アジスロマイシンのチトクロームP450による代謝は確認されていない。
現在15員環マクロライド系抗生物質はアジスロマイシンのみである。
マクロライドの薬ですので代謝酵素のチトクロームP-4503A4(CPY3A4)の阻害作用があるはずですが、15員環のジスロマックの場合14員環クラリスなどに比べてその作用はかなり弱くp450による代謝は確認されていません。
白血球などに取り込まれて炎症箇所の長くとどまるので、1週間効果があります。
薬物相互作用においても AZM は従来のMLs と異なり,併用禁忌(エリスロマイシンなどはエルゴタミン含有製剤と併用禁忌)がないことも大きな特徴といわれている。
これは,AZM が肝薬物代謝酵素チトクローム P450 による代謝がないことによると推測されている。
添付文書より。
T1/2が60時間超。
アジスロマイシンのヒトにおける全身クリアランス及び分布容積はそれぞれ10mL/min/kg及び33.3L/kgと報告されており、分布容積が大きく、組織へ移行しやすいことが示されている。
⇒分布容積(Vd=X0/C0)は、体重60kgの人では1998Lとなる。60%(36L)が体液量だから、ほとんどが組織に移行していると考えることができる。
血中濃度より10〜100倍の組織、細胞内濃度を得ることができるため半減期が68.1時間(500 mg投与時)ときわめて長い。
これは15員環に窒素原子が入っているという構造に由来
分布容積が大きな薬物の例としてチオペンタールやジゴキシン、イミプラミン、クロロキン、アジスロマイシン、アミオダロンなどが挙げられる。
臓器に高濃度に蓄積する薬物の場合には血漿中濃度が小さくなり、分布容積が1L/kgを超える場合もある。
マクロファージがアジスロマイシンをためこみ、組織間を自由に移動することで、病原菌に対して効果的に作用します。
マクロファージに取り込まれることで、濃度の高いアジスロマイシンが感染部位に届くのです。血中濃度に比べると、細胞内では10倍から100倍の濃度になっています。
アジスロマイシンは1回の服用で長い時間効果が続きます。アジスロマイシンを500㎎服用することで、約68時間に渡って効果が持続するのです。
アジスロマイシンは胃酸にあまり影響されないので、体内の組織や細胞へ移行しやすい。
アジスロマイシンは、血中に取り込まれた後に効果が長時間にわたって持続する特徴を持っています。
従来薬と比べて体内への吸収がよく、1日1回3日間の服用で従来薬を7~14日間使用した場合と同等の効果が得られます。
15員環マクロライドであるアジスロマイシンは、2g単回投与が可能であり、PRSP、BLNARを含む耐性菌に対しても効果が得られていることから、急性鼻副鼻腔炎に対する有効性が期待できる
クラリスロマイシンなどの14員環マクロライドはインフルエンザ菌に対する耐性化が進んでいること、投与量不足が指摘されているなど、急性鼻副鼻腔炎に対する抗菌薬治療の第一選択薬とはなり難い。
マクロライド系抗生物質では50Sリボソームを阻害することで、その作用を発揮します。
このときは細菌の増殖を抑えるため、静菌的抗菌薬に分類されます。
主な副作用としては下痢、腹痛、悪心などがあります。
マクロライドの作用機序は、真正細菌のリボゾームの50Sサブユニットという部分に結合することによって、細菌のタンパク合成を阻害することによる。
リボゾーム阻害であるため、基本的には増殖を抑える「静菌的」作用である。
あまり知られていない600mg錠。MACに対して殺菌的に働く。
<適応症>
後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症の発症抑制及び治療
尿道炎、子宮頚管炎に対しては高用量を用いる。
<尿道炎、子宮頸管炎>
成人にはアジスロマイシンとして、1000mg(力価)を1回経口投与する。
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