ただ、ティスコ証券のストラテジスト、ヴィワット・テチャプーンフォル氏によると、一部の投資家は長引いている政治危機の解決は近いとみており、このような見方が市場の下げ幅を抑えたという。
同氏は「海外勢の引き合いは引き続き弱いが、地合いに関して言えば、政治問題の先行きがはっきりしてくることへの期待感が少しはある」と述べた。
マニラ市場の主要株価指数PSEiは3日ぶりに反落し、0.45%安の6849.33で終了。証券取引所のデータによると、海外勢の買越額は3億0560万ペソ(700万ドル)と3日連続の買い越しとなったが、国内の投資家が売りを出した。
野村証券は14日付のリポートで、シンガポール株とマニラ株を推奨する一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)市場全体については、割高感や成長見通しの低下、外部の資金調達圧力によって生じるリスクの再来などを理由に警戒感を表明。マニラ市場について「長期的な潜在力はあるとみられるが、短期的な見通しは割高感や足元のより逼迫(ひっぱく)した資金状況から見て複雑だ」と指摘した。
シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)<.FTSTI>は続伸し、0.41%高の3272.49と3週間ぶりの高値で終了。海外勢が1億4000万リンギ(4349万ドル)を買い越したクアラルンプール市場の総合株価指数<.KLSE>は0.03%高の1879.83で引けた。
ジャカルタ市場<.●●SE>は祝日のため休場。取引は16日に再開される。