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リハビリ実施において、超音波を使うことがある。しかし、学校の授業でもどのような人にどのように使用するかなどは、意外とさらっと終わってしまう印象がある、そこで、超音波治療の基礎をまとめてみた
miyamonta さん
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超音波治療における周波数と出力に関して【リハビリ】
出典 www.h-fureai.com
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超音波治療における、設定をまとめてみた。
超音波の出力強度は,臨床的に0.5~2.5 W/cm2で使用するとされている。
超音波治療機器を使用する場合、どのような人に利用するのでしょう
①急性期の癒着予防や、痛みの改善など ②温熱効果:筋の粘弾性の改善や痛みの改善 ③超音波骨折療法
①急性期の癒着予防や、痛みの改善など
出典 on-yotsuchiryoin.com
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術直後の固定期間中などはパルスモードを選択することによって、組織の修復や消炎鎮痛作用を期待
急性炎症時の温熱療法は炎症を悪化させるため禁忌になりますが、超音波による非温熱作用は有効
出典 田坂厚志, 沖貞明, 他:関節拘縮発生予防を目的とした超音波療法の効果. 理学療法科学 第24巻4号:577-580, 2009.
炎症期の超音波設定 強度:0.5W/cm2 周波数:1MHz デューティー比:20% 時間 : 10分 照射方法:固定法 <デューティー比は、温熱効果を出さないために低めの設定がよさそう>
皮膚切 開創の治療
lMHzで3分問{強度O.5W/㎠、パルスモード20%}で照射すると、疼痛が軽減し、処置後の血腫の消退が早まる
出典 Ferguson HN : Ultrasound in the treatment of surgical wounds . PhysiQtherapy67{2 ):43,198
一般的な切開創の指標は,強度0.5〜0.8W/㎠ ,パルスモード20%,3〜5分間 /1回,3〜5回/週
出典 Young SR:The effect of therapeutic ultrasound on angiogenesis .Ultrasound Med Biol l6(3)261−269,199e
負傷部位の新しい毛細血管形成を生じ ,血液循環を再構築することで虚血性壊死の抑制や組織修復を促進すると解釈されている。
皮膚潰瘍 ・褥創の 治療
超音波照射群に3MHz〔強度 lW/㎠,パルスモード20%}で5〜10分/1 回 ,3回/週施行にて,4週後に超音波照射群で潰瘍の大きさが30%縮小した報告がある
出典 Dyson M:Stimulation of tissue repair by ultras・・・.Physiotherapy63;105-108.1978
潰瘍縮小のメカニズムは,皮膚切開創と同様に考えられる。
潰瘍の超音波照射法では,潰瘍境界部の健全な皮膚に超音波ジェルを通して直接照射するか,超音波シートの上から間接的に照射する 。潰瘍が浅ければ水中法も可能である。 潰瘍についての報告は効果のないというものもある
②温熱効果:筋の粘弾性の改善や痛みの改善
出典 assets.st-note.com
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軟部組織の伸張性を改善するために、連続モードでの温熱療法が適応となる
出典 大矢暢久, 富田知也, 他:変形性膝関節症の膝の疼痛に対するパルス超音波療法を実施した一症例の検討. 理学療法科学 第27巻5号: 603-608, 2012.
術直後の非温熱作用とは異なり、照射時間を長くすることで対象組織の温度を上げる必要があります。 しかし、固定法では1箇所に熱が集中する危険性があるため、アプリケータを常に移動させるストローク法を選択しましょう
【温熱等により筋の粘弾性の改善・ROM拡大】 強度:1.0W/cm2 周波数:3MHz デューティー比:100% 時間:10分 照射方法:ストローク法
【腱損傷の治療】
超音波は腱損傷後の腱の治癒を促し,腱鞘炎の消炎作用を有する。
出典 Binder A ;Is Therapeutic uitra sound effective in treating soft tissuelesions? Br Med J,1985
治療条件:1MHz、1〜2W/cm2 ,パルスモード20%,5〜10分/回,12回/4〜6週施行時 しかし、効果がないという報告もある
腱損傷では.一般に深さlcm以内であれば3MHz,1〜5cmで1MHzのパルス波(10〜20%)が使用される。 O.5〜IW/cm2の強度で5分間/1回,3〜5回/週施行する。アキレス腱損傷では,炎症の急性期には低強度(O.5〜IW/cm2)で10〜20%のパルス波を使用し,その後(脱急性期)1〜2W/cm2の連続波(6〜8分)で照射し、瘢痕組織や軟部組織の温度を高めストレッチする。腱損傷の治癒メカニズムとして、細胞膜と血管壁の透過性改善し毛細血管の密度を増大させ血流を改善、コラーゲン線維芽細胞による蛋白合成の促進などが考えられている 。
棘下筋に対しては、出力強度2.0W/cm2で疼痛が生じる危険性が示唆された。出力強度を高くすれば,関節可動域の増大に効果的であるが,疼痛もなく,関節可動域の増大に効果的な出力強度は,1.5W/cm2である
筋温2~3℃の上昇は,筋スパズムや痛みを軽減し,血流量を増大し,慢性の炎症を軽減するとされている。葛岡らによると,マイクロマッサージ効果により,筋の内部粘性および筋の感受性が低下すると報告している。
超音波は,筋硬度の低下と感覚閾値の上昇により ROM を増大させ,さらに 30 分間持続的にその効果が維持されることが示唆されている
ROMに対する効果として,第1に超音波が高閾値機械受容器やポリモーダル受容器,筋紡錘などの感覚受容器に影響を与えたことが考えられる。第 2に,超音波が筋硬度を低下させ,筋を主とした軟部組織の伸張性を増大させたことが要因として考えられる。これら神経性要因および物理的要因から,感覚閾値や組織伸張性の増大を引き起こし,ROM を持続的に増大させたものと考える。これらの効果の持続性は,超音波照射後の組織温度の経時的変化からも超音波の温熱効果と超音波刺激そのものから得られる機械的効果が影響したものと考えらる
③超音波骨折療法
出典 all-sports.jp
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1.5MHz,強度O.15 W/cm2,パルスモード20%,毎日20 分間,2〜4週の超音波照射で,疑似照射群に比べ骨折部の力学的強度は1.7倍であったという報告がある。また、骨折治癒期間が2/3程度で済んだという報告も多数ある
出典 Duarte LR;The stimulation of bone growth byultrasound,Archiv OrthopTrauma Surg;1983.
これらの効果のメカニズムとして,超音波 照射により骨の圧電効果を生じ,骨膜で作用するわずかな電流が骨形成を誘発すると考えられている。