<円債市場>

国債先物中心限月6月限は前営業日比12銭高の145円21銭と3月10日以来、2カ月ぶりの高値水準に続伸して引けた。ウクライナ情勢の緊迫化などを背景にしたリスクオフの流れを受けて朝方から買いが先行。8日の10年債入札を前に日中は伸び悩んだが、引けにかけて円高・株安が進行したことから短期筋の買い戻しが強まった。海外勢などによる株先売り・債先買いが入ったとの指摘が出ている。

現物市場は10年など長期ゾーンを中心に買いを観測。10年最長期国債利回り(長期金利)は同1bp低い0.595%と4月21日以来約半月ぶりの水準に低下した。

<CDS市場>

  クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、指数のiTraxxJapanシリーズ21は今週、株価の下値不安を反映して、ワイド化優勢の展開が見込まれる。ウクライナ情勢の不透明感が市場のセンチメントを弱気にさせており、これが日米株価に下押し圧力をかけている。指数は足元で80bp台半ばで推移しているが、株価がさらに下落すれば90bpに接近する可能性もあるという。