「マルチビタミン」のサプリが乳がんの死亡率を下げる!―米研究

皆さん、サプリメント飲んでますか?サプリには賛否両論ありますが、乳がんに関してはいい結果をもたらすことが分かりました。

アメリカ、アルベルト・アインシュタイン大学の研究チームは、161,608人の女性を対象に、サプリとがんの関係を調査しました。このうち乳がんと診断されたことのある人は、50歳から79歳の7,728人。その中で、マルチビタミン/ミネラルのサプリを常飲している人は、このがんによる死亡率が30%低くなったそうです。

「この結果は、ビタミン・ミネラルのサプリメントに、乳がんの進行を防ぐ効果があることを意味しています。患者は乳がんと診断される前からサプリを飲んでいるので、乳がんになったらサプリを飲めばいい、ということではありません」とは、研究チームのワッサーゼイル・スモーラー博士。

ただし、サプリのうちのどの栄養素がこの効果をもたらしているのかについては、まだ明らかになっていません。ストニーブルック大学病院のジャニス・リゥ医師は、「これまでの研究で、ビタミンDが乳がんの再発を防止に有効であることが分かっています。しかし、必ずしもこれだけが要因と決めつけることはできないでしょう」と分析。さらなる研究が進められています。

ビタミンやミネラルのサプリには、オーバードーズ(摂取過剰)による副作用も報告されており、飲めばいいというものではありません。食事からバランスよく栄養を摂(と)ることを基本に、不足しがちな栄養はサプリできちんと補ってあげるのが健康を保つ秘訣(ひけつ)と言えそうです。

参考:Vitamins protect against dying from breast cancer – study
http://www.nzherald.co.nz/lifestyle/news/article.cfm?c_id=6&objectid=11142293