ネットで母乳を購入って大丈夫?「危険だし、大丈夫じゃない」

アメリカでは近年、インターネットでの母乳の売買が増えています。母乳による育児の大切さをよく耳にするようになったのも、その理由かもしれません。しかしこれらの母乳は安全なのでしょうか。

オハイオ州にあるネイションワイド小児病院が、ネットで売られている母乳のサンプル101個を検査してみたところ、なんと4分の3の母乳から高度のバクテリアが検出され、それらは乳児が飲むと病気になる危険がある量だったそうです。

ネット上で売られている母乳は、まず実際に母乳であるかどうかも分からないうえに、どのように保管されていたか、提供者が悪い病気にかかっているかも全く分かりません。

アメリカには、母乳バンク協会という寄付によって集められた母乳が購入できるシステムがあります。こちらで扱われている母乳はすべて寄付によるもので、すべての母乳が殺菌処理されています。また、寄付した人の身元や病気などのチェック、そして母乳が細菌やウィルスに汚染されていないかスクリーニングテストもされています。ここから母乳の提供を受けるには、医師の処方が必要なので、本当に必要としている人の手にだけ渡るのです。

そもそも母乳を手に入れる理由は、子供に飲ませて健康になってもらうため。なのに、細菌に汚染されている他人の母乳を与えていたのでは全く逆効果です。なんでもネットで簡単に手に入る時代ですが、口に入れるもの、特に乳幼児が口に入れるものに関しては、洋服や雑貨を買うように売買されていてはいけないという事を覚えていてください。

参考:Breast Milk Bought Online Might be Contaminated
http://www.womensforum.com/breast-milk-bought-online-contaminated.html