最近ネット上であるラーメン店の、お客様アンケート結果が話題になっている。その結果は好意的な内容とは言えないのだが、なぜかそのお店ではこの内容を店前に掲示しているのだ。

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そのお店、東京・池袋の「塩そば専門店 桑ばら」が掲示しているアンケート結果は、以下のものである。かなり厳しい意見に思えるのだが。特に第7位……。

・塩そば専門店 桑ばらが掲示しているアンケート結果
第1位 麺が固い
第2位 スープがしょっぱい
第3位 店が狭い
第4位 店が汚い
第5位 夏暑い
第6位 冬寒い
第7位 店主の顔が生理的に受け付けない

・1364回もアンケートしてない?
このアンケートは第1364回の結果とのことだが、それだけ回を重ねているのかは不明だ。実はこの店、以前は「まるきゅうらあめん」という名前で営業していた。アンケート下に書かれた店主のコメントによると、「店名変更に伴い、心機一転ラーメン作りに精進して参ります」とあるので、おそらく2013年6月以降にこれを掲示しているものと思われる。したがって1000回以上もアンケートをしているとは思えないのだが……。

・「店が狭い」のか?
さて、実際にお店に行ってみたので、この内容を一つひとつ検証してみよう。まずはお店についてなのだが、「店が狭い」はたしかにそうかもしれない。カウンター8席のみなので狭いといえば狭い。だが、このくらいの席数のお店はどこにでもあるので、極端に狭いわけではない。

・「店が汚い」のか?
「店が汚い」については、そんな印象は受けなかった。だからといって、取り立ててきれいというわけではないのだが、ラーメンを食べるのにふさわしい「小汚い雰囲気」があるとでも言おうか。不快感を覚えるようなことはない。

・「夏暑い」「冬寒い」のか?
続けてお店について、「夏暑い」「冬寒い」についてだが、これは仕方ないだろう。店の入り口は暖簾があるだけで、扉がない。外気にさらされている状態なので、夏は暑く、冬は寒いのが必然。ただ、透明のビニールシートをひさしにかけて、外気を和らげることも不可能ではないはず。そうしないのには、何か理由があるのかも……。

・「麺が固い」「スープがしょっぱい」のか?
本題の味の方だが、「麺が固い」「スープがしょっぱい」はこの言葉の通りである。しこしこと噛み応えがあり、小麦粉の風味がしっかりと感じられる麺は、博多ラーメンというところの「バリカタ」、もしくは「粉落とし」クラスといって良いだろう。見た目から柔らか麺を期待していると、その反動でより固く感じるかもしれない。しかしこの固さでなければ、スープに負けることも考えられる。

限りなく澄んだスープは、丼の底まで見える。一口すすると、ガツン! とした塩感が口の中に広がり、顎の奥の方にまで浸透して行くような勢いだ。軟弱な麺では、この味の強さ・濃さを受け止めきることはできないだろう。この固麺だからこそ、味の濃いスープと調和するのではないだろうか。最初こそ、しょっぱいという感覚を受けたが、食べているうちにこれがクセになる。食べ切った頃にはもう一度食べたいと思うから、不思議な魅力がある。

・「店主の顔が生理的に受け付けない」のか?
さて、最後の「店主の顔が生理的に受け付けない」なのだが……。残念なことに店主と思われる人物は、厨房から出て来なかったので、確認することができなかった。ちなみにこのことについて店主は「お金が貯まり次第、整形して参りたいと思います」とコメントしている。ということは、このお店の売上を伸ばさないといけないので、店主に整形を望む人は足繁く通った方が良いだろう。本当はイケメンなんてオチは勘弁して頂きたい。

とにかくユニークなアンケート結果を掲示しているお店である。もしかしたら、濃い塩味は苦手という人向けに、あえてこのようなものを掲げているのかもしれない。都内のとある煮干しラーメンのお店は、「魚介が苦手な方はご遠慮ください」とうたっているくらいだから、同じような客への配慮なのかもしれない。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 塩そば専門店 桑ばら
住所 東京都豊島区東池袋1-27-5 関口ビル 1F
時間 月~日11:00~、17:00~(昼夜ともにスープがなくなり次第終了) 金17:00~(スープがなくなり次第終了)
定休日 無休http://netallica.yahoo.co.jp/news/20140309-00010006-rocket