<米指標とテーパリング>

景気指標では、この日の4月小売売上高、14日に4月の米卸売物価指数、15日に5月の米消費者物価指数と重要指標の発表が相次ぐが、市場の一部では、高値圏にある米株式の先行きを警戒する声も出始めており、今夜発表の米小売売上高の行方が注目される。

「(米株は)過去最高値を更新し続けているだけに、いつ利食いで下落してもおかしくない」との見方も出ている。「株価で大きめの調整があれば、ドル円が102円台を割り込む展開もあり得る」という。

一方で、「FRBのテーパリングは、当初信じられていた『景気次第』ではなく、よほどの事態がない限り一定のペースで縮小が続くという『自動操縦モード』になっている」(野村証券・金融市場調査部、チーフ為替ストラテジスト、池田雄之輔氏)とされ、今週発表の指標が大幅に予想外の結果とならない限りは、テーパリングが淡々と進行する環境に変化はなさそうだ。

<ユーロ>

この日は夕刻から、4月の独卸売物価指数や5月の独景気期待指数(ZEW)などの発表予定を控え、ユーロの値動きは1.37ドル半ばから1.3766ドル付近までと極めて限定的なものに留まった。