●infomation
らーめん大金
佐野市赤坂町960-30

○自慢のチャーシューは豚バラで

最後にもう一軒ハシゴしようと向かったのは、創業51年の老舗「森田屋総本店」だ。「うちのこだわりは自家製麺とチャーシュー、メンマだよ」と店主の森田徳成さん。出てきたラーメンは600円で、佐野ラーメンにしてはスープの色が濃いことが特徴と言える。とはいえしょうゆ辛いということはなく、こちらもあくまでもスッキリ仕立てだ。

毎日青竹で打っている麺は少しウェーブがかかり、口の中で暴れまわる。豚バラで作られたチャーシューは見た目よりもあっさりしていて、口にじんわりなじむ絶妙なサジ加減。ほっと安心する味を、ご堪能あれ!

●infomation
森田屋総本店
佐野市堀米70

取材した中で見えてきたのは、佐野ラーメンの明快なコンセプト。「毎日食べられるラーメン」という立ち位置がしっかりと根付いているのだ。佐野ラーメンについて語るブログなどでは、かなりの確率で「なんだ、普通のラーメンじゃん」という言葉は見受けられる。でも逆にインパクトが少ないからこそ、普通に自分の日常にレギュラーで持ち込める。つまり毎日食べられるということだ。

インドで現地のカレーを食べた人が言うのは、「味だけならいろんなものが詰め込まれた日本のカレーの方がおいしいかも。でも、インドのカレーはシンプルだから味噌汁みたいに毎日飲めるんだよ」ということ。味噌汁やうどん感覚で佐野ラーメンをいただくのが、佐野における食の正義なのかもしれない。http://netallica.yahoo.co.jp/news/20140309-00000009-cobs