20日の米国株式市場は、幅広い銘柄に売りが出て反落した。事務用品販売大手ステープルズやディスカウント衣料小売り大手TJXの決算が期待外れの結果となったことで、午後に入って小売関連銘柄主導で下げ幅を拡大した。

ダウ工業株30種<.DJI>は137.55ドル(0.83%)安の1万6374.31ドル。

ナスダック総合指数<.IXIC>は28.93ポイント(0.70%)安の4096.89。

S&P総合500種<.SPX>は12.25ポイント(0.65%)安の1872.83。

四半期決算の売上高が市場予想を下回ったTJX<TJX.N>は7.6%安。今四半期の売上高が減少するとの見通しを示したステープルズ<SPLS.O>は12.6%下落。S&P小売り株指数<.SPXRT>は1%下げた。

このほかアパレル小売りのアーバン・アウトフィッターズ<URBN.O>は8.8%値下がりし、家電量販店のベスト・バイ<BBY.N>は5.6%安。ペットスマート<PETM.O>は4.7%下落した。

一方、ホームセンターのホームデポ<HD.N>は1.9%高。第1・四半期決算は失望を誘う内容だったが、同社の最高財務責任者(CFO)は5月の販売が好調だったと説明した。

重機のキャタピラー<CAT.N>は3.6%安。4月までの3カ月間で小売店での売上高が13%減少したと発表した。

スポーツ用品のディックス・スポーティング・グッズ<DKS.N>は18%の大幅安。今四半期の利益見通しがアナリスト予想の平均を下回ったうえ、2014年通期の調整後利益と既存店売上高の見通しを下方修正した。ゴルフ用品とハンティング用品に対する需要の低迷が理由。

自動車のゼネラル・モーターズ<GM.N>は3.4%安。米国で新たに242万台をリコール(無償回収・修理)すると発表した。第2・四半期に計上するリコール関連費用は約4億ドルと、これまでに発表していた水準のほぼ倍に膨らむ。

半面、通信機器メーカーのエアロフレックス・ホールディング<ARX.N>は25.4%の急伸。英防衛・航空機のコバム<COB.L>がエアロフレックスを買収すると発表した。

ロックウェル・グローバル・キャピタルのチーフ市場エコノミスト、ピーター・カーディロ氏は「この日は、翌日に連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を控えているうえ、週末は連休に突入することもあり、売られる理由があった。トレーダーは既にポジション調整を進めている」と述べた。

BATSの取引所データによると、すべての米プラットフォームでの出来高は約57億株と、今月これまでの平均である59億7000万株を下回った。

(カッコ内は前営業日比)

ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>

     終値(非公式)    16374.31(‐137.55)

前営業日終値    16511.86(+20.55)

ナスダック総合<.IXIC>

     終値(非公式)    4096.89(‐28.92)

前営業日終値    4125.82(+35.23)

S&P総合500種<.SPX>

     終値(非公式)    1872.83(‐12.25)

前営業日終値    1885.08(+7.22)