法事の料理に関するマナーについて~参列者に失礼がないように~

法事は亡くなった人たちの、ご冥福をお祈りするための大切な儀式です。そのため、法事を行う場所の用意、お坊さんに依頼するといった準備を行います。それ以外にも、法事が終わった後の会食の準備もしないといけません。
法事で出す料理も決まっていて、中には法事後の会食で出してはいけない食材もあるので注意してください。また、会食の席順に関するマナーもあるので法事の際は注意してください。

Glimper53 さん

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法事後はどこで食事を食べるの?

法事はお坊さんを招いて読経や焼香を行い、ご先祖様や亡くなった人を弔う儀式です。遺族は必ず法事の準備をしないといけません。
準備はお坊さんを読んだり、法事を行う会場の準備をしたりすることが目立ちますが、法事が終わった後の会食の準備まで行う必要があります。

会食を行う場所は、

自宅
お寺の大広間
飲食店
のどれかになります。

・自宅で食べる場合

自宅に親戚や参列者を集めて、そこにお坊さんを読んで法事を行うことも多いです。法事が終わればそのまま会食となります。

施主によっては料理店等を利用する場合もありますが、多くは仕出し料理や仕出し弁当の宅配サービスが利用されるようです。法事、法要の食事振る舞いは、通夜に始まって告別式後から、初七日、四十九日をいったん区切りとし、一周忌、三回忌を迎えるまでの間続きます。

たくさんの人が集まりますから、手作りで料理を振舞うのは大変です。無理に作らなくても、お弁当でも問題ありません。

ただし、自宅で会食をするなら大きなテーブルや座席などを用意しないといけません。大勢集まるわけですから、全員が座れるように余裕を持って準備しましょう。

・お寺の大広間

お寺の大広間
檀信徒のために大広間を持っているお寺も多いです。
菩提寺にお寺での法事が終了した後、大広間をお借りできるか相談するのもよいでしょう。
法事とお斎がお寺で済めば、参列者に移動の負担がかかりません。

料理は施主たちが仕出し料理などをお寺に配達してもらうように手配します。

お寺で会食をする予定なら、前もってお寺に連絡しないといけません。当日にお坊さんに相談しても、借りれないことがあるので気をつけてください。

お寺での法事の後に、飲食店で会食を行う場合もあります。お寺だけでなく、最近では納骨堂を利用する遺族もいるので、納骨堂の帰りに外食することもあるでしょう。

納骨堂とは、その名の通り遺骨を収蔵しておく屋内の施設のことです。法律上ではお墓と同じ扱いですが、お墓のように永代に渡って家族代々の墓として使用するのではなく、一定期間個別に保管されたあとは合祀されて、永代供養されるのが一般的です。

飲食店で会食するなら、会場となる場所選びに注意してください。法事に参加する人数が多ければ、収容できるお店も限られるので早めに予約しないといけません。また、法事を行う場所から遠いと、移動も大変なので気をつけてください。

時間が限られてしまう
お店を利用すると利用時間が決まっているため、長居ができないというデメリットがあります。一般的には2時間程度の利用時間のお店が多いようです。

久しぶりに親族が集まり、ゆっくりと長時間過ごしたい場合は食事の後に家に来てもらうなどの工夫が必要になってくるでしょう。

会食の場所はこの3通りですが、それぞれメリットデメリットがあるので早めに決めるべきです。

法事で出す料理~出してはいけない食材やメニュー~

参列してくれた人に料理を振舞うことも大切ですが、その振舞う料理にも気をつけるポイントがあります。

・派手な色やお祝いを連想させる食材

派手な色といっても明確な基準はありませんが、金箔や赤い色の食材や料理は出してはいけません。色だと紅白を連想させるように、白と赤色の食材を並べてはいけないなどの決まりごとがあります。
同じように、鯛や伊勢海老などの食材も避けてください。

肉や魚などは駄目というイメージがありますが、お寿司ならば問題ありません。

出前寿司 一番一般的に注文されているのがお寿司です。中には茶碗蒸しやお吸い物などがついている場合もあります。もし法事(法要)料理に困ったら、とりあえずお寿司と茶碗蒸しとお吸い物を注文しておきたい料理です。

法事・法要の食事というと「精進料理」をイメージする人も多いのではないでしょうか。

かつては、四十九日の「忌明け」に精進料理から通常の食事に戻す習わしがあり、「精進明け」「精進上げ」「精進落とし」などと呼ばれています。

最近ではそこまで料理に関して厳しくいう人も少ないので、上記で紹介したNGな食材でなければ問題ないはずです。

飲食店を利用するなら念のためメニューも確認しておきましょう。

会食時の席順は?知っておくべき法事のマナー

会食で振舞う料理を決めた後は、次に席順を決めないといけません。
会場によって上座と下座が異なるので覚えておきましょう。

畳やお座敷のある部屋の場合は、床の間に近い方が上座で出入り口の方が下座となります。テーブル席の飲食店は床の間はありませんから、出入り口の近くを下座として、その反対側を下座とします。

・お坊さんが会食に参加する場合

お坊さんは最上座に座っていただく
地域の風習などによってはお坊さんもまれにお食事の席に同席される場合があります。

もしもお坊さんが法事後の食事に同席する場合は一番の上座にご案内するようにしましょう。そしてお坊さんの横には施主が座り、しっかりとおもてなしをします。

最近ではお坊さんが会食に参加することも多いようですから、こちらも事前に確認しておきましょう。

また、お坊さんが参加しない場合は、席順は自由に座ることもあるようです。

法事の会食に僧侶がいないことも、最近では増えています。
このような会食の席では、親族が下座に座る以外は、各自好きな場所に座ってもらいましょう。

施主は全体の進行役をつとめなければならないので、親族のうち最も上座寄りに座ります。こうすると、大体、会食の席の真ん中寄りに座ることができるので、会食の席全体に意識を向けやすいです。

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