メンタルヘルス先進国のアメリカでは、職場でのうつ対策としてどんなアドバイスがされているのでしょう。
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アメリカの働く人のうつ病は、女性5人にひとり(17%)、男性の8人にひとり(13%)の割合で仕事のストレスに起因しているそうです。
過去10年で、仕事のストレスが日常の問題の大部分を占めると考えている、働くアメリカ人が倍増しています。
また、職場で心身の不調のうち、70%がストレスに関係していると米国保健福祉省の調査結果が出ています。
そんなアメリカのメンタルヘルス専門ニュースサイトのPsych Centralから、職場で嫌な思いや辛さを感じた人への7つのアドバイスをお送りいたします。
今回の前編ではまず4つのアドバイスをご覧ください。
■アドバイス1:仕事を辞めない
まず「仕事を辞めないで」ということを一番にお伝えしたいと思います。
実は、辞めてしまうことの方が、嫌な仕事を続けることより、結局のところ気持ちが落ちこむ可能性が高くなります。
なぜかというと、働いていない時間、どれほど自分がその仕事が嫌いかを考える時間が長くなりますし、定収入なしにどうやって生活費をまかなっていくのかという、急激な不安を感じるようになるのです。
また日中、他のみんなは仕事をしていて話す相手がいないので、強い孤独を感じるようになります。ですから、「辞めてやる!」と告げにいく前に、まずは残りのアドバイスを読んでみてくださいね。
必ずですよ!
■アドバイス2:リラックス技術を覚えよう
上司があなたに別の仕事をさせようとしている間にも、リラックスするための何かをすることは出来ます。
例えば、上司があなたにそれとなくプレッシャーをかけるようなことを言ったとします。そんな時、肩に圧力を感じることはありませんか。
自分の肩から緊張を解いて、重みを感じる肩をリラックスさせるようにしてみましょう。そして(今のところ)上司をなぐることは選択肢にないよと、肩に言い聞かせておいてください。
別の方法も挙げてみましょう。「今日の夕方までに、これやっといて!」と作業をどっさり言いつけられた時には、10回深呼吸をしてみてください。
息を吸い込むときに4つ数えて、吐き出すときには400万を数えるようなイメージで、吐く息をとてもゆっくりするのがコツです。
■アドバイス3:ガジェット類をオフにしよう
ブラックベリーやiPhoneなどのスマホをオフにしてしまいましょう。メールが来るたびに鳴る音だけでもオフにすることをオススメします。
気付きにくいのですが、あの音はかなりのイライラをかき立てるものだから。これは本当に有効です。
1日だけでも、できれば週末にかけてオフにしてみると、ガジェット類が、いかにイライラに貢献していたかに気がつきます。
「便利な機器のおかげで自由度が高まるはずが、結局のところ私たちを仕事へと追い込んでいるというのは、どうにも皮肉な話です」と主張するのは、統合医療医師のロベルタ・リー氏。
彼女は著書の中で、「18~25歳の40%が携帯電話なしでは過ごせないと申告しているが、3日間携帯電話を使うのをやめた場合、ストレスが減少し、心拍数と血圧が下がった」という調査を引用しています。
■アドバイス4:やるべきことを小さく分割して、予定に割り振る
例えば上司が「これやっといてくれ」と5つのことを言ってきたとします。そんな時、この記事の筆者は急な予定変更が苦手で、たいてい15分ほどパニックに陥っていたとか。
しかし、パニックがおさまると、スケジュール帳を取り出して、それぞれを分割しながら、予定に割り振っていったそうです。
「えぇと、これは火曜日の昼までにやらなきゃ。じゃ、ここでやっとくべきだわな。こっちは木曜日の朝までだから、2日余裕があるってことか」という具合です。
ものごとは当然ながら、予定通りには運びませんが、やるべきことのサイズを小さく分けて、自分が動きやすい小さな目標を複数作っておくと、ストレスは減って、やれることは増えるもの。
実は、「やるべきことを小さく分割して、予定に割り振る」「予定を守る」ことがストレスを減らすことに役立つのです。
いかがでしたか? 「仕事を辞めれば、仕事のストレスはなくなる」とわけではないというのは、かなり重要なアドバイスではないでしょうか。
次回の後編では、残りの3つのアドバイスをお送りいたします。お楽しみに!http://netallica.yahoo.co.jp/news/20131018-00010006-biranger