乳がんになった女性700人のリアルな声
乳がんを宣告された女性たちは、大変な病気と向き合う自分に人間としての成長を感じているそうです。
PTSDという病気がありますね。心的外傷後ストレス障害のことです。死に至るほどの大きな事故や病気などの出来事を経験した後に起こるストレス障害です。
しかし今、米国の乳がん患者たちの心的外傷後の「ストレス」ではなくて、「成長」が注目されています。
700人の乳がん患者を対象とした病気による自らの成長についての調査が行われました。
ほとんどの女性が、生きる事への感謝や、家族との結束、支えになってくれる人への感謝の気持ちを感じ、自らの心の成長を感じると答えています。
長年乳がん患者の治療にたずさわってきたNYメモリアルスローンケタリングセンターのマッシー医師によると、「どうせ同じ闘病生活を送るのなら、何かポジティブなことを得てやろう」という前向きな考えの女性が多いそうです。
しかし、この研究結果が出たからといって乳がん患者すべてが同じようにポジティブに感じる必要はありません。患者がどう感じるかはその人次第で、正しい感じ方などないのです。みんなの同じようにポジティブに考えられないことに罪悪感を感じてしまう人もいるのです。
「闘病中相談できる相手や支えになってくれる人が多い方が、病気宣告後より前向きになれる」とウェイクフォレストバプティストメディカルセンターのダンハウアー医師は言います。患者さんにポジティブになることを求めるのではなく、相談相手や心の支えになってあげることが大切だということです。
がんである事自体周りの人に内緒にする人もいます。頼る家族や友達がいない人だっています。そういう患者さんは、話を聞いてくれるサポートグループやサポート機関を見つけるといいでしょう。
乳がんだけでなく病気は、その病気になった人しか気持ちは分かりません。周りにできる最大の助けは、患者さんの支えになってあげることですね。周りの支えがあれば、患者さんは物事を前向きに考えるようになり、心の成長を感じるようになるようです。
参考:Some Women Cite Personal Growth After Breast Cancer Diagnosis
http://www.nlm.nih.gov/medlineplus/news/fullstory_142087.html