【薬のまとめ】チモプトール点眼液

成分名:チモロールマレイン酸塩

TAMA1982 さん

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緑内障に適応を持つβ遮断薬

アドレナリンβ-受容体の非選択的遮断薬。身体各所でβ-受容体刺激効果を抑制する。降圧作用の主たる機序は、β1-受容体遮断作用に起因する心拍出量減少とレニン分泌の抑制と考えられている。内因性交感神経興奮様作用も膜安定化作用もない。

眼房水の産生抑制作用によって眼圧を下げ、緑内障を治療する薬がチモロール(商品名:チモプトール、リズモン)です。β受容体を阻害するため、β遮断薬と呼ばれます。

目にはβ受容体と呼ばれる、薬が作用するための部位が存在します。細かい作用機序は分かっていませんが、β受容体を阻害すると眼房水の産生が抑制されます。

チモロールはβ遮断薬の1つであり、炭酸脱水素酵素阻害薬とは異なるメカニズムによって強力に眼圧を低下させることができます。

非選択的交感神経β受容体遮断薬であり、点眼薬として緑内障の治療に使われる

海外では経口薬として心筋梗塞、高血圧、片頭痛の治療にも用いられる。

XEのほうはチモプトールの改良型で涙の陽イオンと反応してゲル化します。ゲル化することで薬の効果が持続。1日2回のチモプトールに比べ、こっちは1日1回でいいという優れものになります。

全身性副作用を防ぐためには涙嚢部圧迫が有効

心拍数減少や気道閉塞などの全身性服作用に注意が必要。

緑内障治療薬であるβ遮断点眼薬では死亡例を含む重篤な呼吸器系障害や心血管系障害などの全身性副作用が報告されています。

点眼剤でも全身の副作用は起こる可能性があり、点眼剤だからといって初めから否定するのではなく、原因として考える必要があります。全身症状を回避するには点眼後目頭を押さえるなどの予防が必要となります。

全身的に吸収される可能性があり、β-遮断剤全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。

チモプトールを使った試験では、涙嚢部圧迫により薬剤の血中への移行が約60%減少し、眼内への移行が高まったことが報告されている。

本剤は点眼薬であるが、全身に対する副作用も稀におこり、気管支収縮作用や心血管系の副作用があらわれる可能性がある。

目薬が涙点(るいてん)から流れ出ていかないように、しばらくまぶたを閉じるか、目頭を軽く押さえます。目薬が流れ出ていってしまうと薬の効果が発揮できなくなってしまいます。

目頭を軽く圧迫し鼻涙管への薬物の流出を防止する事は、薬効を高め全身性副作用を防止する効果もあります

点眼薬では,涙嚢部の圧迫や閉眼により鼻涙管への流出を阻止して,全身への吸収を抑制し,全身的副作用を軽減します。

鼻涙管からの点眼液の流出と、鼻・咽頭・消化管の粘膜からの吸収を抑制し、全身性服作用を予防できる。

高齢者では椎骨脳底動脈循環不全によるめまいの場合も

高齢者の場合には、点眼後のめまいの原因として「椎骨脳底動脈循環不全」の可能性も考慮する必要がある。

椎骨脳底動脈術環不全によるめまいを回避するために、首を強く屈曲する必要がない仰臥位(仰向けに寝た姿勢)で点眼するように指導するのが妥当と考えられる。

高齢者が、点眼後のめまいを訴えた場合、薬剤の副作用の他に「椎骨脳底動脈循環不全」を考慮する。

これが疑われる場合は、首を強く屈曲する必要がない姿勢(例えば仰臥位など)で点眼するように指導する。

椎骨動脈が横突起孔内を走行するため頚椎症による骨棘などにより椎骨動脈が圧迫され脳幹部が虚血状態となり、めまいが生ずる状態を頚椎症性椎骨脳底動脈循環不全症と呼びます

高齢者の点眼後のめまいの原因として、この疾患が原因となる場合もある。椅子に座り、首を後屈した姿勢で点眼し、その後の涙嚢部圧迫によりめまいを誘発することがある。

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