寝るだけが休息じゃない!動いて疲れをとる「アクティブレスト」ってどういうこと?

休日、疲れた身体と心を癒やすために、皆さんは何をしていますか?実は、疲れたからと寝てばかりいるよりも、脳や身体を活動させる方が効果的なのだそうです。サッカー選手が、連続で試合をしても1回目と2回目で疲労に差がなかったという研究結果とともにご紹介します。

毎日遅くまで仕事。疲れがたまっている週末は、できるだけ寝ていたいですか?実は、心身共に疲れを感じている時も、ある程度活動した方が疲労回復効果が高いことが分かっています。「アクティブ・レスト」というこの考え方は、多くの専門家が勧めています。

米メルシ・メディカルセンターのキャシー・J・ヘルツルスール博士は、「何か一つのことに集中することで、悩み事や余計なことを考えないようにする時間を作ることが必要です。考えすぎは身体がリラックスすることを妨げ、回復を遅らせてしまうからです」と説明します。

でも、身体は疲れているのだから、できるだけ安静にした方がいいのでは?という方もいるでしょう。実は、軽い運動をしたとしても、筋肉の疲労回復を妨げないという事実が明らかになっています。

スウェーデン、オレブロ大学の研究では、女子サッカー選手17人の対象に、試合後の筋力や体内の化学物質の量の変化を観察しました。選手を2グループに分け、一方は安静に、一方は試合の22時間後と46時間後に60%程度の負荷のサイクリングをしてもらいました。この結果、両グループの疲労回復の仕方に差は見られなかったのだそうです。

でも、運動はキライな人には、休日にわざわざ運動することは苦痛かもしれません。そうするとリラックスどころか、余計にストレスをためることになってしまいます。メリッサ・マクチェリー博士によれば、運動でなくても構わないのだそうです。「もしイライラしているなら、森林浴に出掛けてみるのがいいでしょう。読書やクロスワードパズルでも構いません」

なるほど、悩みを忘れて何かに集中する時間を作るのがポイントなんですね。今度の休日は早起きして、何か楽しいことを始めてみてはいかがでしょうか。

参考:How to Relax When You’re Always on the Go
http://www.womenshealthmag.com/health/relaxation-techniques
Neuromuscular fatigue and recovery in elite female soccer: effects of active recovery.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18202563?dopt=Abstract