸送サービスを担う民間事業者(プライムコントラクター)に選ばれたと報じられている。現在の基幹ロケットを刷新し、打ち上げ費用を半減するのが目標と。2014年度から開発に着手、20年の試験打ち上げを目指すと伝えている。高い国際競争力を持つ新型機を開発し、衛星打ち上げ市場に本格参入する。株価は弱いトレンドが継続しているが、昨年10月安値水準までの調整をみせており、ボトム形成が意識されるところ。
<4583> カイオム 6750 -630カイオム・バイオサイエンス<4583>は、トリBリンパ球由来DT40細胞の軽鎖および重鎖の交代遺伝子領域に対し、実用化レベルの「完全ヒトADLibシステムの構築」に成功したと発表。
同社では昨年6月11日に、完全ヒトADLibシステム開発の進展に関するお知らせで「プロトタイプ完成」について発表していた。今後も優れた多様化能を有する優良細胞株の作製・選抜を継続し、既存のADLibシステムと同等あるいはそれ以上の多様性を持つ実用化ライブラリを拡充せさる。
また、本技術開発の成果をもとに、国内外の製薬企業への完全ヒトADLibシステムを基盤としたアライアンス契約獲得の取組みを加速させる。加えて、今回の成果に関する知的財産権強化のための対応も進める。
今回の成果を受けて、同社ビジョンである「100%の治療効果を追求するヘルスケア・イノベーター」達成のため、「パンデミック感染症対応」や「究極のオーダーメイド医療」の実現を目指した事業戦略を具体化する取組みを開始する。
カイオム・バイオサイエンス<4583>は、理化学研究所発の創薬基盤技術型バイオベンチャー。独自の創薬基盤技術であるADLib(アドリブ)システムを核として、抗体医薬品の研究開発支援や研究開発などを展開する企業。
<4751> サイバエージ 3810 +100日本取引所グループは25日、「JPX日経インデックス400(JPX日経400)」に連動する先物を傘下の大阪取引所に上場すると発表した。TOPIXに算入していない東証2部、マザーズ、JASDAQ上場のJPX日経400構成銘柄には、改めて関心が集まりやすいだろう。直近で調整が強まっているが、押し目拾いのスタンスから底堅さが意識されてくる可能性がある。
<6740> JDI 731 +4目先的なリバウンドを意識。初値は公開価格を14.5%下回り、その後も弱い値動きが続いていたが、25日の安値700円で目先底を打った感がありそうだ。次世代端末として、注目されるウエアラブル端末の国際見本市「ウエアラブル・テック・エキスポ in Tokyo 2014」が開催され、関連テーマ株の一角としても注目される。
<6430> ダイコク電 2307 +53ダイコク電機<6430>は24日、特別一時金の支給及びベースアップを実施することを決定した。
特別一時金支給の対象は取締役(専任役員を除く)及び正社員。支給金額は職能に応じて支給し、支給金額は従業員平均で2.7ヶ月。これにより一時金の年間総支払い金額は従業員平均で6.7ヶ月となる。支払日は3月31日。
また、安倍政権の掲げる経済政策の一つである「賃金アップ要請」に賛同し、国内景気の回復に向けて貢献すること並びに4月からの消費増税伴う生活への影響を緩和することを目的として、ベースアップ、定期昇給ならびに年間休日の増加を実施する。
ベースアップは一律3000円、平均定期昇給は約4500円。ベースアップを含む昇給率は約3.55%(年間休日を3日間増やし、夏季休暇の9連休化を実施)となる。
ダイコク電機<6430>は、パチンコホール向けのコンピュータシステムの製造・販売を行う「情報システム事業」、パチンコ遊技機メーカー向けにソフトウェア開発やアッセンブリユニットを提供する「制御システム事業」を展開する。
<6769> ザイン 1285 +107買い先行。車載向け液晶を制御する半導体で、フルハイビジョンの高画質動画に対応する製品を本格販売すると報じられたことが材料視されている。車載用液晶を制御する大規模集積回路(LSI)を販売し、従来品より伝送速度が5倍以上速いようだ。5年後までに年10億円以上の売上高を目指すとも伝わっており、業績押し上げ効果に期待感が先行へ。
26日の東京市場は、引き続き底堅さが意識される相場展開になろう。25日の米国市 場では前日に下げが目立っていたバイオ関連やハイテク関連への見直す流れにより、 ダウは3日ぶりに反発。これを受けてシカゴ日経225先物清算値は大証比95円高の 14355円となり、これを引き継ぐ格好から買い先行のスタートになりそうだ。 ただし、期末要因の売買が中心になると考えられ、配当志向の物色や配当分の再投 資とみられるTOPIX型のインデックス売買が中心とみられる。また、NISAに絡んだ資 金流入も期待されるところであろう。一方、指数インパクトの大きいソフトバンク <9984>辺りの値動きは鈍る可能性があるため、日経平均自体はこう着感の強い展開 に。 そのほか、医療・福祉分野向け人支援ロボットを手掛けるCYBERDYNE(サイバーダ イン)<7779>が、マザーズ市場に新規株式公開(IPO)する。既に、買い気配で初日 には売買が成立しないとの見方が大勢である、公募・売出価格は3700円であり、本日 の気配は上限8510円、下限は2775円となる。人気が高い程、システム的な障害、人為 的なミスなどが起きやすい状況か。 (村瀬智一) [株式市場強弱材料] 強気材料 ・シカゴ225先物清算値14355円、大証比95円高 ・NYダウ反発、バイオやハイテク銘柄の見直し広がる ・米半導体SOX指数、反発 ・米3月消費者信頼感指数、82.3と市場予想を上回る ・欧州株式市場、中国の景気刺激策に対する期待で鉱山株など堅調 ・NY金小幅反発、米早期利上げ警戒もウクライナ懸念で買い優勢 ・LMEニッケル、続伸 ・東証REIT指数、続伸 弱気材料 ・北朝鮮、中距離ミサイル「ノドン」を日本海に向け発射 ・米2月新築住宅販売件数、前月比3.3%減の44.0万戸と市場予想を下回る ・ドル/円、円高進行(102円25-28銭) ・ユーロ/円、円高進行(141円39-43銭) ・バルチック海運指数、反落 留意事項 ・米アップル、「iPhone6」を晩夏か初秋に発売へ ・日本取引所、JPX400日経先物を今秋上場 ・政府、新潟市など農業特区に ・北京の大気汚染、PM2.5が基準の3倍 ・東証マザーズ市場、上場廃止基準を厳格化 ・NY原油先物、反落(1バレル=99.19ドル) ・米長期金利、上昇(10年債利回り2.753%) ・長期金利、横ばい(10年債利回り0.605%) ・2月企業向けサービス価格 ・ディー・エル・イー<3686>が東証マザーズに新規上場 ・サイバーダイン<7779>が東証マザーズに新規上場 ・EU首脳会議 ・米MBA住宅ローン申請指数(先週) ・米2月耐久財受注 ・米FRBがストレステストの結果公表 [サポート&レジスタンス] 終値 14423 5日移動平均 14399 標準偏差+2σ 15344 先行スパンB 15158 100日移動平均 15069 基準線 14758 25日移動平均 14753 先行スパンA 14718 レジスタンス(2) 14642 転換線 14612 レジスタンス(1) 14533 200日移動平均 14510 ピボット 14422 サポート(1) 14313 サポート(2) 14203 標準偏差−2σ 14162
ドル/円 終値 102.25/27
始値 102.39/41
前営業日終値 102.24/26
ユーロ/ドル 終値 1.3825/27
始値 1.3809/10
前営業日終値 1.3839/41
30年債
米東部時間17時05分 100*18.50=3.5931%
前営業日終盤 101*04.50=3.5625%
10年債
米東部時間17時02分 100*00.00=2.7498%
前営業日終盤 100*05.50=2.7299%
5年債
米東部時間17時05分 98*29.00=1.7324%
前営業日終盤 98*29.50=1.7289%
2年債
米東部時間14時41分 99*21.00=0.4291%
前営業日終盤 99*20.50=0.4370%
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
終値 16367.88(+91.19)
前営業日終値 16276.69(‐26.08)
ナスダック総合<.IXIC>
終値 4234.27(+ 7.88)
前営業日終値 4226.39(‐50.40)
S&P総合500種<.SPX>
終値 1865.62(+8.18)
前営業日終値 1857.44(‐9.08)
COMEX金(4月限)(ドル/オンス)
終値 1311.4(+ 0.2)
前営業日終値 1311.2(‐24.8)
COMEX銀(5月限)(セント/オンス)
終値 1997.9(‐ 8.8)
前営業日終値 2006.7(‐24.3)
北海ブレント原油先物(5月限)(ドル/バレル)
終値 106.99(+0.18)
前営業日終値 106.81(‐0.11)
米WTI原油先物(5月限) (ドル/バレル)
終値 99.19(‐0.41)
前営業日終値 99.60(+0.14)
TR/CC‐CRB指数(ポイント)<.TR●●RB>
終値 300.8280(+1.2971)
前営業日終値 299.5309(+0.1289)
<為替> 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して小幅上昇した。ただ、米コンファレンス・ボード(CB)の3月消費者信頼感指数が予想を上回ったことや欧州中央銀行(ECB)当局者による追加緩和の可能性への言及について、あまり重要視するべきでないとの見方が強まり、ドルの上値が次第に重くなる展開だった。
直近のユーロ/ドルは0.09%安の1.3827ドル、ドル/円は0.04%高の102.28円。
主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.01%高にとどまった。
<債券> 5年債利回りが2年債入札後に小動きで推移した。320億ドルの2年入札は堅調な需要を集めたがディーラーの落札が低水準にとどまり、翌26日の5年債入札でどの程度の需要が集まるのか不安を残す格好となった。
イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が前週、早ければ来春の利上げの可能性を示唆して以降、短・中期債は弱地合いが続いている。
2年債入札では、ディーラーの落札割合が37.5%と、平均の49%を大きく下回り、2008年12月以来の低水準となった。これを受け、金利の先高観が国債需要を削ぐとの懸念が高まった。
<株式> 3日ぶりに反発。この日発表された3月の消費者信頼感指数が底堅い内容だったことを受け、経済に対して前向きな見方が広がった。
3月のCB消費者信頼感指数は2008年1月以来の高水準となり、年初に見られた米経済の軟化は天候が要因で、基礎的諸条件が悪化したわけではないとの見方を支える手掛かりがまた増えた形になった。
取り引きは終日、方向感を欠き、ナスダック指数はマイナス圏に沈む場面もあったが、バイオテクノロジー株の持ち直しがけん引する形で上昇した。
<金先物> 方向感に乏しく、中心限月4月物は前日終値比0.20ドル高の1オンス=1311.40ドルとほぼ横ばいで取引を終えた。電子取引のレンジは、1306.00─1318.00ドル。
米国の早期利上げ観測がくすぶる中、小安く寄り付いたが、欧米諸国によるロシア制裁強化への警戒感も根強く、その後じりじりと上昇した。前日の取引を1カ月半ぶりの安値で終えた反動で、ショートカバーや安値拾いの買いが入りやすい地合いだった。ただ、上昇は1316ドルを超えたあたりで頭打ちとなり、引けにかけては前日終値近辺でのもみ合いに終始した
<米原油先物> 原油在庫の増加観測を背景に売られ、小反落した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物は前日終値比0.41ドル(0.4%)安の1バレル=99.19ドルで終了。6月物は0.30ドル安の98.53ドルで取引を終えた。
26日に発表される米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計では、原油在庫が前週比270万バレル増(ロイター通信拡大版調査)と見込まれている。需給の緩和へ警戒感が広がる中、原油は売り圧力が強まった。低調な2月の米新築住宅販売も売り材料視されたもよう。
カブドットコム証券(KABU.C)<8703、株価 - チャート>が反落。クレディ・スイス証券では25日付で、投資判断「アウトパフォーム」(強気)、目標株価630円でカバーを開始している。信用取引比率が75%と信用取引に強みを持つ同社は、市場全体の信用取引比率上昇に伴い、売買代金・信用残高で今後も安定的なシェア拡大が可能とコメント。さらに、経営目標であるROE(株主資本利益率)20%に向けて自社株買いへの期待も高まると予想している。
また、バリュエーションの観点からも同証券15年3月期予想に対してPER13.2倍と同社の08年からの過去平均21倍に比べて低く、「一日信用」によってシェア拡大が続く松井証券<8628、株価 - チャート>、バリュエーションディスカウントのあるマネックスグループ<8698、株価 - チャート>の陰に隠れて同社のシェア拡大・信用残高の積み重ねは評価されていないものの、今後も継続的な拡大・積み重ねが確認されれば株価にはこの点が織り込まれると考えると指摘している。
25日の終値は、前日比10円安の491円。
松井証券<8628、株価 - チャート>についてクレディ・スイス証券では25日付で、投資判断「ニュートラル」(中立)、目標株価1080円でカバーを開始している。13年1月に緩和された証拠金規制に合わせて提供を始めた「一日信用取引」により超アクティブ層を取り込むことに成功し、シェアが上昇中と指摘。
また、「一日信用取引」は手数料・金利が無料であることから現在は収益貢献がないものの、3月27日からは「プレミアム空売り」と称して新興市場銘柄のカラ売りサービスを提供し、約定代金に応じて手数料を付けることが決定している。現段階で手数料は公表されていないものの、約定代金に対して1%になる見通しという。すでに信用取引の売買代金の60%近くを「一日信用取引」が占めているものの、(1)個人に占めるカラ売り比率は低い(2)対象銘柄は人気銘柄であるものの銘柄数が12銘柄と少ない――といった要因から収益への短期的なインパクトは小さいと考えられるとコメントしている。
25日の終値は、前日比18円安の1049円。
マネックスグループ<8698、株価 - チャート>についてクレディ・スイス証券では25日付で、投資判断「ニュートラル」(中立)、目標株価450円でカバーを開始している。
14年3月期はアベノミクスに伴う国内市場の盛り上がりで同社株価はオンライン証券ほか2社を大幅にアウトパフォームしたものの、(1)同社の国内での中心顧客層は現物メーンであるため市場全体の信用取引比率上昇に伴い売買シェアの低下を見込む(2)システム内製化に伴う人件費、減価償却費などが今後3年程度は高止まったままである(3)海外での安定的黒字体質が依然として築けていない――の3点を理由に他社比較で業績は見劣りすると予想している。事業ポートフォリオが海外にも広がっていることは他社とは異なる点であるものの、その点を評価するのはまだ先であると考えているという。
25日の終値は、前日比5円安の419円。
大和ハウス工業<1925、株価 - チャート>についてクレディ・スイス証券では25日付で、投資判断を「アウトパフォーム」(強気)から「ニュートラル」(中立)に、目標株価を2300円から2000円にそれぞれ引き下げている。
5月に発表される予定の15年3月期の会社側計画は保守的な内容となり、増資後の利益成長を予想していた株式市場関係者の期待がしぼむ可能性があろうとコメント。利益成長性に対する期待が低下した場合、配当利回りが同社株を保有する1つのインセンティブとなることが予想される半面、配当利回りの観点では大東建託<1878、株価 - チャート>や積水ハウス<1928、株価 - チャート>に対して魅力が小さいとみているという。
また、同証券では業績予想を修正。連結営業利益について、14年3月期1600億円(前期比25%増、従来1522億円、会社側計画は1500億円)、15年3月期1685億円(従来1700億円)、16年3月期1652億円(同1735億円)と試算。15年3月期以降の下方修正の理由として、駆け込み需要の影響を挙げている。
25日の終値は、前日比39円安の1694円。
川崎重工業<7012、株価 - チャート>が25日、14年3月期の期末配当予想を、従来の5円から6円(前期実績5円)に増額すると発表した。
14年3月期の業績見通しで、企業価値の向上に必要な戦略的投資、業績動向、財務体質などを総合的に判断し、1円の増配を行うことを決定した。
25日の終値は、前日比6円高の371円。
三菱重工業<7011、株価 - チャート>は25日、アストモスエネルギー(東京都千代田区)から、大型LPG(液化石油ガス)運搬船を受注したと発表した。昨年12月に受注したものと同型船で、世界トップレベルの省エネ性能で、世界の主要LPGターミナルに柔軟に対応できるほか、新パナマ運河にも適合した仕様となっているという。完成・引き渡しは16年の上期を予定している。
受注したLPG運搬船は、長さ230メートル、幅36.6メートル、喫水11.1メートルで、総トン数は4万8300トン、LPG積載量は8万3000立方メートル。同社の長崎造船所で前回受注した船とともに建造する。同社では、LPG運搬船需要の高まりに対応し、船舶および主要な舶用機器を手掛ける総合力で、運用効率に優れたLPG運搬船の開発を進める一方、積極的な提案営業も行う方針。
25日の終値は、前日比7円高の560円。
- 1