日当たりの良い場所はADHDの発症を防ぐ

デスクに座りっぱなしの人にはもったいないお天気。アメリカやその他9カ国で研究したところ、日当たりの良い場所ではADHDの発症率が低いことがわかりました。

科学者は各土地の日光の強さとその土地の年間の日光量を比較しました。すると、日光が最も当たる地域は最もあたらない地域に比べADHD診断率が半数だった事がわかったのです。

この研究の第一人者でオランダのアトレチット大学のアムズ教授は、日光量はADHD診断率とまさに比例している、と言います。アメリカで最も日光のあたる州はアリゾナ、カリフォルニア、コロラド、ネバダ、ニューメキシコなどで、この地域のADHD罹患(りかん)率は6~8%でした。

それに比べ日光が最も当たらない州のADHD罹患(りかん)率は10~14%だったのです。

ADHD罹患(りかん)のリスクファクターになりうる人種、貧困、その地域の男女の割合なども全て考慮に入れたとしてもこの日光とADHD罹患(りかん)率の関係性は確立されたのです。また日光を浴びる事で体内に作られるビタミンDが違いをもたらすかもしれないという可能性も、以前の研究で排除されていました。

さらに日光に当たればあたるほど子どもにおけるうつ病や自閉症などの精神障害の可能性が少なくなるかも調べましたが、その可能性はありませんでした。

80%の大人、または3人に1人の子どものADHD患者は夜寝付けません。研究ではこの夜更かしが睡眠ホルモン、メラトニンがピークに達する妨げになる事が分かっています。

しかし日光のよくあたる地域に住んでいる人は午前中にたっぷりと日光を浴びることで、夜の睡眠障害から守られているのでしょう、とアムズ教授は話します。

日光はあたりすぎると皮膚がんや老化を早めるなどと言われていますが、やはり健康的な生活には”適度な日光”が必要なのですね。

参考:Sunny States Have Lower ADHD Rates
http://news.health.com/2013/10/30/sunny-regions-reflect-lower-adhd-rates-study/