薬も腐る?知っておいて損はない薬の使用期限と保管法
一度使った目薬、もったいないからと捨てずに保管していませんか?薬の使用期限と正しい保管方法について、知っておいて損はありません。
■薬の使用期限
薬の使用(有効)期限は、製薬メーカーがその薬の効能を保証する期間です。使用期限が切れた薬については責任をとらないと明言している製薬メーカーもあります。
■米政府機関の調査では使用期限後も服用可!
米国政府の食品医薬品局 (FDA)が行った調査によると、インシュリン、数種類の抗生物、心臓病の治療に使われるニトログリセリンを含んだ薬品をのぞき、使用期限が切れた15年後でも服用でき、効能に問題がなかったことが判明しております。
■独連邦薬剤師連合協会は反対意見。
ドイツ連邦薬剤師連合協会(ABDA)は、「薬の効能がなくなったり、変質して体に害をもたらす恐れもあるので捨てるべき」と意見し、「使用期限内でも正しく保管されていなければ、捨てるべき」と注意を促しています。
■使用期限内でも注意したい薬。
シロップや目薬などの液体や塗り薬は要注意です。開封して4週間以上たったら、「感染を引き起こす危険があるため」捨てましょう。特に、コデインの含まれたせき止めシロップはコデインN-オキシドという体に有害な成分が作りだされるので、飲み残したシロップは捨てるようにしましょう。
■湿気や温度差があるところに保管しない。
湿気があり、温度差の激しいバスルーム(洗面台のミラーの裏)は、薬にとって最悪の保管場所であり、使用期限内であっても、薬が変色・変形していれば捨てるように指示しています。温度差のある車内も適した保管場所ではなさそう。
特に液体状の薬は、通常よりも暖かい所に置くと、化学反応のスピードが速まり、作用物質の分解がすすむので要注意。錠剤などの固形物であっても溶けて、また温度が下がって再度固まると、薬の効能が弱まります。塗り薬は油分と水分に別れ、肌に塗っても効かなくなります。カプセルやジェルカプセルの薬もしぼんだりします。
今週の週末は薬箱を開けて、薬の使用期限を確認してみませんか? 不安なときは迷わず薬剤師さんに相談しましょう!
参考:Verfallsdatum Medikamente.
http://www.onmeda.de/g-rat/verfallsdatum-medikamente-318.html