アメリカのFBIに当るCICPCは、ベネズエラ国内のあらゆる殺人捜査を担当し、詳細データを記録していて、信頼できる。チャベス元大統領の管理下にあり、アクセスは厳重に制限されている。しかし、ごく最近までカラカスの殺人率は間違っていた。

 2007年には市民10万人に対して130人という数字を公式に発表していたが、これは間違った人口をベースに計算された数字だ。国税調査のデータによれば、カラカスの人口は320万人。ニューヨークと同じように、5つの自治区に分けられていて、全自治区で起きた犯罪死は、同じモルグ、同じCICPCの検死官によって処理される。ところが、人口210万のあるひとつの自治区だけの人口をベースに殺人率を計算してしまったのだ。2010年にはカラカスの殺人率は10万人中109人から、71人に修正された。とはいえ、この数字はまだ高く、危険な数字には変わりない。