海藻の表面にある、ヌメヌメに含まれた成分
モズクや昆布、ワカメといった海藻類のヌメヌメしたところに多く含まれているフコイダン。海の中をさまよう海藻類が岩などにぶつかって、傷を負った際にこのフコイダンを含むヌメヌメがそれを修復してくれます。これと同じ原理で、人間の体のバリア機能、いわゆる免疫力を高める効果が期待できるとして注目を浴びているのです。
毎日取りたい!フコイダンに期待できる効果について
海藻のヌルヌル成分であるフコイダンは健康面で大きな効果が期待できます。ここではフコイダンの効果についてまとめました。
われわれはDPPHラジカル、鉄の酸化還元反応(Fenton反応)により発生するヒドロキシラジカルを利用し、フコイダンの抗酸化作用の検討を行いました。得られた結果は各々の濃度でフコイダン濃度の増加とともに増加し、フコイダンの抗酸化能が認められました。また茶、ハーブ、赤ワインに含まれる抗酸化能をもつポリフェノールの存在が示唆され、このポリフェノールの存在がフコイダンの抗酸化効果を見出しているともいえるでしょう。
これらのわれわれの実験結果により、このフコイダンの抗酸化能が、老化、癌をはじめとする種々の疾病の改善に関与するであろうということが期待できるでしょう。
ガゴメ昆布のフコイダンの一つ「U-フコイダン」にがん細胞の自殺(アポトーシス)を誘導する作用があることを明らかにしました。
ヒト前骨髄性白血病細胞(HL-60)に、ガゴメ昆布由来「U-フコイダン」を添加して培養しました。
その結果、U-フコイダンによりHL-60の増加は抑えられ、アポトーシス細胞が増えていくことが確認されました。
脾臓細胞の重量は、各群で有意な差は認められなかった。 免疫担当細胞が呈する抗原の一つであるCD8(細胞傷害性T細胞指標)の発現率において、高分子フコイダン摂取群が対照群に比べて有意な上昇を認めた。この結果より、フコイダンの免疫系への影響は、細胞障害性T細胞の割合を増加させる作用によるものであり、その効果の発現には一定以上の分子量が必要であることが示唆された。
モズクフコイダンが一番フコイダンを多く含んでいる!
調べてみたところ、フコイダン含有量が一番多いのがオキナワモズク・モズクの250gであることが判明しました!
他の海藻とかなり差がついているのも同時に分かりますね。ただし、こちらは乾燥状態を比較したものになるので、実際に食べれるような状態ではありません。
実際口にするときは水で戻したりするので、このフコイダン含有量よりもはるかに少ないものとなります。
Q5 モズクをどれくらい食べると、フコイダンを1グラム摂取できるのでしょうか?
A5 モズクなどにフコイダンが多く含まれるといっても、その量はわずかしかありません。フコイダン1グラムを摂取するのに、モズク1,000グラム(=1キログラム)を召し上がることになります。
このフコイダンの含まれる量は、海藻の種類、産地、採取時期によって異なりますが、オキナワモズクが最も多いと報告されています。そのため、フコイダンの抽出には、良質で、効率も良い「オキナワモズク」の評価が高く、健康食品の素材として、広く利用されています。
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