<債券> 期間が長めの国債利回りが上昇した。4月4日に発表される3月の米雇用統計が予想を上回る堅調な内容になるとの観測が背景。

一方、イエレンFRB議長が朝方、景気支援に向けたFRBによる「異例の」コミットメントが当面必要と発言したことで、5年債は底堅い動きとなった。

雇用統計が予想を上回るとの見方から、30年債は一時1ポイント超下落した。

朝方発表された3月の米シカゴ地区購買部協会景気指数は、昨年8月以来の低水準となった。これを受けて中期債の需要が高まったとの指摘がでていた。

<株式> 続伸。イエレンFRB議長の発言を受けて、早期利上げ懸念が後退した。

機関投資家が期末の保有株式の評価額上昇を狙ったいわゆるドレッシング買いを入れたことも、株高につながった面があった。

半導体のマイクロン・テクノロジー<MU.O>が8%、ソフトウエアのオラクル<ORCL.N>が3.4%上げるなどハイテク株が堅調。最近値動きが激しいバイオテクノロジー株にも引き続き注目が集まり、先週7%下げたナスダックのバイオテクノロジー指数は3%高。バーテックス・ファーマシューティカルズ<VRTX.O>は4.3%、バイオジェン・アイデック<BIIB.O>は4%、それぞれ上昇した。

<金先物> 4日続落。ウクライナ情勢の改善期待を背景にリスク回避志向が弱まった。ロシア国防省はこの日、ウクライナ国境近くに終結していた軍隊の一部が撤退したと発表。また前日に行われた米ロ外相会談はウクライナ問題で打開策を見出せなかったが、近く再会談する見通しで、地政学的リスクへの懸念が後退した。

<米原油先物> 4日ぶりに反落。ウクライナをめぐる緊張緩和で欧米諸国によるエネルギー分野を含めた対ロシア制裁強化への懸念が後退、原油の売り圧力が強まった。

3月のシカゴPMIは55.9と、前月から低下したほか市場予想も下回り、圧迫材料となった。米株価が堅調に推移したことは下支え要因となった。