Pモルガン証券が22日公表した週間調査によると、米長期国債をベンチマークより少なく保有している(ショート)と回答した割合がベンチマークより多く保有している(ロング)との回答を23%ポイント上回った。前週の21ポイントから拡大し、その差は昨年5月28日以来の水準に拡大した。

米長期債をショートとしている割合は32%から34%に上昇した。一方、ロングとしている割合は2週連続で11%となった。

総額960億ドルの国債入札を控えていることに加え、ウクライナ問題をめぐる同国と米国、ロシア、欧州連合(EU)の4者会談で、暴力の即時停止を求める共同声明が採択されたことで、安全資産としての米国債の投資妙味が薄れたことが背景にある。

投機的取引を行う「アクティブ」顧客に絞った場合、長期債をロングとした割合はゼロ、ショートとした割合は54%に達し、その差は2013年2月13日以来の水準に拡大した。

JPモルガン証券は、米国債に投資している40─60の顧客(構成比率:ファンドマネジャー=60%、投機筋=25%、中銀・政府系ファンド=15%)を対象に毎週、保有状況を調査している。