28日の米国株式市場は小反落。主要な経済指標の発表がなくテクニカル面に焦点が当たる格好となった。S&Pは3日連続の終値ベースでの過去最高値更新はならず、5営業日ぶりに下落して引けた。
ダウ工業株30種<.DJI>は42.32ドル(0.25%)安の1万6633.18ドル。
ナスダック総合指数<.IXIC>は12.00ポイント(0.28%)安の4225.07。
S&P総合500種<.SPX>は2.13ポイント(0.11%)安の1909.78。
USバンク・ウェルス・マネジメントのチーフ株式ストラテジスト、テリー・サンドベン氏は「4営業日続伸し、幅広い銘柄が過去最高値かそれに近い水準を付けたことで市場は値固め局面に入っており、当面は動きの乏しい展開になるだろう」と述べた。
S&Pが過去最最高値水準で推移して景気回復を示唆する一方、米国債利回りは低下傾向が続いて景気に対する慎重な見方を裏付けており、市場は「二重人格」的な様相を呈しているという。
ダウ運輸株指数<.DJT>はザラ場での最高値を更新し、終値も過去最高値となった。景気の先行指標である運輸株指数の上昇は、米景気と株式市場にとって明るい兆しとなっている。
高級アパレルのマイケル・コース<KORS.N>は、北米の販売が好調で四半期決算が増収増益となったことが好感されて1.3%上昇した。
半面、靴小売りチェーンのDSW<DSW.N>は四半期決算と業績見通しがいずれも市場予想に届かず、27.4%急落した。
BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の出来高は約53億8000万株と、今月の平均である57億9000万株を下回った。
騰落銘柄比率はニューヨーク証券取引所が16対15、ナスダックは5対8だった。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
終値(非公式) 16633.18(‐42.32)
前営業日終値 16675.50(+69.23)
ナスダック総合<.IXIC>
終値(非公式) 4225.07(‐12.00)
前営業日終値 4237.07(+51.26)
S&P総合500種<.SPX>
終値(非公式) 1909.78(‐2.13)
前営業日終値 1911.91(+11.38)