一方、スイスのエンジニアリング大手ABB<ABBN.VX>は決算が市場予想を下回り7%の下落となった。

<ユーロ圏債券>  国債利回りが上下する不安定な展開となった。独消費者物価指数が予想を下回る上昇率となったことで、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和措置をめぐる思惑が交錯した。

4月の欧州連合(EU)基準の消費者物価指数(HICP)速報値は、前年比で1.1%上昇したが、伸びは市場予想の1.3%に届かなかった。

予想を下回る独インフレ率で、ECBの追加緩和観測は高まっているが、このところ2001年以来の水準まで低下していた過剰流動性をめぐる懸念は和らいだ。

ECBは同日、期間7日の流動性供給オペで1726億2100万ユーロ(2389億8000万ドル)を供給。またECBが実施した証券市場プログラム(SMP)の不胎化オペでは、吸収額が目標を下回った。これにより1000億ユーロ以上が銀行システムに注入された。

独10年債利回り<DE10YT=TWEB>はインフレ統計を控え、一時3ベーシスポイント(bp)上昇の1.54%に上昇。 その後1.51%に低下した。

スペイン10年債<ES10YT=TWEB>、イタリア10年債<IT10YT=TWEB>の利回りはいずれも約3bp上昇し、それぞれ3.10%、3.17%をつけた。