【厳選】意味がわかると怖い話【その2】

2ちゃんねるでの怖い話。その中で意味がわかると怖い話しを集めてみた。その2

NONAME2013 さん

17411 PV

みっつの選択

885 :本当にあった怖い名無し:2008/06/22(日) 22:16:06 ID:YqcAHiai0
今日はエイプリルフールだ。
特にすることもなかった僕らは、いつものように僕の部屋に集まると、適当にビールを飲み始めた。
今日はエイプリルフールだったので、退屈な僕らはひとつのゲームを思い付いた。
嘘をつきながら喋る。そしてそれを皆で聞いて酒の肴にする。
くだらないゲームだ。
だけど、そのくだらなさが良かった。

トップバッターは僕で、「この夏ナンパした女が妊娠して、実は今、一児の父なんだ」という話をした。
初めて知ったのだが、嘘をついてみろ、と言われた場合、人は100%の嘘をつくことはできない。
僕の場合、夏にナンパはしてないけど、当時の彼女は妊娠したし、
一児の父ではないけれど、背中に水子は背負っている。
どいつがどんな嘘をついているかは、なかなか見抜けない。見抜けないからこそ楽しい。

そうやって順繰りに嘘は進み、最後の奴にバトンが回った。
そいつはちびりとビールを舐めると、申し訳なさそうにこう言った。
「俺はみんなみたいに器用に嘘はつけないから、ひとつ作り話をするよ」
「なんだよそれ。趣旨と違うじゃねえか」
「まあいいから聞けよ。退屈はさせないからさ」
そう言って姿勢を正した彼は、では、と呟いて話を始めた。

僕は朝起きて気付くと、何もない白い部屋にいた。
どうしてそこにいるのか、どうやってそこまで来たのかは全く覚えていない。
ただ、目を覚ましてみたら僕はそこにいた。
しばらく呆然としながら、状況を把握できないままでいたんだけど、急に天井のあたりから声が響いた。


886 :本当にあった怖い名無し:2008/06/22(日) 22:16:32 ID:YqcAHiai0
古いスピーカーだったんだろうね、ノイズがかった変な声だった。
声はこう言った。

『これから進む道は、人生の道であり、人間の業を歩む道。
 選択と苦悶と決断のみを与える。
 歩く道は多くしてひとつ、決して矛盾を歩むことなく』

で、そこで初めて気付いたんだけど、僕の背中の側にはドアがあったんだ。
横に赤いべったりした文字で、『進め』って書いてあった。

『3つ与えます。
 ひとつ。右手のテレビを壊すこと。
 ふたつ。左手の人を殺すこと。
 みっつ。あなたが死ぬこと。

 ひとつめを選べば、出口に近付きます。
 あなたと左手の人は開放され、その代わり彼らは死にます。
 ふたつめを選べば、出口に近付きます。
 その代わり左手の人の道は終わりです。
 みっつめを選べば、左手の人は開放され、おめでとう、
 あなたの道は終わりです』



887 :本当にあった怖い名無し:2008/06/22(日) 22:17:34 ID:YqcAHiai0
めちゃくちゃだよ。どれを選んでもあまりに救いがないじゃないか。馬鹿らしい話だよ。
でもその状況を、馬鹿らしいなんて思うことはできなかった。
それどころか、僕は恐怖でガタガタと震えた。
それくらいあそこの雰囲気は異様で、有無を言わせないものがあった。

そして僕は考えた。
どこかの見知らぬ多数の命か、すぐそばの見知らぬ一つの命か、一番近くのよく知る命か。
進まなければ確実に死ぬ。
それは『みっつめ』の選択になるんだろうか。嫌だ。
何も分からないまま死にたくはない。
一つの命か多くの命か?そんなものは比べるまでもない。

寝袋の脇には、大振りの鉈があった。
僕は静かに鉈を手に取ると、ゆっくり振り上げ
動かない芋虫のような寝袋に向かって、鉈を振り下ろした。
ぐちゃ。
鈍い音が、感覚が、伝わる。
次のドアが開いた気配はない。
もう一度鉈を振るう。
ぐちゃ。
顔の見えない匿名性が、罪悪感を麻痺させる。
もう一度鉈を振り上げたところで、かちゃり、と音がしてドアが開いた。
右手のテレビの画面からは、色のない瞳をした餓鬼が、ぎょろりとした眼でこちらを覗き返していた。

次の部屋に入ると、右手には客船の模型、左手には同じように寝袋があった。
床にはやはり紙がおちてて、そこにはこうあった。

『3つ与えます。
 ひとつ。右手の客船を壊すこと。
 ふたつ。左手の寝袋を燃やすこと。
 みっつ。あなたが死ぬこと。

 ひとつめを選べば、出口に近付きます。
 あなたと左手の人は開放され、その代わり客船の乗客は死にます。
 ふたつめを選べば、出口に近付きます。
 その代わり左手の人の道は終わりです。
 みっつめを選べば、左手の人は開放され、おめでとう、
 あなたの道は終わりです』


888 :本当にあった怖い名無し:2008/06/22(日) 22:17:55 ID:YqcAHiai0
客船はただの模型だった。
普通に考えれば、これを壊したら人が死ぬなんてあり得ない。
けどその時、その紙に書いてあることは絶対に本当なんだと思った。
理由なんてないよ。ただそう思ったんだ。
僕は寝袋の脇にあった灯油を空になるまでふりかけて、用意されてあったマッチを擦って灯油へ放った。
ぼっ、という音がして、寝袋はたちまち炎に包まれたよ。
僕は客船の前に立ち、模型をぼうっと眺めながら、鍵が開くのを待った。

2分くらい経った時かな。
もう時間感覚なんかはなかったけど、人の死ぬ時間だからね。たぶん2分くらいだろう。
かちゃ、という音がして、次のドアが開いた。
左手の方がどうなっているのか、確認はしなかったし、したくなかった。

次の部屋に入ると、今度は右手に地球儀があり、左手にはまた寝袋があった。
僕は足早に紙切れを拾うと、そこにはこうあった。

『3つ与えます。
 ひとつ。右手の地球儀を壊すこと。
 ふたつ。左手の寝袋を撃ち抜くこと。
 みっつ。あなたが死ぬこと。

 ひとつめを選べば、出口に近付きます。
 あなたと左手の人は開放され、その代わり世界のどこかに核が落ちます。
 ふたつめを選べば、出口に近付きます。
 その代わり左手の人の道は終わりです。
 みっつめを選べば、左手の人は開放され、おめでとう、
 あなたの道は終わりです』

889 :本当にあった怖い名無し:2008/06/22(日) 22:18:15 ID:YqcAHiai0
思考や感情は、もはや完全に麻痺していた。
僕は半ば機械的に、寝袋脇の拳銃を拾い撃鉄を起こすと、すぐさま人差し指に力を込めた。
ぱん、と乾いた音がした。ぱん、ぱん、ぱん、ぱん、ぱん。
リボルバー式の拳銃は、6発で空になった。
初めて扱った拳銃は、コンビニで買い物をするよりも手軽だったよ。

ドアに向かうと、鍵は既に開いていた。
何発目で寝袋が死んだのかは知りたくもなかった。

最後の部屋は何もない部屋だった。
思わず僕は「えっ」と声を洩らしたけど、ここは出口なのかもしれないと思うと少し安堵した。
やっと出られる。そう思ってね。

すると、再び頭の上から声が聞こえた

『最後の問い。
 3人の人間とそれを除いた全世界の人間。そして、君。
 殺すとしたら、何を選ぶ』

僕は何も考えることなく、黙って今来た道を指差した。
するとまた、頭の上から声がした。

『おめでとう。
 君は矛盾なく道を選ぶことができた。
 人生とは選択の連続であり、匿名の幸福の裏には匿名の不幸があり、匿名の生のために匿名の死がある。
 ひとつの命は地球よりも重くない。

 君はそれを証明した。
 しかし、それは決して、命の重さを否定することではない。
 最後に、ひとつひとつの命がどれだけ重いのかを感じてもらう。
 出口は開いた。
 おめでとう。

 おめでとう』


891 :本当にあった怖い名無し:2008/06/22(日) 22:21:39 ID:YqcAHiai0
僕はぼうっとその声を聞いて、安心したような、虚脱したような感じを受けた。
とにかく全身から一気に力が抜けて、フラフラになりながら最後のドアを開けた。

光の降り注ぐ眩しい部屋、目がくらみながら進むと、足にコツンと何かが当たった。
三つの遺影があった。
父と、母と、弟の遺影が。

これで、おしまい」

彼の話が終わった時、僕らは唾も飲み込めないくらい緊張していた。
こいつのこの話は何なんだろう。
得も言われぬ迫力は何なんだろう。
そこにいる誰もが、ぬらりとした気味の悪い感覚に囚われた。
僕は、ビールをグっと飲み干すと、勢いをつけてこう言った。
「……んな気味の悪い話はやめろよ!楽しく嘘の話をしよーぜ!ほら、お前もやっぱり何か嘘ついてみろよ!」
そういうと彼は、口角を釣り上げただけの不気味な笑みを見せた。
その表情に、体の底から身震いするような恐怖を覚えた。
そして、口を開いた。
「もう、ついたよ」
「え?」
「・・・『ひとつ、作り話をするよ』」







900 :本当にあった怖い名無し:2008/06/23(月) 03:33:05 ID:xIu0Tj0aO
>>891
ようわからんかった。
最後のオチの真意は何なの?


901 :本当にあった怖い名無し:2008/06/23(月) 03:37:44 ID:VDyj58cu0
>>900
最初に言ったその一言が嘘だったわけ。
話自体は本当にあったことでしたーってオチ。

あのロボットが、僕に力をくれたんだ……

523 :本当にあった怖い名無し:2008/12/04(木) 18:05:42 ID:Z5uXGRyM0
俺には5歳の息子がいる。
ただ、その子は病気で口がきけない。
病気と言っても、幼稚園でのケンカが原因の心因性のもので、本当は言葉をしゃべれるはずなんだ。
まあ、それでも本人がしゃべれないと思っているんだから仕方ない。
息子の心の傷が癒えるまで、のんびりと付き合っていこう。

勿論、黙って見てるわけじゃない。
動物となら口を効けないかと犬を飼ってみたり、最悪の事態に備えて手話を習わせたり……
とにかくやれることはやった。でも、息子はしゃべってくれない。

つられて口を開いてしまわないかと、四六時中勝手にしゃべる人形を買って来てみた。
流行りのアニメに登場するロボットだったからか、息子は箱を開ける前から興味津津だった。
息子が見守る中、箱から人形を取り出し、電池を入れてやる。
しゃべりだすロボットに驚く息子。
しかしすぐに喜び、前から家にあった怪獣人形と戦わせたりして、それはもう楽しそうに遊んでいた。
……やはり、しゃべってはくれなかったが。

口をきかない息子を、俺は少しさびしげに見ていた。
ひょっとすると、このときの顔を見られていたのかもしれない。

「お……とさ……」
数日後、子ども部屋に入ってきた俺を出迎えたのは、頑張って声を出そうとする息子の姿だった。
驚きながらも俺は駆け寄る。
「しゃべれるのか……!?」
息子はたどたどしくも、「お父さんにもう迷惑をかけたくないから」と語った。
俺は感動して息子を抱きしめる。
「偉い、偉いぞ……」
涙声で言うと、息子もつられたように泣き出した。
「でも、僕だけじゃダメだったよ……」
涙交じりに、息子は手で部屋の一方を指した。
そこには、あのロボットが転がっていた。
「あのロボットが、僕に力をくれたんだ……」
「そうか……買ってきて、良かった……」

静まりかえった子ども部屋に、俺と息子の慟哭がいつまでも響いていた。












530 :本当にあった怖い名無し:2008/12/04(木) 18:39:32 ID:5LnGcsdoO
息子に力を出し尽くしたからロボットは喋らなくなって、最後は部屋が静まり返ってたってこと?
それとも、ただたんに電池切れなのか…


533 :本当にあった怖い名無し:2008/12/04(木) 19:05:55 ID:7ykrr1lS0
ロボットに体を乗っ取られていた。
……と考えたら怖いって話だと思ってた。


539 :本当にあった怖い名無し:2008/12/04(木) 21:38:33 ID:MMqw1ZRV0
>>523
父親が、ロボットを息子と思い込むことにした。だったら怖いな。
本当の息子は本格的に心の病が進行して、部屋の片隅に転がったままとか。


683 :本当にあった怖い名無し:2008/12/08(月) 12:49:43 ID:bsHmNajwO
>>523
亀になるが、
ロボットは電池を入れたらしゃべる。
苦悩してる父のため、自分も話せるようになりたい。
じゃあ、電池を食べれば自分も……
と考えたんじゃないかな。
心因性のものらしいし、治るきっかけになったけど……みたいな。

平等 自由 平和

514 :1:2009/06/15(月) 02:32:02.65 ID:fkjTQUvs0
教室の中、子供達の前で一人の中年女性教師が泣いている。
そこへ、時報と同時に別の女性教師が入って来る。
「子供達はどうなる」と訴えていた中年教師を教室から送り出し、その教師は子供達に語り掛ける。

最初は、不審気な表情を見せる子供達。
だが、教師が子供達の名前や特技などを言い当て、それを三日間で覚えて来たと話すと、次第に心を開き始める。
次に教師は、教室に掛かった額の中の言葉の意味を問い掛ける。
「平等 自由 平和」
そこで、一人の少女が教師の着ていた服について尋ねた。
こんな服は嫌いかと教師が尋ねると、少女は服を褒めた。
「じゃあ、これからは、みんなにも同じ服を着て貰いましょうね。
 そうすれば、明日着て行く服を考えなくてもいいでしょう?
 みんな同じ服、これが平等だと思わない?」


518 :2:2009/06/15(月) 02:32:57.94 ID:fkjTQUvs0
この意見に、一人の少年が食って掛かる。
すると、教師は続けた。
「そう、何を着るのも勝手、それが自由というのよ」
これにも反抗する少年。
少年の父親は、どこかに連れて行かれていたのだった。
教師は、「大人でも学校に行く」「すぐに帰って来る」と言う。
すると、少年は机の中から新聞の切り抜きを取り出す。
「クーデターが起きて、日本の憲法が変わっちゃったんだ!」
「憲法って何?」
「国の決まりだよ」
教師は、これにも優しい口調で答える。
「国の決まりでも、間違っていたら変えなきゃね?」
そして、女性は明日から『お泊り』に行く事を発表した。
キレイな部屋で美味しいものを食べると聞き、喜ぶ子供達。
何が食べたいかを子供達に尋ねた教師は、おもむろに言い出す。
「さぁ、みんな目を閉じてお祈りしましょう。
 『神様、お菓子を下さい』」

522 :3:2009/06/15(月) 02:33:50.33 ID:fkjTQUvs0
くすくす笑いをこらえながら、女性の言葉に従う子供達。
当然お菓子は現れない。
「じゃあ『指導者様』に変えてみたらどうかしら?」
子供達の机の上にお菓子を置いていく女性。
目を開けてお菓子を見つけ、喜ぶ子供達。
だが、一人反抗していた少年は、薄目を開けて全てを見ていた。
「お菓子を置いたのは、『指導者様』じゃなくて先生じゃないか!」
微笑む女性。
「そう、実際にお菓子を机の上に置いたのは先生です」
あっさりと認められ、きょとんとする子供。
女性は、少年を賢いと褒めながら言葉を続ける。
「いくら誰かに祈っても、本当は何も出て来ません。
 もし、何かしてくれる人がいるとすれば、それは神様なんかじゃなくて、先生や他の人の力なの」
言葉に詰まる少年を、他の子供達も褒め始める。


525 :最後:2009/06/15(月) 02:34:48.41 ID:fkjTQUvs0
続けて教師は、新学期のクラス委員を誰にしようか話し始めると、子供達は少年がいいと口々に言い出す。
まんざらでもない様子の少年。
教師は、クラス委員の最初の仕事として、掛けられた額を外してしまおうと提案する。
ある少女が、「大切なものでは?」と言い出す。
「本当に大切なのは、中に書かれた言葉でしょう?
 だったら、それはみんなの心の中に掛けておけばいいわよね」
子供達は納得し、額を外した少年はそれを窓から投げ捨てた。
地面で砕ける額を見て、歓喜する子供達。
子供達を見て微笑む女性の腕時計は、丁度23分を経過していた。
そして女性は、自分の服と同じ制服と新しい教科書を取り出す。
「古い教科書を破った人から、取りに来て下さい」
もう、疑問を唱える子供はいなかった。







526 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/15(月) 02:35:28.90 ID:hnJwK3yu0
これが23分間の奇跡です。
※23分間の奇跡:ジェームズ・クラベルの小説。
戦争に敗れて占領された国の学校の教室に、新任の教師がやってくる。
初めは疑問と不審を抱いていた生徒たちが、わずか23分間で洗脳されてしまう過程が描かれている。

結婚したら一緒に住む


584 :おさかなくわえた名無しさん:2009/09/06(日) 22:33:53 ID:Cd6ltViZ
「ねえ、お母さん。結婚したら一緒に住むって話、考えてくれた?」
「ダメよ、何を言ってるのよ。せっかくの新婚生活なのに。慎一さんにだって迷惑がかかるじゃない」
「大丈夫だって。慎一さんちは資産家で、家だって大きいんだから。べつに気にする必要ないって」
「そういう問題じゃないわよ。
 『嫁入り道具に余計なモノまで付いてるわね』なんて笑われたら、
 お母さん恥ずかしくって、相手のご家族に顔向けできないわよ」
「あははは、出来ちゃった結婚で嫁入りしようっていうのに、今更恥ずかしいことなんて何もないってば」
「あら・・・大きなお腹抱えて大笑いして・・・いい大人が子供みたいに。
 あなた、もう三十歳でしょう?すこしは大人らしくしなさいな」
「まだ二十九ですよーだ。とにかくさ、結婚したら一緒に住も。
 今日はこれから慎一さんとデートなんだから、きちんと話をすれば大丈夫だって」
「いやよ、お母さん、同居なんて。慎一さんだって嫌がるに決まってるわ」
「だって、このままこの家で一人で暮らすってわけにもいかないでしょう。
 二十年前にお父さんが死んで、もう貯金だってほとんどないのに、どうやって生活していくの?」
「パートでもなんでも働けば、一人分の食い扶持くらい稼いでいけるわよ」
「いままで働いたことだってないんだから、いい年して今更働きに出るなんてムリに決まってるじゃない」
「まったくこの子は減らず口ばかりで・・・。ほら、そろそろ慎一さんが迎えに来る時間よ。準備しないと」
「あら、ホントだ。じゃあ、お母さん。お小遣いちょうだい」
「もう、この子ったら、もうすぐ三十になるっていうのに・・・。
 ほら、これで美味しいものでも食べてきなさいな」
「ありがとう、お母さん。じゃあ、お寿司でも食べようかな」
「お腹がすくからって食べ過ぎちゃだめよ。お腹が大き過ぎると、体だって危ないんだからね」
「はーい。いってきまーす」

「おまたせ、慎一さん」
「どうしたの?ずいぶん時間かかってたようだけど」
「ごめんなさい。息子の相手してたら時間がかかっちゃって」












190 :お母さんが慎一と結婚:2009/09/06(日) 22:59:23 ID:Cv+4v8tU0
>>189
自分も貼ろうか迷ってたw
怖くもないけど、わかったときすっきりするよな


197 :本当にあった怖い名無し:2009/09/06(日) 23:40:08 ID:qpFnuZWK0
お母さんは最若でも29+16=45歳か。頑張ったなぁ。
それにしても、30前ニートピザ息子が憎たらしすぎwww

220 :本当にあった怖い名無し:2009/09/07(月) 05:50:24 ID:YObbQ9BM0
宝島を見つけようと必死で探した夏休み。
川の横で知らない子が一人立って、ニコニコ笑ってる。
「宝物ならこの端の滝つぼに埋まってるよ」と、友人達しか知らない目的を口に出す少年。
友人達は犯人はだれかと顔を見渡すも、皆同様に困り顔。
少年はニコニコ笑いながら、
「本当だよ。あそこにあるよ、宝物」と、歌でも歌うように川の端を指す。

さて、これはどうしたものかと考えあぐねるも、少年が嘘をついてるようには見えず、
信じ始めた者から順にそこを目指し川を泳ぐ。
少年が帰るそぶりを見せながら、
「一番の宝物なーんだ?」と、謎かけのように、大きな声で軽やかにこちらへ投げかける。
泳ぎながらも考えるが、考えは纏まらず。

少年が聞こえるか聞こえぬかのか、細い声で何かを呟く。
数人がそれを聞き引き返す。
先頭の者には聞こえずか、そのまま指された場所を目指す。
ボクは引き返す。少年は確かに言ったから
「それはね・・・」と。

先頭に行った友人のうち1名死亡、1名未だに行方不明、そして身元不明の遺体1名。
今年も川に花を流しに行ってきた。
川の横に少年がニコニコと笑っていた。
「一番の宝ものなーんだ?」と聞かれずによかった。
ボクには今、家族がいるから。












死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?227

72 :本当にあった怖い名無し:2009/09/07(月) 10:38:01 ID:q7x0kMGf0
『ボクには今、家族がいるから。』
で台無しww


73 :本当にあった怖い名無し:2009/09/07(月) 10:42:07 ID:xlf8ExAk0
>>72
えっ、どうして台無しなの?
これって、『一番の宝もの=自分の命』ってことでしょ?
そんで、『宝物ならこの端の滝つぼに埋まってるよ』というのは、
一番大切な『命』を失った人がこの滝壺に埋まってる、ってことだと思うんだけど。
だから、『今の自分には家族がいるから、命を落とせない』ってことでしょ?
どの辺が台無しなのかな?


75 :本当にあった怖い名無し:2009/09/07(月) 10:55:48 ID:URljfBFN0
一番大切なもの=家族


76 :本当にあった怖い名無し:2009/09/07(月) 11:01:39 ID:xlf8ExAk0
>>75
『一番大切なもの=家族』だと、前半で意味が通じなくない?


77 :本当にあった怖い名無し:2009/09/07(月) 11:05:52 ID:URljfBFN0
家族がいるから=大事なものは自分の命から家族へ変化した。


85 :本当にあった怖い名無し:2009/09/07(月) 13:13:47 ID:P3fPRNeS0
>>66
ぞっとする文章の書き方だな。

話からすると、時間の経過で大切なものが移っていった、って事なのかね。
宝物を探そうとすると死んでしまうから、最後の少年の言葉を聞かなくてよかった、ってことかな?

まぁ、深くは考えないで、ぞっとしたって話で終わりでいいような気がするけどw

声を失う手術をした○さん

741 :既にその名前は使われています:2010/04/13(火) 23:00:35 ID:J3ClYQWc
とある病院での夜中の出来事。
記録室で書き物をしていたら、ひょっこりと部屋を覗く気配がした。○さん。
「どうしたの?○さん」
声を失う手術をした○さん、困ったように立っている。
「家に電話?何かあった?書類なら今書いてるよ?」
小指を立てたあと、額に手を当てて頭をゆらゆらさせている。
小指・・・女・・・女房。・・・・気分悪い?
いま、○さんに奥さんが付き添ってる事を思い出した。
「奥さん、気分悪い?見に行った方がいい?」
○さんがうなずいた。急いで○さんのいる部屋に走る。

部屋が見えたとき、部屋から息子さんが出てきて「すいませんお袋が!」と叫んだ。
具合の悪そうな奥さんを、息子さんと2人で病棟に移し、
疲れによる貧血だろうということで、点滴をしてしばらく様子を見ることにした。

しばらくして様子が落ち着いたのを見て、
家に帰れるように、奥さんと息子さんに○さんの診断書を渡した。
同時に、○さんが奥さんの不調を教えてくれた事も。
なんだか奥さんは泣いていて、息子さんは泣きそうだった。
迎えに来た車を見送って、つぶやいた。
「さよなら、○さん」












782 :既にその名前は使われています:2010/04/14(水) 07:39:18 ID:ungFwMLY
741がわからん・・コテが納得しててなおくやしい。
ジェスチャーの解読に失敗してて、ほんとは旦那逃げてーってこと?


783 :既にその名前は使われています:2010/04/14(水) 07:44:33 ID:0adKvyRJ
>>782
>>741
>○さんがうなずいた。急いで○さんのいる部屋に走る。


789 :既にその名前は使われています:2010/04/14(水) 09:31:32 ID:DsADIOUQ
>>741
わからんでよ


791 :既にその名前は使われています:2010/04/14(水) 09:46:25 ID:YtsNpr7C
>>789
既に○さんは亡くなっていて、自分の死体の傍にいた家族の不調を霊になって教えに来てくれた、
ってことじゃないかと。
ちょっと不思議だけど、良い話の部類なのかな?

語り手がやけに冷静に対処してるけど、病院だとこういう事には慣れっことか、そういう感じなんだろうかw


795 :既にその名前は使われています:2010/04/14(水) 10:13:22 ID:DsADIOUQ
>>783でワカタ
死んでるんだね。
んで、亡骸に付き添ってる奥さんが調子悪くなって、看護婦に教えに来たと(霊が)。
看護婦が書き物をしてたのと渡した診断書は、死亡診断書。


797 :既にその名前は使われています:2010/04/14(水) 10:35:31 ID:zpSsao1i
そういえば書き手が誰か書いてないけど、死亡も含めて診断書を書くのは医師だよ。
既に死んでいると分かっていて付き添っていたと考えると、微妙に違和感があるな。
亡くなったので今までの疲れが出た、という描写じゃない様な。
死亡診断書なんて後で貰うこともあるし。


799 :既にその名前は使われています:2010/04/14(水) 10:38:21 ID:17J5/Cjl
>具合の悪そうな奥さんを、息子さんと2人で病棟に移し
だから2人は霊安室にいたのだろ。
語り手も、病室に行こうとしているとイメージするから看護士かと勘違いするが、
普通に医師であると思われる。


800 :既にその名前は使われています:2010/04/14(水) 10:44:19 ID:apPg4jNB
>>797
『家に帰れるように~渡した』とある通り、
運搬中に検問や事故にあったとき説明に困るから、御遺体を移動する時は死亡診断書があった方がいい。
ないと嫌がる業者もいるだろう。

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