<為替> ドルが円に対して5営業日連続で下落した。世界経済の先行き不透明感から米国債が買われ、利回りが低下し続けていることが背景にある。

ドル/円<JPY=>は0.3%安の101.26円で取引された。

米国では、厳しい冬が終わり経済は回復軌道に戻る兆しが見られるが、連邦準備理事会(FRB)の幹部の何人かは住宅部門の弱さを指摘している。中国経済の減速も投資家の不安材料となっている。

<株式> ロンドン株式市場は、通信大手ボーダフォン<VOD.L>と小売り大手のマークス・アンド・スペンサー<MKS.L>の業績見通しが嫌気され、FT100種総合株価指数 <.FTSE>は42.55ポイント(0.62%)安の6802.00で取引を終えた。

ボーダフォンは5.5%下落の205.30ペンス。FT100種を最も大きく押し下げた。事業の改善・拡大のための投資が必要で、2015年3月期の利払い・税・償却前利益(EBITDA)が減るとの見通しを出したことが売り材料とされた。

マークス・アンド・スペンサーは、新しく立ち上げたウェブサイトが完全に機能するまでに4-6カ月かかり、業績に影響を与えるとの見方を示したことが嫌気され、株価が1.1%下落した。

マークス・アンド・スペンサーの下落を受け、その他の大手小売りにも売りが集中した。スーパー大手のテスコ<TSCO.L>は1.9%、同業のWMモリソン<MRW.L>は2.1%それぞれ下落した。

欧州株式市場は、下落して取引を終えた。決算に伴って66億ポンド(110億ドル)の評価損を計上した英通信大手ボーダフォン<VOD.L>が大きく値を下げ、全体水準を押し下げた。

FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は1.91ポイント(0.14%)安の1357.00で引けた。DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は5.97ポイント(0.19%)安の3163.93。

ボーダフォンは、欧州の厳しい競争や規制の変更に伴って、欧州の一部地域の事業について評価額を引き下げた。これを受けて同社の株価は5.5%下落し、FTSEユーロファースト300種で最も大きなマイナスとなった。

一方、スイスの金融大手クレディ・スイス<CSGN.VX>は1.0%の上昇。米国の富裕層の脱税を手助けしたとされる問題で、米当局に25億ドルの罰金を支払うことに合意したことで、問題は終息したとの安心感が広がった。

<ユーロ圏債券> 周辺国債券の利回りが上昇。22─25日に行われる欧州議会選で反欧州連合(EU)派が躍進し、各国の経済改革に向けた取り組みが阻害されることになれば、債務・財政赤字問題が再発する恐れがあるとの懸念が広がっている。

イタリア10年債利回り<IT10YT=TWEB>は11ベーシスポイント(bp)上昇し、3.26%。

ポルトガル10年債利回り<PT10YT=TWEB>も10bp上昇の4%。

10年物のイタリア国債とポルトガル国債の独連邦債との利回り格差はそれぞれ189bp、264bpに拡大し、2カ月ぶりの高水準に達した。

スペイン10年債利回り<ES10YT=TWEB>は8bp上昇の3.10%、アイルランド10年債利回り<IE10YT=TWEB>は8bp上昇の2.81%。

トレーダーによると、スペインやイタリアが前週実施した国債発行を受け、供給増が周辺国債の需要を圧迫したことも利回り上昇の要因になった。

ただ、一部の市場参加者からは、欧州中央銀行(ECB)による追加緩和観測が高まる中、周辺国債利回りの上昇は買いの好機との指摘も聞かれた。