2013年、世界の危険な都市トップ10

のむー☆☆ さん

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2013年、世界の危険な都市トップ10

今年も世界の中の危険地帯、危険都市ランキングが発表になっていた。これらのリストは犯罪率、国家間の関係、内戦やテロリストの脅威、政治的暴動の有無など、いくつかの要因を考慮して割り出されたものだそうだ。訪れると危険と遭遇する確率の高い10大都市は以下のとおり

10.カラチ、パキスタン

 人口1億8000万のパキスタン最大の港湾都市カラチは、経済の要衝であり、1400万から2100万人が住んでいるが、違法行為と高い犯罪率で荒廃している。このパキスタンのかつての首都は、政治的暴力やギャングの銃撃、自爆テロが頻発していた。ほかの危険都市に比べると、殺人率は10万人中12.3人と低いが、世界の大都市の中では高い。政治抗争と違法行為もさることながら、カラチを悪名高い都市にしているのは、ターゲットキラーとして知られるバイカー暗殺者だ。彼らは700~1000ドルで仕事を請け負い、警官、抗議者、ビジネスマン、政敵など誰でも暗殺する。カラチのターゲットキラーの数は増えていて、事態は悪くなる一方だ。

9.カラカス、ベネズエラ

 アメリカのFBIに当るCICPCは、ベネズエラ国内のあらゆる殺人捜査を担当し、詳細データを記録していて、信頼できる。チャベス元大統領の管理下にあり、アクセスは厳重に制限されている。しかし、ごく最近までカラカスの殺人率は間違っていた。

 2007年には市民10万人に対して130人という数字を公式に発表していたが、これは間違った人口をベースに計算された数字だ。国税調査のデータによれば、カラカスの人口は320万人。ニューヨークと同じように、5つの自治区に分けられていて、全自治区で起きた犯罪死は、同じモルグ、同じCICPCの検死官によって処理される。ところが、人口210万のあるひとつの自治区だけの人口をベースに殺人率を計算してしまったのだ。2010年にはカラカスの殺人率は10万人中109人から、71人に修正された。とはいえ、この数字はまだ高く、危険な数字には変わりない。

8.バグダッド、イラク

 イラクは長いことアメリカの渡航リストにはなかった。アメリカがイラクに軍事介入したのは2003年。戦闘は終結しているが、米軍が駐留していた間にも、無差別な銃撃や路上テロ、車爆弾、自爆テロなどの暴力がバクダッドや周辺地域で起きていた。こうした暴力や、外国人に対するイラクの人々の不信感が、バグダットを世界の中でも危険な都市にしている。現在のイラクのGDPは2531USDで66番目に低く、バグダッドの成人の死亡率は1000人中291人。

7.キンシャサ、コンゴ民主共和国

暴力都市のリストに必ず名を連ねるコンゴ。国境付近で絶えず続いている抗争のせいで、国は常に不穏な状態だ。特に旅行者をターゲットにした犯罪が頻繁に起こり、武装強盗と共に深刻な事態になっている。観光客はこうした暴力の脅威だけでなく、政府の建物やパトロール区域内で写真を撮ったりすると、逮捕されることがある。コンゴはGDPは国民ひとり当り185USDと世界で4番目に低く、成人の死亡率は1000人中357人、人口の6%が一日1ドル以下で生活している。識字率は67%以上。

6.カリ、コロンビア

 コロンビアは麻薬と暴力で有名な国で、最大の麻薬供給地であるカリも例外ではない。1992年以降、カリは若いギャングたちの新たな脅威にさらされている。彼らはマシンガンを携えた十代の集団で、134グループにも分かれている。町の殺人事件の13%が麻薬密売、強盗、日常的に暴力を行う2000人以上の若者によるものだ。

 彼らは麻薬カルテルによって資金を供給されており、カルテルは低賃金で彼らを雇って使い捨てにする。若者は生活のため、家族形態や金を求めてこうしたギャングの仲間入りをし、学もないこともあって、これが結果的に自らの寿命を縮めるはめになっていることに気がつかない。2011年の殺人件数は2248件。

5.マセイオ、ブラジル

ブラジル北部のアラゴアス州都。ブラジルのゴージャスなレース製品や、タピオカやココナッツなどのおいしい食べ物が自慢で、独創性豊かなアートな公衆電話もあり、南方の海岸はすばらしいし、海のレジャーも多彩だ。海岸を離れて静かに過ごすこともできる。

 しかし、最近は改善してきているとはいえ、ブラジルは犯罪率の高い国として有名で歴史的にも政治的に不安定で暴力犯罪が多発している。政府は殺人のほとんどはファヴェーラというスラム街の住民同士で起き、部外者には被害はないと主張、観光客離れを食い止めようと必死だ。2011年の殺人件数は1564件。

4.アカプルコ、メキシコ

メキシコ第二の都市で、リゾート地として有名だが、センセーショナルな殺人現場で悪名高い危険な都市のひとつ。美しいビーチの裏に、切り刻まれた凄惨な遺体が転がっているなどと誰が想像できるだろう? この町で起こったおぞましい犯罪ニュースで、世界的に有名なリゾート地がいまや麻薬がらみの恐怖と暴力にまみれた場所だということに気づかされる。おもに労働者階級の界隈で犯罪は起こるが、そこは海岸沿いの豪奢なアパートや別荘、国際的なブランド店からさほど離れていない。

3.サヌア、イエメン

イエメンは、頻繁に米政府が渡航禁止令を出すだけでなく、在住米国人に避難勧告する国だ。常に政治的に混乱していることが、首都サヌアを危険都市リストの上位に押し上げている。抗議のデモ隊と政府がしばしば衝突し、それがエスカレートする。現在の国民一人当たりのGDPは1283USDで、47番目に低く、人口の17%以上が一日1ドル以下で暮らしている。成人の死亡率は、1000人中357人。識字率は37%ちょっと。

 イエメン政府は、AK47などの銃の所持を減らす対策をとっているが、ダガーをベルトに刺して歩く伝統がある国民の多くは、銃もドレスコードの一部だとみなしていて、プライドと伝統の証として携帯するのが慣例化している。

2.フアレス、メキシコ


 かつて殺人都市として知られたシウダード・フアレスは、最近殺人件数が40%減っている。世界でもっとも危険な都市だと言われていた頃、モルグに遺体を収容する余地がなく、大型冷凍庫の中には遺体が常に満杯状態で、検死官は一日中解剖に忙殺され、遺族は外で列をつくって待っていたという。

 2012年1月から9月の殺人は681件で、決して低い数字ではないが、2011年の同じ時期の1571件に比べるとかなりダウンした。テキサスのエルパソ大学政治学教授のキャスリーン・シュタウトは、フアレスカルテルと、メキシコ国境を牛耳っていたホアキン・“エル・チャポ”グズマン率いるシナロアカルテルとの麻薬抗争が終わったため、事態が改善されたと見る。

 去年1年で、殺人件数が劇的に減ったのは、主要な麻薬カルテルが縄張りと独占権を手放したためだろうが、この町の状況は依然として厳しいものだ。こうしたギャングのリーダーはまだ捕まっていないし、麻薬を巡るまた別の抗争が起こる可能性はある。カルデロン大統領は、メキシコの殺人件数は減りつつあると言っているが、政府は全国規模のデータを発表するのを拒んでいるため、依然として釈然としない。

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