尿酸値が高い状態が長く続くことを、一般的に「高尿酸血症」と呼びます。
高尿酸血症をそのまま放置してしまうと、さまざまな体の不調や病気を引き起こす危険性があるため注意が必要です。
高尿酸血症が原因で引き起こされる代表的な病気には、「痛風」が挙げられます。
痛風とは尿酸が関節などに溜まることで、痛みを伴う炎症が起きている状態を指します。
尿酸値を下げるにはプリン体に注意!プリン体の多い食べ物はどれ?
食事から摂取されるプリン体は、体内で最終的に尿酸に代謝され、尿酸値を増大させます。
尿酸値が増大すると、痛風や尿路結石など激痛を生じる病気の原因に。
そのため、日ごろの食生活を見直して、プリン体の多い食事の摂取量を抑えることが肝心です。
今回は、プリン体が多く含まれる食べ物を紹介します。
また、高尿酸血症を放置すると痛風の他に、高血圧や動脈硬化などを引き起こすリスクが高まる場合があります。
このような理由から、いきいきとした毎日を送るためにも高尿酸血症は放置せず、しっかりと対策を考えることが重要なのです。
高尿酸血症を痛風発作がないからと放置しておくと、3年経過後から4~5人に1人が何らかの腎障害を起こすといわれています。また、尿酸値が7.0mg/dl以上の人は未満の人に比べて脳卒中発生率が2.5倍、狭心症などの虚血性心疾患発生率は4倍と高く、それらの疾患による死亡率も同程度に高くなっています。
これらの食べ物にはプリン体が豊富で含まれています。従って、尿酸値が高い人は食べる量に気をつけましょう。魚介類の中でも特にカニ、エビ、カキ、アサリ、ムール貝には気をつけましょう。
上記の食べ物は生であれ缶詰であれ、避けるようにしましょう。加工された魚介類は血中の尿酸値をより高くする場合があります。
赤肉は尿酸値を上げる食べ物です。尿酸値が高い人は赤肉を食べないようにしましょう。豚肉、牛肉にはどちらにもプリン誘導体が非常に多く含まれています。脂肪の多い肉、ミンチ肉、腎臓、内臓などは尿酸値を上げてしまうので気をつけましょう。
穀物やいも類に多く含まれる多糖類に比べ、二糖類・単糖類は体内に入ってからの分解・吸収が早く、すぐにエネルギーになるという長所があります。
しかし、取り過ぎると、脂質に変わりやすく、高脂質になります。高脂質とは血液中の脂質の量が多い状態をいいます。血液ドロドロになり、尿酸値が上がってしまうのです。
プリン体を多く含む食べ物を過剰に摂取し続けると、尿酸値が上がり、やがて痛風や尿路結石を招くリスクを高くします。
もうひとつの注意が必要な糖質に単糖類があります。これは、健康的なイメージの強い果物に果糖などの形で多く含まれています。
食べ過ぎると、カロリーオーバーから肥満につながりやすく、尿酸値の高い人は注意が必要です。果物に多い果糖は、糖分の中でも特に中性脂肪を作る働きが強く、肥満の原因になりやすいのです。
アルコールを飲むと体内の尿酸値が上がります。まずアルコールは体内での尿酸産生を増加させます。また尿中への尿酸の排泄を阻害し尿酸を体内にとどめます。さらにアルコールの利尿作用により尿酸は濃縮されます。
ここに食物由来のプリン体が上乗せされます。ビールだと大瓶1本で50mg程度、白子やレバーには100g当り300mgものプリン体が含まれます。
アルコールは尿酸産生を増加させるなど、症状悪化の原因にもなります。
蒸留酒では製造過程でプリン体のほとんどが除かれますが、ビールは原料の麦芽自体にプリン体が多く、カロリーも高いため、痛風患者で制限されるものの代表格となっています。
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