国家安全保障局長に北村滋内閣情報官が起用される意義

2019年の参議院選挙は、自民・公明・無(与)が過半数議席を獲得する形となった。
結果を受けて内閣改造と党役員人事が進んでいるが、時を同じくして国家安全保障局長に
北村滋内閣情報官が起用する方向で調整されているとメディアで取り上げられた。
警察庁出身の北村氏が起用される意義に迫りたい。

seiya0209 さん

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■2019年9月 谷内正太郎国家安全保障局長が退任~後任に北村滋内閣情報官を起用と報道されている

国家安全保障局は、総理、官房長官、外務大臣、防衛大臣らで構成する、国家安全保障会議(NSC)の事務局で、外交防衛対策の司令塔の役割を担う。そのトップである谷内正太郎国家安全保障局長が退任し、後任に北村滋内閣情報官を起用する方向で調整していることがわかった。

北村滋内閣情報官を国家安全保障局長に起用する意義を、北村滋氏の経歴と共に見ていく

■北村滋(きたむらしげる)プロフィール

生年月日:1956年(昭和31年)12月27日
出身:東京都
出身校:東京大学法学部、フランス国立行政学院(ENA)
経歴:
1980年 警察庁入庁
1983年 フランス国立行政学院(ENA)留学
1990年 山梨県警察本部警務部長
1992年 在フランス大使館一等書記官
2004年 警備局外事情報部外事課長
2006年 内閣総理大臣秘書官(第1次安倍内閣)
2011年 内閣情報官(民主党政権野田内閣)

警察庁に入庁後、警察官僚としてのキャリアを経て、
2011年12月から現在まで内閣情報官を務めている。

▼2006年の第1次安倍内閣時代に内閣総理大臣秘書官として安倍政権を補佐

▼2011年の野田内閣民主党政権時代に内閣情報官に任命される

野田内閣は27日の閣議で、伊藤哲朗内閣危機管理監、植松信一内閣情報官を交代させる同日付の人事を決めた。北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記死去に伴う政府の情報収集や伝達などに不手際があり、事実上の更迭との見方が出ている。伊藤氏の後任に米村敏朗・元警視総監、植松氏の後任には北村滋警察庁長官官房総括審議官をあてる。

野田政権は、19日正午の朝鮮中央テレビの「特別放送」まで、総書記死去に関する情報をつかめなかった。野田佳彦首相は特別放送があることを知りながら、街頭演説に出発し、途中で官邸に引き返した。また、警察庁は特別放送があることを山岡賢次国家公安委員長に伝えず、山岡氏が安全保障会議に遅刻するなど、危機管理に課題を残した。

朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記死去の情報を、朝鮮中央テレビの「特別放送」までつかめていなかった。

※その他に以下のような件も話題となった

委員会審議の焦点となったのは、菅氏をはじめとする民主党の国会議員や地方議員の資金管理団体などから、北朝鮮による日本人拉致事件で国際手配されている容疑者親族が所属する「市民の党」の関連団体に、2億円以上が献金されていたスキャンダル

▼当時の内閣情報官への任命は、情報戦で遅れを取っていたことや拉致被害者関連の問題を如何に進めるかといった課題から、北村滋氏が抜擢されたことが伺える

警察と官邸のパイプ役として、日本版NSC立ち上げにも深く関わり、特定秘密保護法の法案策定でも中心的役割を担った。

▼民主党から自民党に政権が交代しても、内閣情報官を引き続き務めていることこそ、北村滋氏が高い評価を得ている証明である

■北村滋氏が局長を務めるであろう国家安全保障(NSC)とはどんな役割を担う組織なのか

▼国家安全保障会議(National Security Council→NSC)は、外交・国防問題や安全保障政策に対応する機関

国家安全保障会議(こっかあんぜんほしょうかいぎ、英: national security council)とは、多くの国家に設置されている外交問題や国防問題、安全保障政策などの審議や立案、調整(武力行使の是非決定)などを行う機関。多くの場合は大統領や首相、内閣に属し、助言などを行う。フランスのように国家安全保障会議を設置しない国家もある。日本の場合は内閣に属する国家安全保障会議がこれにあたる。

緊急度や優先度の高い事案が多ければ多いほど、直接の指示や報告が多くなるのも当然と言える

内閣総理大臣の指示を受けて、内閣官房(国家安全保障局や内閣情報調査室など)や、各省庁(外務省、防衛省、警察庁、公安調査庁)との連携が必要なことが図からも分かる

■外務省出身の谷内氏が退任して警察庁出身の北村氏が起用される意義

▼官邸のアイヒマンとも言われるほど冷静沈着、内閣情報官トップとして世界の情報機関と渡り合ってきた経験が今こそ必要

西側の情報機関との関係もスムーズになるでしょうし、情報の価値、秘匿しておくべき情報というものもきちんと認識されています。 (中略) 冷徹に情報、諜報に対して向き合っているという意味合いを持つのではないでしょうか。こういう人が日本版NSCの事務方トップに就かなければ、日本の情報戦略、諜報戦略というものもうまく回って行かないのではないかと思います。

「内閣情報官」は、内閣の重要政策に関する情報の収集や分析などをとりまとめる役目を担っていて、情報・諜報を扱う組織のトップとして立ち回ってきたからこそ出来ることがある

▼2020年東京オリンピックや海外労働者受け入れ拡大で、より一層のテロ・治安対策が望まれる

安倍政権の外交・安全保障の司令塔・国家安全保障局(NSS)の谷内正太郎局長の退任伴い、後任に北村滋内閣情報官に内定。外務省から警察へシフトするNSS強化はまさに日本の外交・安保の要です。

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