女性のほうがかかりやすい病気の中に、認知症もあることを知っていましたか? 今や日本人の65歳以上の10人に1人はかかるとされ、これからますます増えていくことが懸念されている病気です。
決して珍しい病気ではない認知症ですが、まだ知られていない部分も多く、アルツハイマー型に関しては女性のほうが1.5倍~2倍ほど多いのです。ゆっくり進んでいく認知症は40歳代から積極的な予防対策をしたほうがよいのです。
20年以上も認知症の研究に携わってきた鳥取大学医学部教授の浦上克哉先生は、「認知症には予防と早期発見が欠かせません。日本においては認知症の遺伝性は1%以下で、適切な生活習慣や環境を整えることによって予防することができます」と話します。
それでは認知症を寄せ付けないためにどんなことに気を付ければよいのでしょうか。浦上先生に認知症になりやすい人の特徴を教えてもらいました。
■1:「毎日が日曜日」の人
運動もせず一日中、テレビを見ながらうたた寝をしているような変化に乏しい生活は要注意。
■2:肥満・メタボな人
白人を対象にした調査ですが、カロリー摂取量の最も高いグループは低いグループと比較して、アルツハイマー型の発症リスクが約1.5倍高いことが分かっています。
■3:お酒を飲みすぎる人
アルコールは量が多すぎると、脳の中の血液循環が悪くなってしまいます。
■4:喫煙している人
たばこが認知症予防になるという説もありましたが、現在ではたばこが発症リスクを5倍高めるという説のほうが有力になっています。
■5:生活習慣病のある人
フィンランドの調査では、高血圧や高コレステロール血症の人はアルツハイマー型の発症リスクが2倍にも。生活習慣病の中でも高血圧や糖尿病は危険因子です。
■6:脂っぽい食事が好きな人
日本の認知症患者の数は2000年には1980年の約3倍に増加していて、この背景には欧米化したライフスタイルが関係しています。オランダで行われた調査では、脂質や飽和脂肪酸、コレステロールを多量に摂ると発症リスクが高くなるという結果が報告されています。
思い当たる人、たくさんいたのではないでしょうか。
浦上先生は「現在は認知症の根本的治療薬が世界的な勢いで研究されています。近い将来には完成するに違いありません。それまでは早いうちからの予防につきると思います」と話します。認知症を防ぐのも、まずは毎日の生活習慣が大切ということですね。http://netallica.yahoo.co.jp/news/20131103-00084627-biranger