女性の長生きの秘訣は60歳前後の食生活にあり―フランス研究

長期にわたる研究の結果、50代後半から60代の時点で健康的な食事をしていた女性は、のちに命にかかわる病気になりにくいことが分かりました。

長生きの秘訣にもいろいろありますが、最新の研究発表で、50代後半から60代前半の食生活がその後の健康な人生に多大な影響を与えることが明らかになりました。

フランス、ボルドーにあるINSERMリサーチセンターは、10,670人の女性を対象に、1976年から長い時間をかけて研究を行ってきました。この調査では、1980年代半ばに、持病の無い50代後半から60代前半の女性の食生活を記録しています。

その後、2000年に、70代になった彼女たちの健康状態をチェックしました。ここでは「健康な状態」の定義を「持病がないこと」「身体的に障害がないこと」「脳の障害や記憶力に問題がないこと」としています。この結果、11%の女性が「健康な状態」と判断されました。

食事の内容を0(健康でない)から110(健康)のスコアに換算してみると、「健康な状態」の女性は平均スコアが53.2、「平均的な状態」の女性はスコアが50.6となったそうです。

食事だけではありません。「健康な状態」の人は他の人に比べて、60歳前後の時点での喫煙者、肥満の数が少なく、より運動する傾向にあり、血圧、コレステロール値ともに低かったそうです。これらと食事の相互作用によって、心臓発作などの病気が起こりにくいことが「健康な状態」の要因になっているようです。

ちなみにここでいう「健康的な食事」は、最近流行りの「地中海式ダイエット」に近いものなのだそう。野菜や果物、オリーブオイル、魚、鶏肉を中心に、卵や赤身のお肉を時々食べる、という食生活。私たち現代の日本人にも取り入れやすい方法ではないでしょうか。

60歳前後での食習慣が重要とはいえ、もちろん早く始めるに越したことはありません。自分はもちろん、親や上司にも教えてあげてくださいね。

参考:Women who follow good midlife diet linked to healthy aging
http://www.nbcnews.com/health/women-who-follow-good-midlife-diet-linked-healthy-aging-8C11556194